僕の転機
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■ 第7章 奴隷達の思い2

 そんな美由紀にはお構いなしに、宗介は説明を続ける。
「今言ったように、搾り取れるなら何処を使っても構わない。そして、必ずこのスキンを着けるようにしろ」
 宗介が取り出したのは、透明なごく普通のスキンだった。
「そして終わったら、このスキンは必ず回収して来るんだ。勝敗は、単純にこのスキンの数だ。数が多い物が勝者になる仕組みだ」
 宗介が、勝利条件について話し終えると、佐知子が質問する。
「えっと。じゃあ、一番になった人が5日減になるんですか?」
 佐知子の質問に、昌聖が答える。
「それじゃぁ、面白くないだろ。一番に成った者の数から、最後に成った者の数を引き、その残りの数で決める」
 昌聖の言葉にピンと来ない奴隷達。
「例えば30個取った者がトップで、ビリが10個だとする。すると、2人の間に出来る差は、20個だよね。そして、5個差に付き1日が妥当と僕らは考えたんで、これを割ると4日減になる。25個差が付くとそれ以上は、換算しないとしたんだ」
 ほー、と奴隷達は何度も頷き、美由紀が手を挙げて質問する。
「2番は、増減無しですか?」
 昌聖がニヤリと笑って、美由紀を指さし
「そこだったんだ!もめたのは。2番の者は、1位と3位の差の平均を引いた数の1/5が増減される。そして、3位に成った方は、残念ながら1位と2位を合わせた日数が増やされる」
 昌聖は、自慢げに説明したが、美由紀は今一理解していなかった。
「とにかく頑張ればいいの…。その後の日数の増減は、私達が教えてあげるわ…」
 少しうんざりした様子で、美咲が話す。

 そこに、宗介が奥から色々な道具を持って戻って来た。
「さて、ルールは聞いたか?」
 奴隷達に確認すると、三人とも頷く。
「じゃぁ、後はナンパする人間を、見つける方法だな。百聞は一見にしかずだ、みんな立て」
 奴隷達を立たせると、宗介達が身体に器具を取り付けだした。
 乳首とクリトリスにキャップを取り付け、首輪を嵌めらる。
「昌聖、これを持ってろ」
 そう言うと、5p程の箱を放り投げて渡した。
 箱を受け取った昌聖は、手の中で弄ぶ。
「スイッチを入れて、そこら辺を回ってみろ」
 宗介の指示通り、横に付いているボタンを押すと
「ひゃ〜っ」
 急に動いた乳首のキャップに、奴隷達が驚いた声を上げる。

 昌聖が後ろに回ると両乳首のキャップが動き、左に回ると左乳首のキャップが動く、しかも強さが微妙に変わっている。
「どうだ?昌聖が何処にいるか解るだろう」
 驚いた顔で、コクコクと頷き口々に「はい」と返事を返す。
「次は、複数だ」
 宗介が、スイッチを入れると、奴隷達の乳首に別の刺激が加わる。
「これは、5人まで同時に、識別出来るようになっている。そして美由紀、俺の方を向いてみろ」
 指示の通り、身体の正面を宗介に向けると
「きゃーっ!イヤ、アン…」
 股間を押さえ蹲り掛ける美由紀。
「標的が、正面に立つとクリトリスが動き、距離によって強さが変わる」
 宗介は後ろに下がって、距離を取って見せた。
 振動の強さが変わっていくのを感じながら
(これって、正面にいる間ずっと動くのかな…)
 考え込む美由紀を、見つめながら昌聖を宗介が、手招きする。

 昌聖は、宗介の意図に気づき一旦スイッチを切り、宗介の横に移動すると、スイッチを入れ直した。
「あわわわっ」
 宗介の物と交互に、昌聖の振動が加わり美由紀のクリトリスを刺激する。
「クリトリスも5人まで識別出来る。前方30度で距離10mが有効範囲だ」
 宗介がスイッチを切りながら、センサーの説明を終える。
「これと同じ物を50人にこれから、配ってやる。相手は、お前達の事も、何のために持ってるかも、知らない」
 宗介の言葉に、ぎくりと硬い表情を作る、奴隷達。
(じゃぁ、ホントにナンパして、いきなり身を任すの…)
(大丈夫…私なら出来るわ…この中で、多人数を相手にした事が有るのは、私だけだし……あっ…でも、ナンパってした事…無い…)
(どうしよう…私、人に声を掛けるなんて、した事…無いわ…)
 それぞれ、大小の不安要素を抱えグループ調教に挑む。
 美由紀をじっと見つめていた、宗介が昌聖に目配せすると、頷き返した。
「よし、じゃぁ連絡をして来るから、お前達は服を選べ。昌聖頼んだぞ」
「解ったよ。じゃぁ、美咲ちゃん行こうか」
 そう言って美咲と二人衣装部屋に歩いて行くと、奴隷達は、その後に付いて行く。

 衣装部屋に入った、奴隷達はその規模と数に圧倒された。
 10畳程の部屋の天井から床まで、あらゆる種類の服が下がっている。
 昌聖が、部屋の隅にあるコンソールを操作すると、天井の部分にあった、衣装棚が降りてきた。
 美咲が、その中から洋服を見繕って、美由紀から合わせだした。

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