ボクの中のワタシ
羽佐間 修:作

■ 第4章 翻弄9

 ―タブレット―

『こんばんは、みちるちゃん。 今日も可愛いわねぇ』

「、、、こんばんは」

 PCの画面には、メッセンジャーで繋がった並木婦警の顔が映った。 冷たいその微笑に竜之介はゾクリとする。

『じゃ、身体をよく見せてくれる?!』

「はい、、、」

 竜之介は手を頭の後ろで組み、CCDに向かって胸をそらした。

 ゲイバー・アモールで激しい凌辱をうけ、気が狂いそうなほどの快楽によがり泣いた夜から既に2週間が過ぎている。

 それ以来、竜之介は朝と夜に並木とメッセンジャーで話す事が課せられていた。

 桑田医師の開発した試薬を確実に竜之介に飲ませるための監視だ。

『バストを見せて頂戴』

「、、、はい」

 竜之介は素直にネグリジェをはだけ、胸を晒す。

 並木の前では竜之介は蛇に睨まれた蛙のように、心も身体も縮みあがってしまう。

 あの日、並木は他の誰よりもサディスティックに竜之介を責めたてた。

 竜之介が呻き声をこぼすほどに興奮が増し、竜之介の顔を跨ぎ、しとどに淫汁を滴らせた肉ビラを息もできない程に顔に押し当てながら、竜之介のア×ルを執拗に嬲り抜いた。

 竜之介を嬲ることに酔い痴れ抑制の利かなくなった並木は、富田の制止がなければ本当に竜之介を窒息させていたかもしれないほどだった。

『う〜ん。 本当に桑野ドクターの新しいホルモン剤の効果は凄いわ! たった10日程で随分大きくなったわね』

「、、、はい」

 竜之介は毎日、命じられるがまま何の薬かも知らずにカプセルを飲んでいた。

 最初は身体全体がむず痒いような感覚がするだけだったのが、ここ数日急にバストが膨らんできて何の薬なのかを知った。

 乳房が膨らむにつれて戸惑うほどにバストが感じるようになってきている。

 特に乳首が衣服に触れるとズキンと快感が奔る時があるので、数日前から絆創膏を乳首に貼って出勤していた。

 昨日からは胸の揺れが気になり着けるのを止めていたブラジャーをして出勤している。

『もう十分Aカップはあるわね。 嬉しいでしょ、みちるちゃん。 うふっ。 早く貴方のオッパイに接吻したいわ』

 並木は恍惚とした表情を浮かべ楽しそうに言った。

「はっ、はい、、、」

『じゃ、次のステップに進みましょう。 今日からは赤と黄色のカプセルを2錠飲むのよ』

「はい、、、」

 これ以上バストが大きくなったら会社に行けなくなってしまう! そう思ってみてもあの日の出来事が彼らに逆らうことを許さない。

 言葉で脅されたわけではないが、カメラやビデオで恥ずかしい姿を撮られてしまっているのだ。

 並木の指示に素直に従い、薬瓶からカプセルを取り出してカメラの前に手をかざした。

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