母はアイドル
木暮香瑠:作

■ 秘密の代償5

 全ての下着を剥ぎ取られ、まさみはベッドの横たわっていた。はあ、はあ、はあ、と荒い息を吐きながら、淫美な気だるさに身を任せ身を横たえている。メガネが外され、三つ編みも解かれ、星野奈緒としてその裸体を龍一に晒していた。股間を飾る繊毛を隠すことさえ忘れ……。淡い茂みは、ぷっくりとした媚肉に刻まれた縦裂を覗かせるほどしかない。それも、十分な愛撫により濡れた陰毛は柔肌に張り付き、秘部を隠すと言う役目を果たしていない。
「以外に薄いんだな、マン毛……。奈緒のイメージどおりだぜ。剛毛だったらファンもちょっと興醒めするだろうがな」
 服を脱ぎ終えた龍一が、まさみの股間に目をやり言う。まさみの上気し朱に染まった顔がピクンッと動く。ゆっくりと、気だるさの残る手を股間に被せ隠す。しかし、脱力感から言い返す言葉を吐くのさえ鬱陶しかった。

 龍一はベッドに上がると、まさみの膝の裏に手を宛がった。
「いやっ、やめて……」
 まさみの唇から、やっとの思いで抗う言葉を吐き出す。しかし、やっと聞き取れるほどの弱々しいもんだ。
「だめっ、だめっ、だめえ……」
 脚を閉じようと念じても、力の抜けた膝はじわじわと広げられていく。
「ううっ、いやっ! こんな、格好……」
 短い呻き声と共に、まさみの脚が目一杯に開かれる。M字に開いた太腿に引っ張られ、膨らみの縦裂が僅かに開いた。唇と同じように艶潤なピンク色の媚肉が、龍一の視線に晒される。
「これが、みんなの憧れのマ○コか。奈緒のファンみんなが突っ込みたくて、妄想で犯しまくってるんだぜ」
「いやっ……、そんなこと…ない……」
 まさみは、覗き込む目を遠ざけようと龍一の肩を両手で押し、自由になる顔を横に振っる。
「耕平だってそうだっただろ? 所詮アイドルなんてオナニーの対象さ。今も誰か、お前でせんずってるヤツがいるはずだぜ」
 まさみとて、龍一の言うことは嘘ではないと判っている。そういう人たちがいることだって知っている。しかし、まさみは信じたくなかった。純粋な大多数のファンがいる限り、暖かいファンレターを送ってくれるファンがいる限り、そういう人たちはごく一部だと思っている。
「う、嘘よ……、そんなこと、信じない……」
 激しく振る顔から、涙が飛び散った。

 信頼するファンを蔑まれ、両腿を押し開かれたまま泣き崩れるまさみの股間に、龍一の顔が重ねられていく。龍一は、恥丘の麓にある黒子をぺロッと舐め上げた。
「ひっ!!」
「オヤジに言わせるとこの黒子、淫乱黒子だってよ。ふふふ、今のお前を見ていたら頷けるな」
「違う……! わたし……、淫乱なんかじゃ……ない……」
「今に解るさ。俺のチ○ポを突っ込まれてな」
 龍一はそう言うと、まさみの脚の間に身体を滑り込ませた。
「いやっ、やめて……」
 まさみは龍一の胸に両手を宛がい、押し返そうとするがままならない。両足をM字に押し付けられ身動きのできない股間に、龍一の腰が近づいてくる。初めて見る勃起した男根のおぞましさにまさみの瞳が見開かれる。
(大きい! あんなもの入るわけない)
 昨夜は突然のことでしっかり見ることもできなかったが、ゆっくり近づいてくる怒張は、その形の蛇の頭を思わせる不気味さ、大きさにまさみに恐怖感すら覚えさせる。
「あ、あなた、耕平君の友達でしょっ! だめ、そ、そんなことしちゃ……」
 まさみの説得も虚しく、龍一の肉根が縦裂に宛がわれた。

 龍一の股間で反り返った肉棒は、棍棒のような硬さで縦裂を押し開いていく。柔肉が亀頭により割り開かれ、潤いヌメヌメと煌く媚肉の中に埋もれていく。充血したピンクのヒダ肉が先端を包んでいく。

「ほら、先端が入ったぜ」
 亀頭は、確実に膣の入口を探し当てていた。もう逆らえないと悟ったまさみは、龍一に懇願した。
「いっ、一回……、一回だけにして……。秘密……にして。それで、終りにして……」
 龍一に身を任すのは、知られた秘密を守るため……、官能に負けたからではない。そう自分に言い聞かせる。
 龍一は何も喋らず、ニヤリと口元を吊り上げる。まさみは龍一の表情を確認し、ゆっくりと瞳を閉じた。
(先生、ごめんなさい。秘密を守るためだから。先生と別れたくないから……。まさみが犯されてるんじゃない! 奈緒が犯されてるの、星野奈緒が……)
 自分を納得させるための言い訳だった、汚れていく自分を、逆らえなかった自分への……。

 龍一が、グッと腰を振り下ろした。
「うぐっ!!」
 まさみは短く悲鳴を上げた。そして、首を折り仰け反る。龍一が、一気に怒張を蜜壷に埋め込んだのだ。内部に湛えられていた愛蜜が迸り、お互いの股間を、太腿を濡らした。まさみの口が、空気を求める金魚のようにパクパクと開く。
「全部入ったぜ。それにしても狭いマ○コだな。俺のチ○ポを締め付けてくるぜ」
 熱くぬめった粘膜が棹に絡みついてくる。そして、締め上げてくる。肉棒は、その圧力を跳ね返すかのように、血液を湛え膨らんでいく。
「ぬ、抜いて……。さ、裂けちゃう、わ、わたしの身体……」
 身体を引き裂かれるような、身体の内側から押し広げられるような圧迫にまさみの眉が歪んだ。

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