母はアイドル
木暮香瑠:作

■ 秘密の代償6

 龍一が腰を揺すりだした。ゆっくり棹を抜き刺しする。
「いっ、痛い……ううっ……」
 昨日破かれた薄膜が、怒張に擦れるたびピリピリと痛みが走る。
「う、動かないで。つっ、つらい…の……」
「うるせえな。抜いての次は動かないでか? 秘密を守りたかったら少しは我慢しろ!」
 眼下には、仰向けになっても崩れることのない豊かな胸が、龍一の腰の動きにあわせ揺れている。その中央では、ピンクの乳輪とツンッと尖った乳頭が男を誘うように揺れている。
(昨日、バージンを失ったばかりじゃあ、痛がるのも無理は無いか)
 龍一は、処女を失ったばかりのまさみに対し、官能を掘り起こすことだけに専念した。苦痛を与えては嫌がられるだけだ。怒張をゆっくり抜き刺ししながら、龍一の手が胸丘を握りつぶし双尻を弄る。乳頭を転がされるたび、恥辱に秘孔が収縮し締め付ける。

 龍一の腰が前後に動き、愛液に濡れテカテカと鈍い光を放つ肉棒が亀裂より出入りする。そのたび、まさみの顔が苦痛に歪む。
「いっ、痛っ……ううっ、うっ、ううう……」
 膣の中をピリピリと走る痛みに呻き声が漏れる。が、その奥では違った疼きも生まれていた。十分に潤った粘膜は、龍一の怒張に擦られるたび蠢く。
(い、痛い……のに、なんなの? 昨日と違う……)
 二度目の侵入を許した秘孔は、痛さだけでない感触を感じ始めていた。
「あうっ、ううっ……」
 痛みと疼きが二重螺旋を描き駆け上がっていく。

 まさみが呻き声を上げるたび、秘孔は意識に関係なく龍一の怒張を締め上げる。
(なんてマ○コだ。二回目だというのに、俺のチ○ポに絡み付いてくる……)
 龍一は、今までの女たちと違ったフィット感を感じていた。肉棒を引き込むように吸い付いてくる秘孔。カリ部の凹みに、棹に刻まれたゴツゴツとした血管の隅々まで絡み付いてくる粘膜。まさみの身体が苦悩に捩れる度、膣壁は粒々を怒張に絡み付けてきた。
(これが名器って言うのか?)
 あまりの気持ちよさに龍一の肉棒は、まさみの中でさらに反り返る。そして、まさみの上壁を刺激する。
「うあっ、うああああ……」
 Gスポットを擦られ、まさみの背中が弓反る。そして、眩暈にも似た浮遊感がまさみを襲う。
(な、何なの? 先生、た、助けて……。わたし、おかしくなっちゃう……)
 龍一の怒張が蜜壷の内壁を擦るたび、気が遠くなる。ゆらゆらと意識と一緒に肢体が揺れる。
(でも……言えない、相談できない……、先生に、こんなこと……)
 意識がドロドロと溶解し、未知の甘媚な刺激に包まれていく。

 龍一は腰を動かしながら、まさみの身体を指で弄り舌を這わせた。
「いやっ! 気持ち悪い……。や、やめて……」
 嫌悪感と拒む気持ちが気持ちを昂ぶらせていく。興奮し研ぎ澄まされたまさみの触感は、無数の粘性生物が身体中を這い回っているような錯覚を覚えた。胸を、お腹を、背中を、首筋をヌルヌルとした生物が這っているように感じる。
(ああ、なんなの? 気持ち悪い? やっ、やめて……)
 その得体の知れない生き物たちに、身体を支えられながら沼に沈んでいくような浮遊感。その感覚のおぞましさに、まさみは身を捩らせた。

 龍一の胸を押し返していたまさみの両腕は、いつの間にか龍一の首に廻されていた。溺れる人が、藁にも縋るように首に廻した手を引き寄せている。深くて暗い沼に沈んでいく身体を引き上げるかのように、龍一の身体に縋り付いていた。
「あっ、あうっ……。あ、あうっ、うっ、あん、あアン……」
 いつの間にか、まさみの呻き声の中に甘い響きが混ざり始めている。

 龍一は、一度大きく腰を引く。まさみの腰が、抜けそうになる怒張を逃すまいと競り上がる。龍一は大きく腰を揺すり、怒張を正巳の奥深くに打ち込んだ。子宮を突き上げられ、まさみの身体が大きく揺れる。
「あんっ!? ひいっ!! いっ、いやあっ、いやあああぁぁぁ……」
 突然の鋭い刺激に、まさみは悲鳴を上げる。そして、背中を退け反らし、四肢を痙攣させた。
(どうなっちゃうの? わたし……。どこへ行くの? 見えない、何も……、真っ白で……)
 退け反った身体がゆっくりとシーツの海に沈んでいく。深い白濁した液体の中に飲み込まれていくのを感じながら意識が遠のいていった。

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