僕の転機
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■ 第13章 僕の転機1

 審判の夜から5日後。
 昌聖達は、顔見せの夜から爺さんが昌聖の自宅に帰って来ないと言う以外、何ら変わらぬ日常を過ごしていた。
 昌聖は、校長に提案して、生徒会役員を全員同じクラスに集めさせた。
 むろん休学中の歩美も同じクラスだ。
「さてと…。この後2時限は、自習だな…。美咲、活動届け出して来て」
 昌聖は、副会長になった、美咲に生徒会活動届けを職員室に届けさせる。
 これを出す事によって、生徒会役員は生徒会室に集合し、独自の活動を行えるように成った。
 これも、昌聖の提案で受け入れられた生徒会の特権であった。
「行くよ佐知子、美由紀…」
 昌聖は、学園内でも3人を呼び捨てにしている。
 これは、昌聖が新たに自分に課した課題の一つで、それにより起きる軋轢を一手に引き受け、処理している。

 つまり、生徒会役員に思いを寄せる男子生徒の苦情や圧力を、全てねじ伏せる覚悟の表れだった。
 そのため、今の昌聖には、生傷が絶えない。
 しかし、今の昌聖にはそれも心地よい。
 元々青びょうたんの学園生徒には、昌聖のような巨漢を相手に出来る物は少ない。
 腹を決めた昌聖に、腕力で勝てる者など、一人もいなかった。
 こうして、権力と暴力で学校の生徒会を運営していく、昌聖に刃向かう者は数日で居なくなった。

 生徒会長席に座る昌聖の後ろに会計の佐知子が立ち、胸を押しつけながら昌聖の肩を揉む。
 足下には、ブラウスをはだけた、書記の美由紀が昌聖のチ○ポに奉仕している。
 書類を提出した美咲が鍵を開け、入ってくると又鍵を戻し、ブレザーをユックリと床に落として会長の机の上に乗る。
 昌聖に向け大きく足を開き、ブラウスのボタンを外して、手を後ろに付く。
 奴隷達は、主人の前にいる時、下着を付ける事を許可されていない。
 大きく開いた足の付け根も、はだけたブラウスから溢れる双丘も、顕わに晒される。
 昌聖は、目の前に現れた奴隷の身体に、手を伸ばして嬲り出す。
 昌聖の手の動きに快感を揺り動かされ、奴隷は押し殺した嬌声を上げる。
 これから2時間、就業時間が終わるまでは、淫靡な饗宴が繰り広げられる。
 道具は、山のように取り揃えられていた。

 そんな時突然、美咲の携帯が鳴り出す。
 昌聖の許可を受け、携帯に出た美咲は
「お兄ちゃん?…また携帯の番号違うんだ…。誰かと思ったわよ…」
『ああ、すまん。今、空港だ…。後2時間で帰る。明日は、休みだろ…?久しぶりにお前の飯が食いたく成った…。出来れば友達も呼んで欲しい、お前の近況も聞けるだろう…。じゃな…、呉々も友達は忘れるなよ…』
 一方的に喋り、一方的に電話を切った美咲の兄。
「もう!本当勝手なんだから…!」
 流石の美咲も、少し腹を立てている様子だった。
「昌聖様…。あの…、兄はとっても我が儘な性格なんですが…。合って頂く訳には、行かないでしょうか?」
 美咲の依頼に昌聖は頷き
「未来のお兄さんに成る人なんだ…。喜んで合うよ」
 微笑みながら答える。
 3人の中では、既に将来的な話まで終わっており、佐知子と美由紀は愛人でも構わない、と言う位置に落ち着いていた。
「佐知子と美由紀も来て欲しいの…。私の大切なお友達として…」
 美咲が2人にお願いすると
「はい、喜んで…」
「じゃぁ。今から行って、みんなでお料理作りましょうよ!この間のお約束もあるし…、良いでしょお姉様」
 美由紀の申し出に、美咲も笑いながら頷く。
「どうでしょうか昌聖様…今から私の家に来ては、頂けませんか?」
 美咲が昌聖に縋り付きながら、哀願する。
(いや…そこまでお願いしなくても…。ちょっと待てよ…?美咲の性格上…、ここまでするのは…。兄さんって相当くせ者だな…。まあ、仕方ないや…)
 昌聖は、美咲の態度で、その大半を理解した。
「良いよ…行こう。今から料理を作れば、帰ってきた時に間に合う」
 昌聖の言葉に、大喜びした美咲は、身繕いを整える。

 佐知子と美由紀が、身繕いをし出した時、昌聖の携帯が鳴る。
『昌聖、俺だけど…。今日、歩美が帰ってくる。組織の奴隷として、色々いじられているが、取り敢えず。俺が預かる事になった。今日の夜来れるか?』
 宗介の質問に、昌聖が美咲の話をする。
『ふーん。美咲ちゃんのお兄さんか…。確か、海外で活躍してるんだよな…?興味は有るな…。良し!俺も顔を出すよ、1時間ぐらいで行くから』
 宗介がそう言って電話を切る。
「美咲…。宗介さんも来るって…、何でも海外で活躍してるなら、興味があるって言ってた」
 昌聖の話しに、美咲は眉をひそめ
「でも…。どんな仕事をしてるかすら、私に言わないんですよ…。宗介さんの役に立つとは…、とても思えませんけど…」
 小声で話す。

 学校側には、次のイベントの打ち合わせと市場調査と言う、名目で早退をした4人組は、食料を買い込んで美咲の家に着いた。
 昌聖は、手持ちぶたさにしていたモノの、男2人の生活で、料理もこなせるように成っていて、美咲達の手伝いをする。
 4人は、ひとしきり騒ぎながら、晩餐の用意を終えた。
「昌聖様が料理を作れるなんて…素敵ですわ」
「今度。一緒に作って下さると嬉しいです」
「美由紀に教えて下さい…。て言うか作って下さい!」
 美咲と佐知子が言った後、美由紀の意見に
「何て贅沢な事を平気で言うの!」
 2人が激しく、突っ込む。

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