君の瞳の輝き
あきんど:作

■ 第二部11

 部屋のドアを開けて入った鈴は一目でこの部屋が危険な部屋だと感じ取った。
 だが出ようとする後ろから桐嶋が鍵をかけてしまった為に鈴は仕方なく中へ入っていった。
 そこにはベットが2つ並んでいて、そのひとつに男性がすでに座っていた。
「待ちくたびれたよ、鈴ちゃん」
 男がにたにた笑いながら鈴のほうを見て話しかけた。
鈴「これは・・いったい・・」
 鈴はそう言って桐嶋の方を向いた。
桐嶋「だからリハーサルだって。」
鈴「リハーサルって言っても、カメラも何もないんですけど・・」
桐嶋「そりゃそうさ、リハーサルにカメラがいる?」
鈴「えっでも・・」
桐嶋「今から鈴ちゃんにはこの田中さんと援助交際する女子中学生を演じてもらいます。」
鈴「ちょっと待ってください。聞いてないんですけど?」
 何のことかわからず鈴はあわてて桐嶋に質問した。
桐嶋「聞いてないって?だから今説明したじゃん」
 鈴の額に汗とあせりの色が見え始めていた。
田中「そんな事どうでもいいじゃん。かわいいね〜鈴ちゃん」
 田中はいつの間にか鈴の後ろに立っていて鈴の腰に手を回して抱きついてきた。
鈴「えっちょっと待って・・」
 鈴は後ろの田中の息からタバコの匂いが、身体からは中年特有の汗臭いにおいがしていた。
 田中は禿げていて腹も少し出ていて、どこから見ても女性に人気のなさそうな典型的な中年男性だった。
鈴「近藤さんは?どこにいるんですか?」
 鈴は近藤に助けを求めようとしていた。
 その言葉が聞こえないような素振りで桐嶋が鈴に言葉を投げかけた。
桐島「カメラがないといっても俺がここで見てるからカメラを意識して女子中学生を演じるんだぞ」
鈴「そんな・・私・・そんなのした事ないんです」
 鈴はどうしていいかわからず桐嶋と田中に何とか許してもらおうとしていた。
田中「じゃ早速、はじめようか?}
鈴「えっ何を?ですか?」
桐嶋「援助交際だよ。お金もらって鈴はこの田中さんとお付き合いするんだよ」
 いい加減うんざりという態度で桐嶋がしゃべった。
鈴「お付き合いって・・何のことですか?」
桐嶋「SEXに決まってるだろ!始めるぞ!よーい!スタート!」
 桐嶋が両手を叩いたと同時に後ろの田中が鈴の首筋に舌を這わしてきた。
田中「かわいいねぇ。まだはじめて間もないんだろ。援交」
鈴「えっ・・いや・・その・・」
田中「大丈夫。今みんなやってるからね。横浜でも北海道でも・・小学生でも援交してるんだから」
 鈴はホテルの浴衣を着ていたのだが、いつの間にか浴衣の胸元に田中の手が忍び込んでいた。
鈴「や・・やめてください」
田中「やめてくださいって・・ふふ。自分から伝言ダイヤルで援助求めときながら、何言ってるの?」
鈴「私、そんなダイヤルしてません。」
桐嶋「鈴!お前は伝言ダイヤルで援交求めるメッセージを入れたことになってるんだよ!そういう設定だよ!」
鈴「そ・そんな」
 鈴はもうどうしていいかわからなかった
田中「あーあ、怒られちゃったね。でもちゃんとしてれば大丈夫だよ!おじさん怖くないからね」
 鈴は胸をキツクもまれていることに気がついて自分の胸元に目をやった。
 いつの間にか田中の両手が鈴の胸の奥深くに入っていて、後ろからキツク揉みしだかれていた。
 鈴はその感触に目を閉じて感じるのを堪えようとしていた。
 そのとき目の前に人の気配がして目を開けると桐嶋が目の前に立っていて、鈴の浴衣の胸元を掴み一気に胸をはだけたのだった。
鈴「きゃっ!」
 そこにはあらわになった鈴の小さなおっぱいとそれを強く揉んで乳首をいじくりまわしている田中の指があらわになった。
桐嶋「こういうときカメラにちゃんと何されてるのか見せろ!自分から見てもらえるようお願いしなきゃだめだろ!」
鈴「は・・はい・・」
 鈴は桐嶋の言葉の気迫に押されてすぐに返事をした。
田中「いい返事だね。鈴ちゃん。」
 田中の声はうれしくてはずんでいるようだった。
田中「おっぱいも小ぶり。背も低くて小さな身体。まるで中学生くらいだよ。鈴ちゃん。」
 後ろから抱きしめられて胸をもまれてる鈴はどうしていいかわからずに周りを見回した。
 部屋の中には桐嶋と田中だけしかいなくて鈴はあきらめたかのように目線を落とした。
桐嶋「この子。中学生ですよ。それも1年生。」
田中「なに・・ほんとか?それは」
桐嶋「ええ。中学生でこんないやらしいバイトしてるんですよ。この子は。」
 言いたい放題の二人に鈴は小さく抗議の声を上げた。
鈴「ち、ちがいます。私・・そんな・」
 あわてて否定する鈴だったが二人は聞こえない素振りでにたにた笑っていた。
桐嶋「鈴!今カメラがどこにあるか言ってみて。」 霧島の言葉に鈴は周りを見渡した。
 しかしどこにもカメラはなかった。
桐嶋「カメラで今撮影されているって設定でのリハーサルだろ。どこにある?カメラは?」
鈴「え・・え・・え・・っと・・」
 鈴はどう答えていいかわからず桐嶋の顔を見た。さっきまでのなよなよした顔から斬れる包丁のような鋭い顔つきに変わっていた。
田中「ほら、どこから撮られてるんだ?」
 鈴は戸惑いながら(とにかく答えないと叱られる)という気持ちが心に芽生えていた。

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