母はアイドル
木暮香瑠:作

■ 染み込んでいく官能7

 無邪気な子供が玩具をぞんざいに扱うように、まさみは六人の男たちに弄ばれた。
「あん……、ああん。うっ、あうん、ううう……。ああん……」
 ゆるゆると流れ続けるまさみの喘ぎ声、白濁液を滴らせるメガネを掛けた小顔、ブルンブルンと揺れる量感のある張り出した大きなバスト、きゅっと締まった腰から張りのあるツンッと吊り上がったお尻へ続く曲線をクネクネと燻らされる様、ピクピクと痙攣するすらりと伸びた脚……。全てが男たちの欲情を燃え上がらせる。白濁液に滑った肌さえ美しく輝いているように思えた。まさみの喘ぐ姿を見ているだけで、男たちの性欲は掻き立てられ、まさみの肌に触れれば、肉根は硬さを増しまさみの穴を求める。萎えることの無い欲望をまさみに向け放った。
「日ごろ女に縁が無いだけあって、ここぞとばかりに犯り捲くってるな、コイツ等。ふんっ!」
 まさみに手を出すでもなく、男たちが欲情を発散する様を見続けてきた龍一が、軽蔑するように及川たちに鼻息を投げ掛けた。

「いっ、い……、いい……」
(いい、気持ちいいの……。も、もっと……)
 虚ろな表情で、注がれるのを待ち受けるように顔を挙げるまさみ。肌をヌルヌルと這う手、膣壁を擦り上げる肉棒、全てがまさみの感覚を麻痺させ、普段と違う刺激に酔わされていく。まるで宙に浮かんでいるような感覚、ヌルヌルと肌を擽るような刺激に頭が真っ白になるまさみ。
(この感じ……、何かに似てる。あん……、あ、あの感覚……)
 オナニーで濡れた媚肉を弄った時のような感覚、身体中が濡れた淫肉の様に、淫媚な刺激を感じている。秘裂、バストはもちろん、お腹を、太腿を這う指、脇腹を摩る指が、ゾクゾクとする心地よい刺激をもたらしてくる。誰に犯されているのかさえ判らない。無数の手、無数の男根しかまさみの意識には無い。それが誰の手なのか、誰の怒張なのか……、そんなことは関係なかった。
(誰とセックスしても感じちゃう……、どこを触られても感じる身体になっちゃったんだ……)
 朦朧とした意識の中で、そんなことを考える。しかし、淫靡な心地よさが涙を封じ込める。
(嫌なのに……、悲しいのに……泣けないなんて……。ううっ、いっ……)
 切なささえ、今のまさみには官能を高めるスパイスにすぎなかった。

「あれっ? もう出ないや……」
 太ったオタク男の男根の先から、タラリと白濁液が一筋の糸のように滴り落ちる。
「何言ってやがる、こんだけ出して……」
 床はあちこちに白濁液の水溜りを作り、床に横たわるまさみも白濁液で汚れていない所を探す方が難しい。まるでミルク風呂で微睡むビーナスのようだ。それくらい大量のザーメンが降り注がれていた。

 意思の朦朧とするまさみは、腰を掴まれゆっくりと持ち上げられる。
(ああ……、また気持ちよくしてもらえる?)
 眼を閉じたまま、生まれたばかりの子馬が初めて立ち上がるようにお尻を揺すりながら掲げてゆく。そして四つん這いの格好を取らされた。
(今度は誰が気持ちよくしてくれる? ああん、は、早く入れて……)
 まさみは瞳を閉じたまま、ゆりゆりとお尻を誘うように燻らせた。

 ズボッ!!

 一気に怒張が射し込まれる。
「あうっ! いっ、いい!!」
 覚えのある感触に、まさみは頭を退け反らし小さな呻き声を上げた。
「はうっ! はうう、あん、うううっ……」
(ああ……、入ってくる、だ、誰? 龍一さん? 龍一さんのおチン○ン……?)
 膣壁を抉るカリ首、膣襞が包む砲身、その表面をクネクネと走る血管までが、相手を見なくても判るほど、身に染みていた。膣壁が覚え込んでいた。まさみは、その記憶を確認するように、虚ろな瞳を振り返らせた。

 膣の中の怒張の存在感は、他の男たちとは比べ物にならないほどズキンッ、ズキンッと染み渡ってくる。まさみの感じるポイントをエラが的確に擦り上げる。
「あん、そこっ! 龍一さん、いいっ!! ああん……、あんっ!!」
 龍一が一突き腰を揺すると、まさみは白い喉を退け反らし呻き声を上げた。他の男たちとは比べ物にならない快感を味あわせてくれた。

『俺のチ○ポと奈緒のマ○コ、相性がばっちりだな』

 いつも龍一が口にする言葉が、まさみの脳裏に浮かんだ。
 セックスに相性なんてあるのかな? あるはず無い。有ったとしても、それは愛するもの同士のはず。
(そんなはずない。わたしが好きなのは先生だけ。先生との相性が一番いいはずなのに……)
 でも、腰が砕けるような、蕩けるような龍一とのセックス。今まで六人に犯されていたセックスが何かしらの物足りなさを覚えてしまうほどの激しさだった。

 龍一が腰をまさみの尻たぶに打ち付ける。怒張が出入りするたび、まさみのGスポットをエラが抉り、亀頭が子宮口を叩く。
「あうっ、あうっ、あうっ……」
 まるで子宮口を開き、その中に入り込もうとするかのように先端が突き刺さってくる。
「いいっ、いいの……。そ、そこうっ……あん、ああん、うっ、あうううっ、あんっ……」
 今までよりも一段とカン高い喘ぎ声を上げるまさみを、六人の観客は目を丸くして見詰めた。
「あうっ、いっ……、いくッ! 龍一さんのでいっちゃううっ、いっ、イくうううう……」
 まさみは、吊り下げられた双乳をブルンブルンと揺すりながら背中を退け反らす。
「すげえ!!」
 まさみのエクスタシーを引き出す龍一の手管と、それに感応し肢体を震わせ官能を貪るまさみに驚嘆の声を上げる。
「いくぞ。お前の中に、全部注ぎ込んでやる。そらっ、そらっ、しっかり味わいな」
 龍一は最後の一撃をまさみの子宮に打ち込み、熱い滾りを放出した。熱く濃い龍一の一撃で、まさみの中に蓄えられた官能の昂ぶりが一気に解放される。
「あうっ、あああっ、いっ、いいっ……、ああっ、あん、ああん、あうああああああ……」
 まさみは肢体をガクガクと震わせ、そして頭をガクンッと折る。スローモーションのようにゆっくりと、ザーメンの海と化した床に崩れていった。

「すごい。龍一君、まさみちゃんを気絶させちゃったんだね。龍一君の、そんなに良かったのかな」
 日頃は真面目でHな話とは無縁の少年も、龍一とまさみのセックスに驚き、そして自分のセックスと比較せざるを得なかった。絶頂に達し気絶するまさみの姿は、それほど衝撃だった。
 龍一はニヤリと微笑んだだけで、「シャワーでも浴びるか。俺たちまでザーメンで汚れちまったからな」と自信喪失の六人に告げた。

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