瑞希と悠希の放課後
木暮香瑠:作

■ 生徒会長は虐めの標的3

 下ろされたショーツが、足首で頼りなさ気に丸まっている。顔を俯かせ、目を強く瞑り必死で恥辱と戦っていた。硬く閉じた太腿の根元の秘めた三角地帯で、淡い翳りが肢体の震えに小刻みに揺れていた。
「うっ、ううっ、うっ、ううう……、ううっ……」
 トイレの中に、悠希の嗚咽とも泣き声ともつかない声が響いていた。

 悠希の心の痛みを掻き毟るように真莉亜が言い放つ。
「脚、開いちゃって」
 真莉亜の指示に、美帆と麻貴が各々悠希の片足を持ち力を込めた。
「だ、だめえ……。そ、そんな、やめて……」
 必死で太腿に力を入れるが、膝がプルプルと震えるだけだ。悠希の脚は、徐々に左右に広げられていった。
「いやっ、いやあ。ううっ、ひ、酷い……。ど、どうして? ううう……」
 脚をM字に開かれた悠希は、硬く閉じた瞳から大粒の涙を流し呻いた。

 M字に開かれた脚の間に真莉亜が携帯のレンズを向ける。ぷっくりと膨らんだ柔肉に刻まれた縦裂がはっきりと液晶画面に映し出された。それほど悠希の茂みは薄かった。
「まあ、生徒会長さんのあそこ、中学生みたい」
 真莉亜の声に、悠希を押さえ込んでいた三人も股間に視線を移した。
「本当だ。割れ目、丸見えね」
 悠希の陰毛は僅かにしか生えていなかった。丸出しにされた恥丘の割れ目の上端を飾るように、繊毛が風に靡いている。
「こんな子供みたいなオマ○コが生徒会長なの?」
 同姓の批評の言葉が、悠希の羞恥心に突き刺さる。頬を大粒の涙が伝う。
「酷い……、そんな言い方……。ううっ……」
 悠希は、頭を垂れ小さな声で呟いた。

「ねえ、悠希さんって処女?」
 瞳を強く閉じ恥辱に打ち伏している悠希に、真莉亜は訊ねた。悠希は嗚咽のような泣き声を上げるだけで、答えようとしない。
「経験はあるのって聞いてんのよ! 答えなさいよ!!」
 真莉亜は、語気を強め再び聞いた。
「そんなこと……、答えられるわけないでしょ……」
 真莉亜の横柄な言い方に、悠希はムッとした表情で返した。

「答えないなら調べてあげるわ」
 ニヤッと微笑んだ真莉亜は、バックからボールペンを取り出した。
「えっ? 何をする気なの?」
 剥き出しの股間にボールペンが近づいてくる。悠希の表情が、不安げなものに変わる。真莉亜は亀裂に狙いを定め、ゆっくりとボールペンを埋めていく。
「やっ、やめて……。こ、怖い……」
 漏れ出した小さな声は恐怖に震え、悠希は顔を小さく横に振った。

 ボールペンは、すぐに塞き止めるものにぶつかった。
「あら、生徒会長さん、処女みたいよ」
 真莉亜の嬉しそうな残虐な声に、悠希は口元をプルプルと振るわせた。神経は全て股間に集中していた。硬質なものがお腹の中に入る恐怖に、半開きの口に唾液が溜まり涙が瞳から溢れ出す。
「悠希さん、あなた処女なの?」
 口の中に溜まった唾液を飲み干し、喉がごくりと音を立てた。同時に悠希は、泣き腫らした顔をコクリと頷かせた。

「生徒会長になるくらいだがら、もっと進んだ考えしてるのかと思った。セックスに対しても……」
 真莉亜は恐怖の浮かんだ悠希の表情を楽しみながら、ボールペンで純潔を守る頼りない膜をつんつんと突いた。そして真莉亜は、探り当てた未開の聖域へと続く狭い通路にボールペンを進めていった。
 悠希の目に、ゆっくりと身を隠していくボールペンが映る。ゆっくりと奥へと消えていく。
「いやあああ、やめて! やめて!! いやあああぁぁぁ……」
 悠希は恐怖に悲鳴を上げ、顔を横に背けた。
「なに怖がってんの? あなたオナニーもしたことないの? これぐらいじゃあ処女膜、破けないわよ。安心しなさい」
 ゆっくりと開かれた悠希の瞳に、秘孔の中にその半身を隠したボールペンが映った。股間から生えたボールペンは、得体の知れない悲しさを悠希に味合わせていた。

■つづき

■目次

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