僕の転機
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■ 第7章 奴隷達の思い12

 時計を覗いた青年が、4人に目配せをすると、チャックを降ろして歩美に話しかける。
「歩美時間だよ、今からおじさん達が、お前の口で順番に用を足すから」
「お前はそれを受け止めて、出来るだけ飲むんだよ」
「用足しが終わったらちゃんと咥えて、綺麗にするんだ」
「尿道に残った物も吸い出して」
「全部終わったら頭を下げて、[使って下さり有り難うございました]って言うんだよ」
「うん、出来る」
 歩美の返事を聞いてそれは、始まった。

 一人ずつ歩美の前に進み出て放尿をする。
 歩美は、それを零しながらも飲み干して行く。
 放尿が終わり、差し出されたチ○ポを咥え、舌を這わせ吸い上げる。

 全てが終わり頭を床に着けて
「使って下さり有り難うございました」
 お礼の言葉を吐く。
 それが都合あと4回。
「さあ、歩美立つんだ。ここを出たら直ぐ右に曲がって真っ直ぐ行ったら、車が見えるよそこまで行ける?」
 青年の言葉に
「うん出来る」
 歩美は、フラフラと歩き出し、青年の言った通りに進んで行った。
 時間は3時55分、お宝0個の帰還だった。

◇◇◇◇◇

 人通りの少ない道路を、駐車場に向かってくる人影を見つける。
「宗介さんあれ、美由紀だよ」
 昌聖が、こちらに向かって進んでくる美由紀を宗介に知らせる。
(ほう、美由紀嬢は何か掴んできたな…)
 宗介は、一目見るなり美由紀の変化に気が付いた。
「宗介さん、あいつ何か変わった…!上手く言えないけど…。美咲に近い…」
 昌聖がそれに気付いて、同意を求めた。
「それに気付いたら、後の詰めは頼むぞ」
「僕なりに考えてる。任せて」
 2人の会話を聞きながら、美咲が
(どっちを選ぶのかな?昌聖様だったら…。虐めちゃう)
 ムフッと笑いながら、美由紀を迎えた。

 美由紀は、ワンボックスに着くなり
「只今戻りました、御主人様」
 深く頭を下げて、視線を上げない美由紀に
「顔を上げて良いぞ、鞄は美咲に渡せ」
 短く指示を与えると、その指示通りに行動する美由紀。
 顔を上げた美由紀は、宙の一点を見詰め動かなくなった。

 そうこうする内に、左手から歩美がフラフラと歩いてくる。
 その歩美を見て、宗介が昌聖に指示を出す。
「急いで確保して来い」
 短いが、その分切羽詰まった、雰囲気が漂っていた。
 昌聖は返事もせずに扉を開け、ダッシュする。
 歩美を捉まえた昌聖が、宗介に顔を向けて、身振りでナイロン袋を要求して来た。
 車の近くまで来た時、その意味が理解できた。
 歩美は、小便で全身ずぶ濡れに成っていたのである。
「歩美、着てる物を全部脱げ」
 宗介が命令すると、昌聖と美咲はギクッとした。
 繁華街の駐車場の真ん中である、歩美がそれをする訳がないだろうと言う目で宗介を見ると、後ろで衣擦れの音がして、歩美が
「できました」
 と答えている。
 昌聖は、急いで後部座席に全裸の歩美を押し込み、洋服をナイロン袋に詰める。

 事の成り行きが、余りにも意外だった昌聖は、宗介に尋ねると
「歩美の目を見ろ。あの目をお前も見た事があるはずだぞ…。今回は、以前よりタチが悪いけどな…」
 仏頂面で答える宗介に従って、歩美の目を見て頷き、宗介に質問する。
「あいつのあれは、癖?今度は、どんな風に飛んでるの?」
「さあ、じっくり調べてくれ」
 宗介の言葉に
「僕がするの?」
 驚きながら昌聖が自分を指差す
「これも修行だ…。おっと、最後の1人がお出ましだ、後、2分…。あの距離から間に合うかな?」
 宗介の言葉に視線を正面に向けると、佐知子が走ってくる。

 しかし、佐知子はハイヒールを吐いているため、スピードが出ていない。
 すると、佐知子はハイヒールを脱ぎ、スカートを腰までたくし上げ、ダッシュを敢行した。
 車の横に付いたのは、実に残り5秒。
 素早く車に乗り込み、荒い息を整える。
 全員を乗せた車は、一路宗介邸へ向かう。
 奴隷達のそれぞれの思いを乗せて、車は走る。

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