百花繚乱
百合ひろし:作

■ 閑話休題8

社長「丸紫について教えてもらいましょうか」
百合「まず、小説化するには『闇プロレス』の組織をきちんと決めないといけないんだけど、実はこの『百花繚乱』を書く前に闇プロレスで短編を書いたんだよ。亜湖達(あえて亜湖達と言います)がやってるやつをベースに二次創作をしたんだ」
社長「それはどんなのかしら」
百合「アニメの二次創作だけど、女子プロレスラーを目指した子と子役アイドルの子がいて、時が流れて二人は高校生になったけど、プロレスを目指した子は体が大きくならず小柄なままで周りにプロレスは無理と反発を受けまくった上、親が解雇されて高校退学して働かざるを得なくなり家出した。片やアイドルの子は顔に怪我を負いアイドル生命を絶たれた。という設定。因みに主要人物ではその二人と、最初の数行で出てきた元アイドルの友人達のみが二次創作キャラで、プロレスラー目指してたキャラの友達とかその他のキャラはオリジナルだよ」
社長「私のベースの設定はそのアイドルかしら」
百合「そうだよ。そしてそのプロレスラー目指した子は、あるめぐり会わせで闇プロレスを知るんだ。その時にその子の友達もついてくる。友達も親戚中たらいまわしにされて上手く行かず仕方なく家出したんだ。体はプロレスラー目指した子より大きいけどおとなしくていい子だ。で、二人が行った闇プロレスのオーナーはかつてアイドルだった子―――ってわけ」
社長「かなりヘビーね。私の経緯に似てるわ」
美里「……たらい回し……? 私の設定になるのかなぁ……」
百合「で、二人は何も持ってない状態で来たから下着姿で闘う事を選ぶ。そして新人戦だか何かで相手に負けてブラジャー奪われるけど、次は勝って借りを返そうってとこで終わり」
良「もしかしてそれでブラ奪ったのはポニー三世とか??」
百合「いい所に気付いたね。この主人公からブラを奪ったのはミカってキャラだったけど、格好は今の香と同じ体操服+ブルマで、性格は変態ポニー三世を強く受け継いだ。つまり、ポニー三世と香の中間のキャラだった訳」
良「ヘェ〜」
香「意地でもポニー三世を持って来たいみたいね……(呆れ)」
社長「それをベースにして丸紫を創ったのね」
百合「更に、その話に出てくる誠二というアイドルのファンだった男が居て、その男がアイドルを闇の社長にしたんだ。その男は熱烈なファンだったからそのアイドルに死なれるのだけは防ぎたかったんだ」
社長「その辺は銀蔵さんに引き継がれているのかしら?」
百合「ほぼそのまんまね。ただ、その元アイドルより社長の方が少しだけヘビーかもしれない。その元アイドルは母親も元アイドルで芸能人生命絶たれた経緯があって、娘まで芸能人生命絶たれてショックで寝たきりになるけど、誰も死んではいない」
社長「不幸の大きさを勝負しても仕方ないわ。それら全てがあって今の自分があるのだから」
百合「そうだね……。でね、丸紫って会社名は、小説内では紫の丸い花って感じにしたけど、実は、その元アイドルが結構"原作ファン(※元はアニメである。それをこういう小説に二次創作したって言う事)"の中では"丸紫"って表現される事があったんだ。だから社長繋がりで『百花繚乱』闇プロレスは丸紫にしたんだ」
社長「そういうことなのね。フフッ、その元アイドルという人に会ってみたいわ」

