瑞希と悠希の放課後
木暮香瑠:作

■ 悠希の決心5

 瑞希には、最後に聞こえてきた呻き声で隆が逝ったことを悟っていた。
(隆さん、逝ってしまったのね……)
 瑞希を、息苦しいほどの切なさが包み込む。瑞希とのセックスでは聞いたことの無いほどの喘ぎ声だった。それと同時に、一分の安堵も感じていた。これでこの虐めも終わる。瑞希が、その固く閉じた瞼をそっと開いた。その時、悠希、隆と一緒に視界に入ってきた真莉亜の声が耳に入ってきた。
「生徒会長、気持ちよくさせ方が足りなかったんじゃない? ほら、まだこんなに元気よ」
「!?」
 瑞希は、目を見開き恋人の姿を捕らえた。真莉亜が指差した先では、いまだ肉棒がピクピクと身悶えしていた。自分の恋人の妹、女子高生の口戯は、怒張を萎えさせるどころか、さらに角度を増してそそり立たせた。

「お口だけじゃ、満足できなかったみたいね。下のお口を使ってみたら?」
 真莉亜の口元が、嘲笑うように歪む。
(何を言ってるの? これ以上、悠希に何をさせようといってるの?)
 失意と動揺の残る瑞希は、真莉亜の言ってることが判らない。

 真莉亜は、悠希の股間に手を差し込み柔肉の膨らみを撫ぜた。そしてその手を、みんなに見えるように翳して言う。
「ほらっ、こんなに濡れてる。準備はできてるみたいよ、あなたのオ・マ・○・コ! すけべな娘ね、フェラしながら感じちゃうなんて……」
 ラグビー部員たちの目が、悠希に注がれる。しっかり閉じられた太腿の奥を透視するような鋭い視線だ。学園一のアイドルの濡れそぼる秘唇が、怒張を咥え込むところを見たいと期待する目が爛々と輝いている。
「だ、だめえ……。わたし……、まだ……」
 悠希の弱々しい口調が、性交への戸惑いを表しているようだった。

「ふむううっ、ふふっ……」
 真莉亜の真意に気付いた瑞希は、声を荒げた。それが無駄なことだと判っていても、そうするしかなかった。
「ふふっ。瑞希先生、何か言いたげね。教師なら教師らしく、もっとはっきり言わなくちゃ判らないわ。ふふふ……」
 振り返った真莉亜が、小馬鹿にした笑いを瑞希に返す。そして、同じようにニヤニヤした笑いを浮かべた部員たちに喋りかける。
「みんな、手伝ってあげたら? 自分じゃあ、決断できないみたいだから……」
 真莉亜の口から発せられた言葉は、瑞希を焦らせた。
「うむっ、うふぁうう……」
 瑞希は真莉亜の真意を知り、吊り上げられた身体を激しく揺すり情けない吐息で叫ぶ。
(だめえ、だめっ! そんなこと……)
 瑞希の悲痛な叫びは無視され、部員たちは悠希を抱え上げる。悠希は抵抗する素振りを見せるが、それは弱々しいものだった。左右の部員が太腿を抱え、股を大きく開かせる。そして、ゆっくりと悠希の肢体が、隆のそそり立つ肉根の上に跨させられた。
「だめえ、だめぇ……」
 悠希が顔を横に振る。しかし、口から出る言葉は弱々しい。

 悠希の恥丘が隆の剣先に触れそうな処まで降ろされた。
「悠希ちゃん、だめだ! 悠希ちゃんはまだ子供なんだ。そんなことさせないでくれ! 俺には瑞希が……、恋人がいるんだ……」
 隆は拘束された不自由な身体を揺すり、悠希を抱える部員たちに向かって叫んだ。恋人に見られながら他人とするセックスの辛さを、男ならわかるだろうと言わんばかりに訴えかけた。
(わたしとじゃ嫌なの? お姉ちゃんとじゃないと嫌なの?)
 隆の言葉が、悠希に決心をさせた。
(わたしだって十分大人の女よ。お姉ちゃんにだって負けない……)
「お、降ろして!! じ、自分で出来るわ」
 悠希は身体を揺すり、部員たちから逃れようとする。
「放してやれよ」
 裕司の指示に、部員たちは訝しがりながらも悠希を放した。

 隆の腰を跨ぐような容で解放された悠希は、隆の肩に手を沿え言う。
「悠希、もう子供じゃあないよ。セックスだって出来る……。お姉ちゃんのため……、お姉ちゃんと隆さんの為だもん。お姉ちゃんを守るためだもん……」
 心とは裏腹に、姉を守るためだと装う。
「悠希で……、気持ちよくなって。お姉ちゃんより、気持ち良くさせてあげる……」
 悠希はゆっくりと、怒張がそそり立つ隆の股間に腰を落としていく。悠希の恥丘が先端に触れ、縦裂から滴る愛蜜が亀頭を濡らしていく。
「だ、だめだ。ゆ、悠希君……。愛の無いセックスなんて、だ、だめだよ……」
 甘美な誘いに隆は魘されるように言う。
「わたしは、隆さんが好き。わたしには……あるわ、愛……」
(見られてる、みんな見てるのね……)
 異様な緊張感の中、悠希は腰を落としていった。

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