僕の転機
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■ 第5章 それぞれの変化5

 2人のアナルにバイブが進入し、回転を始める。
 棒状のバイブが、アナルのヒダを一ずつ舐めるように振動する。
 それに加え、本体のバイブも、うねりながら振動を始める。
 その刺激の凄さに、驚く2人。
 そして、佐知子はキャンディーを咥え、舌を使い出すとその生臭さと苦さに、このキャンディーの味の原型を知った。
 そう、このキャンディーはその匂いと粘り気を再現した、精液味なのだった。
(くうーっ、何なのこの匂い、それにこの粘りけ…。飲み込めない)
 美由紀は、フェラチオの経験がない為、この匂いと味を知らなかった。
(はぁ、はぁ、嫌!思い出したくない…。この匂い…、この味…、この感触…)
 一方佐知子の方は、性的虐待を思い出させる最悪の味付けだった。
 時間が経つにつれ、アナルバイブの刺激は、圧迫感を増し、押しつけられた振動がヒダを揺さぶる。
 過去のトラウマに、ペースが上がらない佐知子に対して、コツを覚えた美由紀が、舌の回転と唇の動きを加速させる。
(解ってきたわ、舌で絡めながら唇で絞るように吸い上げるのね。ほら、簡単じゃない…)
 しかし調子に乗っていた美由紀は、うっかり歯を当ててしまった。

 その瞬間、美由紀の敏感な部分で、文字通りスパークが走った。
 クリトリスと乳首に付いていたのは、スタンガンの一種で、そのスイッチが歯に付けられたマウスピースだとは、夢にも思わなかった。
 一瞬、意識が飛びかけた美由紀は、アナルの刺激で引き戻された。
(何なの?今の衝撃!あんなの、食らい続けたら死んじゃうよ!歯は、絶対に当てちゃ駄目だわ)
 全身に冷や汗をかきながら、気を取り直して再開する美由紀。
 開始から12分が経ち、バイブの直径は2.5pになっていたが、2人ともキャンディーは、まだ3分の1以上残ってる。
 懸命に頭を前後する美由紀と佐知子、美由紀は新しい方法を探すように、佐知子は過去のトラウマと戦いながら、お互い激しく舌を使う。
 ゲーム開始から30分が経とうとしてるが、一向に無くなる様子のない2人。
 アナルのサイズは既に4.5pにまで広がり、2人の身体を圧迫する。
(おしり…おしり…凄いひろがってる…いやー気持ち良いなんて有り得ない!何かの間違いよ…)
 押し広げられたアナルに広がる、経験した事のない甘い感覚に困惑する美由紀。
(このバイブ、凄い…広げられてもじっくり振動を掛けて、ドンドン力が抜けて行く。ずっと快感が与えられるようになってるんだわ…)
 流石に、アナルSEXの経験もある佐知子は、このバイブの性能を驚きと共に理解した。
(でも、流石に8pにされたら堪らないわ。もう少し、ペースを上げなきゃ…)
 アナルの快感が、佐知子をトラウマから救った。

 しかし、時既に遅く美由紀のキャンディーが口の中に消えて行き、勝者のバイブを止め、敗者のバイブに最大の振動を与える。
「はーーーっ、い、いやーーーっ!」
 突然襲った最大級の振動に、身体を仰け反らせ、ビクンビクンと振るわせ、派手に絶頂を極めた佐知子は、糸の切れた操り人形のように力なく失神した。
 突然起きた佐知子の動きに、何があったか解らない美由紀は、ボケーッと佐知子を見詰めていた。
 美由紀の横に立ち、器具を外しながら昌聖が勝利を告げる。
「よく頑張った、美由紀の勝ちだよ。これで、美由紀の拘束日数は4日に成った」
 そう言って、美由紀の腕の拘束も解いた昌聖に
「あ、あの〜。腰が、腰に力が入らないんです…」
 アナルバイブの振動を40分近く受けたせいで、腰が痺れているようだった。
 そんな美由紀を昌聖が横抱きにし、ゆっくり床に降ろす。
 昌聖の腕に抱かれ、近距離からその横顔を初めて見た美由紀。
(昌聖って、こんなに良い男だったの…。それに、何だか雰囲気変わって…、格好いいかも…。…嫌、そんなはずはない、こいつは只のデブだ!)
 自分の中で変わりかける昌聖の評価に、頭を振る美由紀。
 美由紀を降ろした後、佐知子も器具を外し、床に降ろす昌聖。
 佐知子は、完全に力が抜けていた為、重そうだったが、それでもしっかり抱き上げ、床に降ろした。
 昌聖は、佐知子を降ろすと、次の調教の準備で奥に向かって歩いて行く。

 昌聖に床に抱き下ろされた、佐知子は仰向けに寝そべり、四肢をだらりと投げ出している。
 心配そうに佐知子を見詰める美由紀に、美咲が話しかける。
「美由紀。佐知子が目覚めないのが心配?」
 美咲に突然話しかけられ、ビクリとしながら向き直り、小さく頷く。
「そう。じゃぁ、起こして上げるわ」
 美咲がスッと立ち上がると、佐知子の横まで歩いて行き、右足を持ち上げ、乳房の中央に足を下ろし、つま先で乳房に軽く触れて、美由紀に向き直ると
「美由紀が選んだ事なのよ」
 囁くように告げ、ピンヒールの踵を佐知子の乳首の中心に定め、体重を一気に掛ける。
「ぎゃーーーっ」
 突然襲った痛みに、大きな悲鳴を上げ、眼を覚ます佐知子。
「うるさいわ。そんなに騒ぐ事じゃないでしょ」
 そう言って、乳房に載せた足の膝に、上体を屈めながら肘を付いて、佐知子の顔を覗き込む。

 佐知子は、虫ピンで留められた昆虫のようにバタバタと暴れていたが、美咲の声で全身を振るわせ痛みに耐えだした。
「目が覚めたかしら?眠っている佐知子をどうしても起こせって、美由紀が言う物だから、起こして上げたのよ」
 そう言ってさらに、顔を覗き込む。
 佐知子の乳房は乳首の部分を中心に、美咲の体重が乗った針で突かれている。
 佐知子は、痛みのために声を出す事が出来ないが、その顔は必死に解放を懇願している。
 美由紀は、自分の頷いた結果、佐知子に起こった災難をどうする事も出来ずに、オロオロと狼狽えている。

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