百合「次は建物の中の見取り図っていうか部屋の配置かな」
亜希子「え? 書くまで考えてなかったの???」
百合「だって妄想段階では、ただ主人公側がやられて声を上げてたり大の字になってれば良かったんだから、考えてたのはリング周辺だけだよ。後は明り取りから外の光が入ってくるとか、A子対B子の時に出てきたトイレ位」
社長「明かり取り? てことは昼間でも試合してたって事かしら」
百合「そうだね。昼だったり夜だったり―――。夜中や午前中は無いけど」
かえで「沢山試合してたのかしら」
百合「一人頭一週間に一試合位かな。『百花繚乱』にするにあたってそこを改めた。コンディション維持と怪我防止のため、また試合で怪我しても回復するために一人当たり一月に一回にして、怪我が治らないと強制的に休ませる風に変えたよ」
社長「消耗が激しいからガチでやるためには間隔が必要よ。ボクサーも試合少ないでしょう。相撲も二ヶ月空きますし。関取は巡業行きますが」
百合「話は戻るけど丸紫にするに当たって考えたのは……、目立たない入り口から入り先ず左手に事務所、右手に社長室だ。真っ直ぐ奥に行くと左右に二つずつ練習室、そして更に奥に更衣室があって突き当たりに左右にドアがある。そこに入ると赤コーナー控え室または青コーナー控室になり、控え室から降りていくとリングに行く。また、別のところからもリングに行けて、レフリーはそこから行くんだけどそこまでは決めてない。それとウェブ担当の林緑が作業してる部屋とかも決めてない」
かえで「ストーリーに影響ない所は割愛―――ってところかしら」
百合「そうだね」

関東「そういやぁさっき『悪人と悪役の区別』って言ったよな。確かに妄想設定だと二期生位までは悪役と戦ってたんだよな」
百合「そう。その時は善玉悪玉的な要素が強かった。まあ闘い自体はガチだから体格が小さい善玉が負けてばかりいたんだけどね。例外はA子だったってとこかな。小さいのに体力あったから」
関東「で、丸紫にも悪役や悪人はいるって設定で書いたのかよ」
百合「そりゃ居るよ。特に小説内では記していないけど、初期の丸紫ではそういうカテゴリー分けみたいなのはあった。勿論表のプロレスみたいにギミックチェンジとかやったり、私はベビーフェイスです、悪役です、と名乗ったりはしなかったけどね。ファイトスタイルでアイツは悪役だ、みたいな」
美紗「丸紫初期に悪役って言われた奴らはエーコさんや洋子さんをどう攻めたんだい?」
百合「丸紫はレフリーの権限がとても大きいし、レフリー自体殺人拳を体得しているからレフリーには逆らえない。だからルールの範囲内で出来るだけ悪い事をして、例えば場外ではカウントを取らないってルールを逆に利用して場外戦を多くして椅子、机で攻撃したりしたんだ」
香「ふうん……」
百合「まあ悪役は見た目で悪っぽかったり、ラフファイトが得意な人の事を言った感じとおもってもらえば解りやすい。だから広い意味では今の丸紫にも悪役はいる事になる。ホラ……亜湖のブラジャー執拗に狙うとか」
関東「香が悪役ってか!? コレは笑えるぞ」
香「はあ? 私が悪役? おかしいんじゃないの?」
良「香だけじゃなくてかえでも、亜湖やさくらの顔に毒霧掛けたりしたから悪役じゃないの? 悪役のシンボルじゃん、毒霧は」
かえで「フン。さっき百合さんは私を悪人として考えたって言ったわ」
百合「そう。俺は悪役と悪人はきっちり分けてるつもりで書いた」
良「じゃあ、じゃあ悪人は誰なのさ」

百合「それは言えない。ってかそれを言ってしまったらネタバレになるから。それは読者が各々誰が悪人なのかって考えてくれると面白いと思う」

亜湖「……悪人なんて……居るんですか……?」
百合「居る。そのつもりで書いた。一人はさっき言ったからはっきり言っちゃうけど、かえでは違うよ。あと、主人公の亜湖とさくらも違う。後は考えてくださいな」
生徒会長「悪人当てクイズかぁ。面白そうだね(ニコッ)」
美紗「あたしだと思う人も居そうだな。容赦なく潰す所が」
亜希子「やっぱり前科がある私かな」
洋子「それを言ったら私も」
関東「あたしとか言ったらぶっ殺すぞ」
良「あたしなんかどうかな?」
香「悪役と悪人の違い……悪役の説明の時は誰が悪役か匂わせるのに悪人の時は自分で考えろ的な言い方……引っかかるわね」

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