母はアイドル
木暮香瑠:作

■ 奪われる初めて5

「行ってらっしゃい」
 先生、耕平の順に二人を見送ったまさみは、ふうっと溜め息を吐いた。そして、龍一の家に向かって出かけた。

 通勤のサアラリーマンや学生達の朝の喧騒は去り、主婦たちが買い物に出かけるまでの束の間の静寂の中を、まさみは龍一の家に向かう道を歩く。まさみの心とは裏腹に、陽射しはまだ夏の名残を残し空高くから明るく射している。
 今日も龍一に名前を呼ばされながら犯される。それを思うと気が重かった。昨夜も、誰にも相談できずに悩んだ。龍一との関係を知っている耕平にも喋れなかった。口でのセックスを強要された、精液を飲まされたなどとは、恥ずかしくて口にも出来ない。まして、名前を呼びながらのセックスでは、先生の顔も耕平の顔も思い浮かべられず、龍一とのセックスを実感させられた。
(先生の顔が思い浮かべれない……。何も考えられなく真っ白になっちゃう……。龍一さんに感じさせられてるの? 龍一さんで逝ってるの? わたし……?)
 しかし、この家庭、先生と耕平との生活は絶対に守りたい。その思いだけが龍一の家に向かう脚を進めていた。



「裸になれ! 全部脱ぐんだ」
 まさみが部屋に入ると、龍一は早速命令した。裸になったまさみに、縄を手にした龍一が近づいてくる。
「いやっ! どうして縛るの? あなたの言う事、聞いてるじゃない。縛られるのは、嫌っ!!」
 龍一は、まさみの手を後ろ手に捻り上げ縄を掛けていく。
「いやっ、やめてよ!!」
 今度は何をされるんだろうという危惧がまさみを不安にさせる。
(もういやっ! 口を嬲られるのは……)
 後ろ手に縛られ、胸の上下に縄が廻される。そのシャープな背中に不釣合いな豊かな胸肉が縄で絞り出される。
「そのでかい胸には縄が似合うな。嫌らしく尖りだしてるぜ」
 龍一は、指で先端に鎮座する乳頭を弾いた。縛られ敏感になっている胸に痺れが走る。
「ううッ!!」
 まさみの唇から、切ない喘ぎ声が漏れる。
「さあ、行くぜ」
「ど、どこ行くの?」
「バスルームさ、心配することない」
 縄尻を捕まれ、罪人のように牽き立てられる。悔しさにまさみは唇を噛み、バスルームへと連れて行かれた。

 バスルームに着いたまさみは、脚も折り曲げた状態で縛られ起つことも封じられる。バスタブの上に被せられた蓋の上に、縛られたまま膝立ち状態で突き伏すような姿勢を採らされる。龍一に向かって、お尻を突き出すような格好だ。
「マ○コも、ケツの穴まで良く見えるぜ。いい格好だな」
「ううっ、ひ、酷い……」
 恥丘もお尻も全てを晒している恥ずかしさがまさみを襲う。眼を閉じ、恥辱に肢体を震わせている時、龍一の指がまさみの菊座を弄った。
「ひぃっ!? な、何しようってしてるの?」
 まさみが振り返ると、そこには太いガラス製の注射器のようなものを持った龍一がいた。ノズルを装入しやすいように、まさみの菊座にクリームを塗っていたのだ。
「浣腸さ。お腹の中を綺麗にしてやる」
 龍一の視線にまさみは、冗談でないことを感じ取る。
「いやっ、浣腸なんて!! どうしてこんなことを、いやっ! やめて!!」
 まさみの悲鳴がバスルームの中に反響する。龍一の前で排泄することを思うと、羞恥に鳥肌が立つ。肢体を揺するが、縄掛けされた身体は僅かにしか動かない。

「ウンチまみれのケツの孔にチ○ポは突っ込みたくないからな。きれいにしとかなくちゃ。そうだろ?」
「うそ……、うそでしょ?」
 これから行なわれる行為が信じられない。想像を越えた行為に、まさみは眼を大きく見開き唖然とする。
「嘘よね……」
 まさみは、疑いの言葉を龍一に投げ掛けた。まともな人間が行なう行為ではないと、龍一の言った事が未だ信じられない。
「嘘じゃねえ。お前のバージンはすべて頂くって言っただろ」
 それは、まさみが想像していた羞恥を上回る恥辱だった。

「お前の初めてを全て奪ってやる。俺が口での初体験の相手、ケツマ○コも俺が初めてを奪ってやる」
 龍一は、片手でまさみのお尻を押さえ、浣腸器のノズルを菊座に宛がう。
「やめて……。出来ない。そんなこと出来ない。お尻の穴でなんて……。イヤッ! イヤアアアァァァ……!!」
 エコーの掛かった悲鳴を上げ、まさみは浣腸器のノズルから逃れようと不自由な肢体を揺すった。ノズルの先端が、アヌスを擽るように左右上下にずれる。
「大人しくしろ! あまり暴れると、先っぽが折れて、ケツが血だらけになるぞ」
 恐怖にまさみが動きを止めた瞬間、ノズルが菊座に差し込まれる。
「ひぃっ!!」
 短い悲鳴を上げ、まさみの顔が強張る。
「あっ、ああ、ううう……」
 浣腸液をお腹の中に注入され、まさみは唇を震わせた。

「ゆ、許して……。も、もう、入ら……ない……」
 三回目の浣腸が菊座に差し込まれている。ぷっくりと膨れたお腹が、今までに注入された浣腸液の量の多さを示していた。
「これで最後だ。思いっきりひりだしていいぞ。そのためのバスルームだ。ここなら綺麗に洗い流せるからな。ハハハ……」
 龍一はまさみの苦しげな表情を見て高笑いし、シリンダーの中に残った最後の浣腸液をまさみの中に押し込んだ。

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