母はアイドル
木暮香瑠:作

■ 不幸の包囲網8

「今度は俺が逝かせてやるよ」
 そういって龍一は、まさみの腰を抱きかかえ腰を浮かせる。官能の余韻が冷める暇を与えぬまま、四つん這いのまさみに後から挿入した。

 龍一は、まさみの背骨に沿って、そして脇腹へ指を這わす。昂ぶった意識が、ゾクゾクと悲鳴を上げる。
「ひいっ、だめえっ! うわっ、うわあああ……」
 龍一は、悲鳴を上げ震えるまさみの胸に手を移した。柔肉を強く弱く揉み拉く。そして隆起の裾野から頂上に向けて、じわじわと指を這わせていき官能を呼び起こしていく。
「あうっ、あんっ! だ、だめえ……」
 マネージャーの極太怒張の苦痛に絡まりあった官能が、龍一の手によって解きほぐされていく。 そして尖り出した乳首を指で挟み、ころころと転がす。
「ああん、あうっ、ああん……」
 荒々しく激しい責めにバラバラに飛び散らかされた官能が、同じ方向に向け収束し整えられ、頂上に押し上げられるようにじわじわと込み上げてくる。溜まった官能を搾り出すように、乳首を強く摘みぎゅっと引っ張った。
「あうっ! ひいぃぃ……」
 まさみは、頭を退け反らし喘ぎ声を越えた悲鳴を上げた。

「あうっ、ああん……。だ、だめえ……、そこっ! ああっ、あううう……」
 尖り出した淫花の皮を剥き、コリコリと指先で転がす。解きほぐされた膣が愛液を滴らせる。それを龍一の怒張が掻き混ぜ、グチョグチョと淫猥な音を車内に響かせている。
「やっぱり俺のチ○ポが最高か? ヒダが絡み付いてくるぜ、締め付けてくるぜ。そんなに感じて、恥ずかしくねえのか?」
「い、いやあ……。わ、わたしが……愛してるのは……あうっ、せ、先生……だけ……ううっ、あん、ああん……」
 囈言のように、半開きの口から呟き声が漏れる。

 龍一にまさみを独占されて手持ち無沙汰な龍彦と田中は、まさみのヨガリ狂う様を鑑賞しながら会話を弾ませる。
「コイツには敵わねえ。よっぽど相性が良いらしいな、奈緒のマ○コと息子のチ○ポは……」
 疲れを知らない若い性交に、半ば呆れながら龍彦が笑う。
「コイツのお袋ってどうなんだ。まだ若いだろ?」
「ええ、三十代の中ごろ、二十代って言っても通りますよ。小さなスナックのママなんですがね、すごい美人なんですよ」
「ほほうーっ、一度お相手願いたいものだな」
 虚ろなまさみの耳にも、二人の話し声は届いた。
「や、やめて!! ああん、あっ、ママには……て、手を、うううっ、出さないで!」
 まさみは、途切れ途切れの声で懇願する。
「お前の行ない次第だな。お前が言うことを聞いてる間は許してやる。お前が俺たちを満足させてる限りはな」
「あん、は、はい……。わ、私だけ……、あうんっ、んんっ……、私が……何でもしますから……。母にも、あうっ、うううっ! 先生にも、耕平君にも……ううう、手を、あ、あふん、出さないで……」
 周りの人たちに迷惑をかけまいと、まさみは自分の身体を犠牲にする決意を口にする。
「そろそろ逝かせてやるか。それっ! しっかり味わえ! お前の大好きなチ○ポを!!」
 龍一の腰の動きがいっそう速く、そして力強く打ち付けられた。
「いいっ、いっ、イっちゃう! イク、イク、イクううっ、あああ……」
 外に声が漏れるのも忘れ、まさみはエクスタシーの喘ぎを上げた。龍一によって全ての官能を解放したまさみは、一気に絶頂に向かって駆け上る。
(だめえ、逝っちゃう、逝っちゃう……、先生、助けて……)
 まさみは先生の顔を思い浮かべ助けを請う。しかし、脳裏に浮かべた先生の顔は白濁して見辛くなる。そして、他人の顔へと表情を代える。
(せ、先生? ……耕平君? ……??)
 最後に浮かんだ顔は、まさみが思い浮かべたくない顔だった。
「りゅ、龍一さん……」
 まさみは龍一の名を口走り、気を失いシートの上に崩れ落ちた。

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