売られた少女
横尾茂明:作

■ 少年の性2

 美由紀は中に通され丸い座布団に座らされた。・・部屋は少年の部屋らしく模型飛行機とか琵琶湖周遊の三角旗が壁に貼ってあり・・机の上には美由紀の写真が3枚ほど額に飾り置いてあった。

「光男君・・この写真いつ撮ったの?」

 光男は照れ笑いを浮かべ・・、
「小学校の修学旅行の時と・・中1の運動会の時さ」

「・・・・・・・・・・・」

「光男君・・私のこと・・そんなに好きだったの?」

「・・・・美由紀が小学校に編入してきたときからずーと好きだったよ・・」

「・・・・・・・・・・・」

「そんなことより・・美由紀お腹空いてるだろ? 俺・・何か作るわ!」
 照れ隠しのように光男は快活に応える。

「ううん・・美由紀・・きょうは光男君に抱かれたくて来たの・・この前のように・・して?」

 光男は急に真顔になり・・唾液をゴクっと飲み込んだ・・。

「光男君・・私・・お風呂に入りたいの。汗でよごれてるから洗いたい・・光男君に洗って欲しいな」
 美由紀は言ってから、我ながらすごいこと言ってるなと思った。

「分かった・・・すぐ沸かすから待ってな!」

 光男は喜々として井戸端横の風呂に急ぐ。・・美由紀は部屋に差し込む秋の陽光につられるように庭に面した引き戸を開け、濡れ縁に膝を立てて座る。・・庭の名も知らぬ木々の、一際大きな葉が緩やかに揺れている。美由紀は膝の上に頬を乗せ、これから訪れる光男との恥戯を想像してみた・・。

(同級生とSEXするって・・こんなに恥ずかしいんだ、この前はこんなに・・・)

 小学生のときから机を並べ・・無邪気に遊んだ子と・・これから恥ずかしいとこ見せ合う・・。

 男の子と女の子の一番恥ずかしいとこを・・見られるだけでも恥ずかしいのに・・とろける思いでそれらを互いに濡れた粘膜に交合させ快楽を得る行為・・。
(はぁぁー何て破廉恥なことなの・・)

 美由紀の胸は期待に震えてた・・久三や政夫にされるときは大人に身を任す思いで・・これほど胸がときめくことはなかったのに。

(中学生が・・親の目を盗んで淫らな行為をする・・アァァこんなにドキドキするんだ・・)

 しばらくして光男が息を切らして部屋に戻ってきた。

「美由紀、沸いたよ」

「ありがとう」
・・美由紀は言うと立ち上がりセーラー服のリボンを抜いた。そしてスカートのチャックに手を掛けた。

 光男は慌てたように・・、
「美由紀ここで脱ぐの?」

「うん・・光男君も一緒に脱いで」
 美由紀の声は少し震えを帯びている。

 美由紀のこの突飛な行動は、先回と同様に性に幼い光男の心には強烈な刺激に映る。

「う・・うん」
 圧倒される想いで、光男はもじもじとズボンのベルトに手を掛ける・・。

 美由紀と光男は濡れ縁で互いに後ろ向きになって服を脱ぐ。美由紀には秋風が心地よく、陽光の中で自分の透きとおるような白い肌が眩しく感じられた。

 衣擦れの音が止み・・雲雀のさえずりが一際大きく聞こえた。・・二人はゆっくり向き合い見つめ合う・・。

 光男のペニスはもう期待で反り上がり、若やいだ陰嚢と裏筋を見せている。お互い無言で抱き合う・・そして美由紀の手は自然と光男の陰嚢と裏筋にあてがわれ、光男の手も美由紀の柔らかな恥丘にあてがわれる・・。

 同級生・・お互いの恥ずかしい所に触れ合うことで・・これから訪れる、気の遠くなるような快感の予兆を赤く染まって感じあった。

 甘い口づけのあと、二人は濡れ縁下の下駄を履いてじゃれ合う様に風呂に向かう。透きとおるような美由紀の後ろ姿は、古風な庭に妖精が舞い降りたように目映く揺れた。

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