僕の転機
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■ 第10章 究極の飴と極限の鞭10

 美由紀は急いで這い寄り、昌聖の前で平伏する。
「顔を上げて傷を見せなさい…佐知子は、床に付いた血の後を、綺麗にしろ…。美咲清潔なタオルを2本持って来い…」
 素早く全員に指示を出し、美由紀の乳房を点検する。
(左側は少し切れてるな…内側は綿棒じゃ届かないか…右は完全に下半分切れてる…これは、痛みが強いぞ…。全員で押さえつけるか…)
 昌聖がマジマジと、傷口をチェックする間、美由紀は歯を食いしばり、我慢している。

 美由紀の顔色は、蒼白に成っていて、全身をブルブル震わせている、相当の痛みが襲っているのだろう。
 昌聖は5p程の長さの針に太さ、1o程の糸を通し10p位の長さで糸を切った。
 その糸にブルーのチューブから、出した軟膏をタップリと絡める。
 針を左の乳首に近づけられた、美由紀が怯えた表情を浮かべる。
「動くな!これは痛くないから、大丈夫だ…」
 昌聖が美由紀に呟く。

 美由紀の左乳首の外側から、ピアスの穴に針を通し潜らせると、糸に着いた軟膏が傷口に塗りつけられる。
「な?大丈夫だったろ…。正しこっちは、少し痛いぞ…」
 右側の乳首に綿棒で、薬を塗りつけると[ヒギー]と押し殺した悲鳴を上げる。
(こいつ、やっぱり痛みに弱い…。ここで治療して、漏らされても適わないな…)
 昌聖は、内部の治療が終了した時点で風呂場に移動した。
 美由紀は痛みに、乳首を触ろうとするがその度に注意される。

 浴室に着いた昌聖達は、中央に美由紀を仰向けで寝かせ、頭と腰の下にバスタオルを敷き、佐知子がお腹の上に乗り、美咲が頭を押さえる。
「これはとても痛い…。だけど、お前の身体を元に戻すために、必要なんだ我慢しなさい」
 そう言うと、ゴム手袋を嵌めた手に、ピンクの軟膏を少量取り、素早く両の乳首に塗る。
 美由紀の口から声に、ならない悲鳴が上がった。
 佐知子を乗せたまま、腰が跳ね上がり、美咲の押さえる頭も振り解いた。
「しっかり押さえるんだ!」
 昌聖は美咲と佐知子に指示するが、跳ね上がる美由紀を押さえられない。
(駄目だ!このままじゃ舌を噛み切る恐れが有る…)
 美咲が持っていた猿ぐつわが、激しい抵抗のために間に合わなかった。
 昌聖は、美由紀が口を大きく開けた瞬間、腕を咥えさせそのまま、床に押しつける。
 昌聖の腕に噛み付き、大きく背中を弓なりに反らし、痛みに耐える美由紀。
 ビンと四肢を張り、プルプルと震え、失禁する。

 5分が過ぎる頃、バタバタと跳ねる動きに変わり、全身に脂汗が浮いていた。
 10分が経った頃、美由紀の乳首が白く粉を吹き始める。
 美由紀は、グッタリとしながらも、ビクンビクンと断続的に襲う痛みに耐える。
 15分経った時、昌聖が上体を起こし、美由紀の顔を覗き込むと、大粒の涙を流しながらも、耐えられるレベルに成ったようだ。
「2人とも、もう良いぞ…」
 昌聖が2人に言い、自分も手を退けようとするが、激しい痛みが走る。

 痛みを堪えて、美由紀の口から腕を持ち上げる。
 昌聖の腕には、深々と美由紀の歯の跡が付いていて、皮膚を裂き、肉が覗いてる。
 美咲が鬼のような形相で美由紀を見下ろし、グーで殴ろうとする。
「止めなさい!これは、仕方の無い事だ!そんな事をするなら、美咲にも責任を取らせるよ」
 昌聖が静かに注意をする。
 美咲は[どうしてですか?]と言う表情で、昌聖を見るが、昌聖が指し示した物を見て、反省する。
(ああぁっ、私がちゃんと猿ぐつわを、しなかったせいだ!取り返しの付かない事を…)
 深く落ち込む美咲。
 一方、美由紀も口に両手を添え、流れ出る昌聖の腕の血を見ている。
 自分でした事の大きさに、傷を直視できない。

 そんな美由紀に、淡々と後片付けを始めた昌聖が、手袋を取った手で湯桶を持って近づく。
「美由紀。乳房を出してごらん」
 そう言うと昌聖が、美由紀の傷を点検し、乳房に付いた薬を洗い流す。
 その間も昌聖の腕の傷からは、ポタポタと血が滴っている。
 美由紀はそんな昌聖を、腰が抜けたような格好で、下から見ている。
(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…私なんて事を…なんて事を…)
 声に出して謝りたいが、胸につかえて出てこない。
 佐知子はバスタオルや、薬箱をテキパキと片付けるが、ジッと美由紀を睨み付けている。
(許さない…昌聖様の腕に…許さない…)
 怒りの炎を燃やしていた。

 そんな3人の視線を感じ、昌聖は
「もう大丈夫だ。美由紀、傷口は綺麗に塞がったよ、乳首の中には2,3日痛みが残ると思うけど、それも直ぐに良くなる」
 美由紀の乳房を笑いながら、軽くキュッと握る。
 美由紀は、その動きに呪縛が解けたのか、ユックリと昌聖の腕を掴み、傷口を見る。
 そこには、美由紀の歯形の傷が深くクッキリと刻み込まれていた。
「昌聖様…」
 震える声で、一言だけ発した美由紀は、全身をワナワナと震わせる。

 そして、昌聖が取った次の行動でこの奴隷達は、生涯離れられなくなってしまった。
「気にするな…これは、お前達の痛みを理解するためにも取っておくよ、美由紀が服従を誓った痛みとその証だ…」
 ニッコリ笑って、右手で美由紀の頭を優しく撫でる。
 美由紀の目から滝のように、涙が溢れ唇がワナワナと震える。

 美由紀は目を瞑り、昌聖の腕に舌を這わせ、滴る血を舐め上げだした。
 美咲もそれに加わって、舐め始める。
 佐知子も加わろうとするが、場所が無い。
 昌聖は立ち上がり場所を空けて、佐知子を招き入れてやる。
 佐知子は感謝し、空いた場所に身を滑り込ませ、舌を使い出す。
 浴室にピチャピチャと舌を使い、血を舐め上げる音が響いている。

 傷薬を塗り、ガーゼを当てて包帯で留めて、傷の処置を終えると、昌聖が美由紀に言葉を掛ける。
「美由紀の奴隷契約書は、僕が考える…どんな内容になっても、文句はないな」
 昌聖の言葉に平伏し、震える声で答えた。
「はい、私は馬鹿で駄目な奴隷ですから、昌聖様のお決めに成られた、契約に一切文句を言いません。どうか、厳しい内容で美由紀を躾けて下さい」
 美由紀の答えに、満足した昌聖は3人の奴隷のリードを持ち、調教部屋へと向かった。

◇◇◇◇◇

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