百花繚乱
百合ひろし:作

■ 閑話休題4

美紗「それでどうして『生徒会長』になったんだ?」
百合「まあこの世代からは前の世代と違って、一部のキャラは引退したって事にはしていないんだ。軍曹は四期生とも闘うからね。軍曹を少し変えてジェネラル美紗にしたんだ」
美紗「そうだったのか。だからあたしが三期生なのか」
百合「まあ美紗に関しては少し事情が細かいからね、四期生の所でも語る事にするよ。で、軍曹が美紗になったのだから、軍曹のライバルだった『伊藤』は……生徒会長ってなったわけ。ただ、生徒会長にするに当たって、亜湖とさくらの章と香の章にあったように、伝説化させることで元の『伊藤』から大幅にパワーアップさせてしかも下着姿という設定を無くし、それだけでなく、パンチラすら封印した訳。亜湖、さくらが下着姿で、香がネェ、アレなキャラだから差を付ける為には、絶対見せないキャラって事にした訳。でも鉄のスカートとかではなく、スパッツって形でね」
生徒会長「良かった(ニッコリ)」
良「……言いにくかったけど、百合さん。ずっと生徒会長、あんたを殺しそうな氷の笑顔で見てたよ……」
かえで「あの顔の時の美恵子は手に負えないわ」
百合「もし下着姿のままの設定だったら殺されていたかもね……(汗)」
社長「フフッ。わたくしが生徒会長を押し倒すシーンとかありましたよね? そこの扱いはどうなるのかしら?」
百合「あの時の生徒会長は普通の制服姿なので実は見えてます。だけど、上記の通りパンチラを思わせる描写は一切省きました。これが徹底した差別化ですね」
生徒会長「うん」
百合「でね、『伊藤』が前髪で目を隠すスタイルを取ったのと、ポニーをパートナーにしたという設定を生徒会長はそのまま流用して、新しいキャラとして生まれ変わった訳です」
かえで「かなり設定変わってるのね」
百合「そうだネェ」
かえで「それで私はどういう切っ掛けで生まれたのかしら?」
百合「かえでは実は『百花繚乱』を書いてから、しかも生徒会長の章を書いた最後のシーンで突然出てきたけど、あの場で考えた即席キャラでした」
かえで「何ですって?」
良「やっぱりどうでもいいキャラだったんじゃん」
かえで「草薙……、黙りなさい」
百合「最初は確かにどうでもいい、只の性格悪いゴスロリ、で終わる予定だった」
かえで「だった?」
百合「今迄、『善玉、悪玉』とか『悪役』とか言ってたよね?」
かえで「確かに言ってたわね」
百合「かえではあの時点では『悪役』ではなく、『悪人』にしようと思ってた。かえでの過去の話が出てくるまでは」
かえで「じゃあ、あの話(お嬢様の試練)の前半と後半では貴方の中で私の扱いは変わったって事なの?」
百合「そう。本当の意味での悪人にしようとしてたから、亜湖達をひたすら痛めつけ、それだけを楽しみにするレスラーにしようとしたけど、過去の話を書いているうちに、美里を背負って立つ誇り高きリーダーにかわったのさ」

「顔にクリーンヒット。フフッ……気分はいかが?」
「あはははっ! いいザマ! お下劣な下着姿の娘なんて場外で大の字になってるのがお似合いね!」
「ホラホラカメラさん、もっと近くに寄ってアップで映しなさいよ」

百合「この辺のセリフが『悪人』にするつもりだった事を表してるね。でも悪人にする予定が変更されてもこのセリフを残した訳は、まだ亜湖達と対戦した事が無くて、しかも亜湖達は自分より遥かにランクが低かったから甘く見ていた。って事にしたからだよ」
かえで「確かに、亜湖とさくらの事は相当甘く見ていたわ……」
良「かーっ! いい思いしやがって。それで負けたんだからな」
かえで「黙りなさい」
生徒会長「ふふっ、かえで。亜湖ちゃん甘く見たら負けるよ。まあでも今は全然甘く見てないからかえでの方が有利だよね、亜湖ちゃんより」
かえで「それに色々話したりしたら、亜湖はなかなか面白い事に気付いたわ」
美里「……かえで様はわかりました。それでは私は……?」
百合「悪いけど美里は本当に腰巾着で考えた」
美里「…………」
百合「まあでもその方が美里の精神的な成長を描きやすかったしいいんじゃないのかな、と思ったよ」
美里「ありがとう……」
百合「そして生徒会長、美紗、かえで、美里、と来たら後は残るのは良になる」
良「あたしはどうだったのさ」
百合「正確に言えば良も四期生に入るんだけど、『百花繚乱』にするに当たって早めた。で、フルネームは草薙良でしょ?」
良「そうだけど何か?」
百合「ある格闘ゲームの主人公の名前をもじったんだよ」
良「もしかして『京』?」
百合「いい勘してるね。そう、そのキャラを女にした感じにした。だから初登場の時は鉢巻していたんだよね。今はしてないけど。格好もそれの女版といった感じで、臍出しシャツに短パン、ニーソにしたんだ」
生徒会長「でも、実質四期生として考えてたって事は最初は下着姿だったんじゃないの?」
良「え??? ええええええ?????? あたしも下着!!!????」
百合「生徒会長がビンゴ! 実はその時から、亜湖とは対戦があるキャラだったんだよね。半分味方で半分敵みたいなキャラで」
生徒会長「今とは随分違うね」
百合「まあね。どっちかというと『百花繚乱』とは違って、最初は善玉対悪玉、最後は主人公対ライバルって関係が強かったから、後の話になるけど、亜湖に対してライバルが居て、その間に良が居たみたいな感じだったから、ね」

百合「それで四期生の登場になるわけ。四期生は正確に言うと、良、ジェネラル美紗も四期生にあたる」
亜希子「この世代の主人公は私や洋子みたいに直接『百花繚乱』のキャラになる人なの? それともA子B子みたいに消滅しちゃうの?」
百合「この時の主人公キャラは『片寄志保と片山あつこ』の二人、そしてライバルが前半は軍曹、後半は美紗になるわけだ。この時は美紗は軍曹似でゴツイ強い女って程度に考えてた」
亜湖「じゃあその片山さんと片寄さんは……下着姿……?」
百合「ハイビンゴ」
さくら「なんだか主人公達が可哀想になってきました」
百合「ここでさっき飛ばした栄子さんが絡んできますよ」
栄子「どういうこと?」
百合「じゃあお約束の体格を行きますか」

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