僕の転機
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■ 第7章 奴隷達の思い11

 残された美由紀は、1人床に手をつき鳴いている。
(そう、美咲は見つけたんだわ。自分の心を揺らさない絶対の存在を…。だから、あんなに変われたのね…。私も見つける…。いえ…、もう見つけている…。美咲の主人は、多分あの人…。だから私の御主人様は…。帰らなきゃ…、御主人様の元に…。そして誓うの…。永遠の誓いを…。受けて貰えなかったら…。私に存在価値は無いわ…)
 美由紀は、顔を上げる。
 その表情は、蕩けるような淫卑さを湛え、妖しい微笑を浮かべていた。
 自分の思いと決意が正しい事だと言わんばかりに、美由紀の股間は、濃い体液で溢れている。
 それを右手で掬い、ベロリと舐め上げ立ち上がり、主の元へ歩き出す。
 時間は、3時50分、トータル40個の宝を抱えての帰還だった。

◇◇◇◇◇

 佐知子は、残りの信号をかき集めた。
 数分の間に、1回目を終わらせた男性を集める。
 5人揃ったところで、口、オ○ンコ、アナルと両手を使い同時に搾り取り、センサーを回収して次を探す。
 5分探して、見つからなければ、集まって無くても、搾り取る。

 今の佐知子には、形振り構う余裕はない、只勝利して、味わいたいだけだった。
 昌聖とのユッタリした時間を。
 その為に、他人に何を言われようと、どう思われようと、それは、佐知子には問題ではなかったのだ。

 確固たる信念に基づき、揺るぎない意志を持つ。
 佐知子は、奴隷契約を行った美咲のように、昌聖を求めていた。
 時間は、3時50分、トータル38個の宝を抱え徘徊中。

◇◇◇◇◇

 歩美は、段ボール小屋の中で、崩壊寸前だった。
 いつまでも続く、ホームレスの罵倒。
 いつまでも続く、センサーの快楽。
 いつまでも続く、稚拙な奉仕。
 いつまでも来ない、男達の射精。
 示されない、存在意義。
 壊れていく、価値観。
 いつしか歩美は少女のように泣いていた。

 無邪気に泣く姿は、本当に子供のようだった。
 そんな、歩美を見て、全員が手を止め、身体を離す。
「何でそんなに泣くんだい?」
 両さんが優しく聞く。
「歩美何も出来ないモン」
 歩美が答える。
「どうしてこんな事をしてるんだ」
 厳さんが優しく聞く。
「歩美悪い事をしたから」
 歩美が答える。
「何で言う事を聞くんだい」
 下になってた男が優しく聞く。
「歩美約束したから」
 歩美が答える。
「何て約束したんだい」
 見張りの男が優しく聞く。
「期限が来るまで…、最下層の奴隷でいるって」
 歩美が答える。
「最下層の奴隷って何」
 青年が優しく聞く。
「判らないの…。歩美判らない…」
 歩美が答える。

 歩美の呟きを聞いていた男達が、視線を合わせながら、静かに肯く。
「教えてあげようか」
「最下層の奴隷が」
「何をしなきゃいけ無いか」
「歩美におじさん達が」
「その全てを」
 5人の男達が口々に話す。
 歩美は、小さく踞り。
「うん」
 答える。
 歩美の心が、堕ちて行く。
 深い闇にユックリと。

 5人の男達は、口々に歩美に最下層奴隷のマナーを吹き込んで行く。
 それに対して、歩美の言葉は
「うん、できる」
 ただ一つだった。

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