僕の転機
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■ 第8章 変わりゆく関係6

 コードをコンセントに差すと、横に掛けてある大きな水鉄砲を持ち上げる。
「これは、通常、汚れた床なんかを掃除するのに、使う高圧洗浄機だ。もちろん、使用上の注意には、人に向けて使うなと書いてある」
 そう言いながら、水鉄砲のノズルを歩美に向け
「お前は人じゃなくて、物だから良いよな…」
 引き金を引く。
 ブシャーと凄まじい勢いで、歩美の柔肌を水流が叩く。
「ぎゃーーーっ」
 余りの痛みに歩美が、悲鳴を上げる。
 その悲鳴を聞いた、宗介は歩美を蹴りつけ、
「最下層のウジ虫が、生意気に悲鳴なんか上げるんじゃない!お前は黙ってジッとしてろ!動く事、声を上げる事は一切禁止だ!」
 一喝して顔を踏みにじる。
 執拗に続く宗介の暴虐と蹂躙。

 歩美の中に、次第に苦痛と恐怖が蓄積してゆく。
 踏み抜いた状態で、腰だめにしたノズルの引き金を絞り、歩美の小振りなお尻に水流を当て
「主人に言われたら、直ぐに返事しろ!物能なしのウジ虫が!」
 声を荒げ罵倒する。
 喋るなと言われた次の瞬間、返事をしないと怒鳴られる歩美は、次第に自分の思考が消えて行く。
「申し訳ありませんでした御主人様!」
 反射的に謝罪の言葉を吐く。
 言われた事を言われたように、実行する歩美は既に、最下層の奴隷だった。
「良いか、ジッとしてろ!声も出すんじゃないぞ!」
 宗介の言葉に、寒さも痛みも忘れて、ただ素直に返事を返すしかない、歩美の背中に水流を当てる。
 歩美のみみず腫れの残る背中は、見る見る赤く染まっていく。
 必死に痛みに耐え、声を押し殺す歩美の肩から足まで、念入りに洗った宗介は、そのノズルの先を後頭部に向けた。
 無情に引き金を絞り、頭と髪の毛に水流を当てる。
 普段刺激を受ける事のない、頭皮に叩き付けられる、水流の痛みに目を大きく見開き、唇を噛みしめて耐える歩美。
 髪の毛を含む頭部を洗い終えた宗介が、歩美の脇腹を蹴り、仰向けになるように指示する。
 ビクッと震えた、歩美は一瞬躊躇した。
 宗介はそんな歩美の、動きにノズルを耳たぶの後ろに向け、引き金を絞る。

 ビシュッと短い水流の音と、必死に押し殺しても漏れる声が重なり、歩美は耳たぶを押さえ踞ってしまった。
「誰が、声を出して良いと言った?誰が、動いて良いと言った…」
 宗介の声は低く、重く変化しその顔からは、一切の表情が消えた。
「あ…あ…も…申し訳…ござい…」
 怯える歩美は、その謝罪を最後まで、言う事が出来なかった。
 踞った身体の、お尻の割れ目の真ん中に目掛けて、ノズルから水流が放たれたからだ。
 声に成らない絶叫を上げ、歩美はのたうち回る。
「動くなと言っただろ…」
 仰向けの状態で、涙を流す歩美に、宗介の躾は止まらない。
 そのまま胸の真ん中に、足を下ろし踏みつけて、歩美の動きを止める。
「お前は本当に、聞き分けの無い屑だな…俺の言う事をどうして聞けない?」
 宗介の理不尽な、言動に完全に毒気を抜かれた、歩美は生け贄の子羊のように、怯えている。
「このままじゃ、お前は奴隷として生きていけ無いぞ…。最大の痛みを与えてやる…。耐えろ」
 宗介が水鉄砲を背後に向ける。

 そのノズルの先には、敏感な肉の芽が赤い顔を覗かせている。
 歩美はその意図を察した。
 しかし、襲いかかる痛みを、想像する事など出来ない。
 そんな歩美の口から出た言葉は
「はい、御主人様」
 の一言だった。
 宗介は歩美の返事と同時に、引き金を絞る。
 無数の細かな針に貫かれるような痛みが、歩美のクリトリスを襲う。
 歩美は一瞬で気絶し、倒れ落ちる前に痛みで気絶から、目覚める。
 歯を食いしばり、我慢する歩美に、宗介が興味を無くしたような、表情で足を退け、ノズルを全身に移動させる。
 足の先から、しなやかな長い足、薄い下腹、引き締まった腰、小振りな乳房。
 首から下を流した宗介は、歩美に声を掛ける。
「目を押さえろ…直撃したら失明するぞ」
 そう言うとお構いなしに、顔面を洗い出す。

 身体全部を、洗い終わった宗介は、ポンとノズルを歩美の腹の上に放り投げると、
「片付けておけ」
  散々自分を嬲り尽くした、道具の片付けを命じ、自分はスタスタとソファーに向かう。
 歩美が四苦八苦し、高圧洗浄機を片付け、宗介の元へ戻ってくる。
「遅い…!高々片付けにどれだけの、時間を掛ける気だ」
 宗介の言葉に、平伏して詫びる歩美。
「申し訳ございません…。でも…」
 歩美が、異議を申し立てようとした瞬間、宗介の手が歩美の頬を張る。
「誰がお前の意見を聞いた?お前は、最低の奴隷!最下層のウジ虫だ!言い訳をするんじゃない!」
 宗介の言葉に、唇を噛み詫びる歩美。

 しかし、宗介はそんな歩美の唇を噛む態度すら、許さなかった。
「お前は本気で馬鹿だな…そんな態度を取れる身分か?骨の髄まで解らせてやろう…」
 宗介は、そう言うと歩美の髪の毛を掴み、ズルズルと引き摺ってゆく。
 宗介の余りの迫力に、涙を流し許しを懇願する歩美。
 歩美の手足に、革製の拘束具を付ける。
 両足を床に有る、金属環に鎖で固定し、両手を天井から伸びた、フックに固定する。
 ウィンチを操作し、それらを巻き取ると、歩美は空中に手足を広げた状態で固定される。
「自分の馬鹿さ加減を、死ぬほど反省しろ」
 宗介が持っている、物を見て怯える歩美。

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