晴美携帯電話調教
はなまる:作
■ 8
そんなことできない……。首を振り、姿の見えない『ご主人様』に許しを請う。
だけどそれに答える者はない。
メールにはまだ続きがあった。
<ボクは優しいから、貞操帯のカギのありかを教えてあげる。
お姉さんの学校の体育倉庫にあるよ。探せばすぐに見つかる場所に隠してあるんだ>
体育倉庫? 何でそんな場所に?
もしかして……『ご主人様』は学校の生徒……?
でも晴美の知り合いではない。少なくとも『ご主人様』の声は知らない人の声だ。
瞳に光が宿る。
この淫獄から脱出するための蜘蛛の糸を見つけて。
「……行かなくちゃ。学校に」
制服についた精液をトイレットペーパーでふき取ってトイレをでる。
もう通学時間は過ぎているせいか、学校への道は人通りが少ない。
膣内に異物を含んだままの晴美にはそれがありがたかった。
歩くたびに異物がこすれ、乳首が制服に刺激される。
微熱にうなされるように荒くなる呼吸。街中を下着なしで歩く羞恥。
こんな姿を知っている人に見られたら、それだけで心が折れそうになる。
いや、いまでも心は折れそうなのだ。醜態を思い出すだけで。
それでも、学校に向かって足を進める。
そこにこの地獄から逃げ出すための手がかりがあるのだから。
学校にたどり着く。授業中なのだろう。グラウンドに出ている人はなく、校舎も静かだ。
晴美はまっすぐに体育倉庫に向かう。グラウンドの外れにある建物。
普段はカギが閉まっている倉庫の扉に手をかける。
抵抗なく開くドア。晴美はドアを少しだけ開けてから、息を整えた。
『ご主人様』はこの中にカギがあるといった。
それは私を此処に誘いたいからだ。つまり、この中にも何かがある。
罠。分かっていても踏み込まなければいけないのだ。
いざとなったら大声を上げて助けを呼ぼう。
晴美は扉をさらに開け、倉庫の中に入った。
暗闇の中、かび臭い匂いだけが鼻につく。
明かりをつけようとスイッチのほうに手を伸ばし。
その手を誰かに掴まれた。
悲鳴を上げるまもなく引っ張られ、地面に押し倒された。
衝撃で朦朧としている隙に目隠しをされ、両手両足をつかまれ拘束される。
倉庫のドアが閉まっていく。外への唯一の出口が。
あわてて助けを呼ぼうとした口に、布が押し込まれた。
視界を奪われ助けも呼べず拘束された。その事実に気づいたときにはすでに遅かった。
「一丁あがりだ。制服どうする?」
「切っちゃえ。ナイフあるだろう」
刃が晴美の制服を裂いていく。
はだけた胸が空気に晒され、露になる。
貞操帯以外、晴美の体を守るものはない。そしてその貞操帯も、膣と菊座と陰核を攻めはじめる。
「ん……! んんん!」
「ふふふ。すこし振動させただけでそんな声出しちゃって」
この声には覚えがあった。
『ご主人様』の声だ……!
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