瑞希と悠希の放課後
木暮香瑠:作

■ 悠希の決心6

 悠希の媚肉から零れ落ちる愛蜜が、隆の亀頭を濡らす。濡れた亀頭は、ツルンと滑り秘孔を外れた。
「あん、隆さん、悠希とするのが嫌なの? 悠希の中に……入ってきて……」
 悠希は、隆の肉径に手を添え秘唇に宛がう。そしてゆっくりと腰を沈めていく。
「んっ!!」
 悠希の表情が、一瞬、歪む。
「だめだ、……だめだよ、ゆ、悠希ちゃん……」
「だめじゃない……。わたし、隆さんが好きだもん」
 うわ言の様な隆の制止を、悠希は躱しながら体重を掛けた。ブシュッと、膣内に溜まった愛液を滴らせながら肉根が中に埋もれていく。
「痛っ!!」
 悠希は、唇を歪め仰け反った。
「はあ、はあ……、は、入ったのね……、隆さん……」
 悠希は、充実感を湛えた顔を隆の胸に預けた。そして、脱力して隆の胸に撓垂れ掛かった。

 脚の力が抜け、悠希の体重が一点に掛かる。重力は、悠希の身体を沈み込ませていく。遂には、悠希と隆の腰は密着し、そそり立っていた肉根はすべて、悠希の中に姿を消した。
「はあ、はあ、はあ……。た、隆さんのが……私の中に、入ってく……」
 悠希は、苦痛からか肢体をビクビクと振るわせる。
「ああ、全部入った……」
 悠希は首を退け逸らし、苦しげに呟いた。しかし、その瞳には満足の色さえ浮かべている。
(嘘っ、嘘よ。悠希と隆さんが……)
 瑞希は、目の前で交わる妹と恋人の姿に言葉を失った。ただ呆然と見詰める事しかできない。一筋の涙が、頬を伝い床に落ちた。

「おおっ!! 生徒会長、バージンだったみたいだぜ」
「本当か?」
 椅子の上で隆に寄りかかるように交わる悠希、その姿勢はアヌスから結合部までを皆に晒している。部員たちは、悠希と隆の結合部を覗き込む。そして、悠希の太腿を伝う愛蜜に、真紅の滴りが混ざっているのを部員たちは見つけた。
「あら、本当。血が出てる。もう裕司に犯られてるか、すっかり思ってた」
 真莉亜が裕司に視線を向け、冷やかすように言う。
「処女はめんどくせえ」
 裕司は、興味ないと言わんばかりに無表情を貫いた。
 ビデオを構えた部員が、決定的証拠を撮ろうと結合部を覗き込む。
「ビデオ、ちゃんと撮ってあげなさいよ。処女喪失の記念のビデオなんだから」
 真莉亜の感高い声が、眼を閉じた瑞希の耳に土足で入り込む。
(隆さん……、悠希、もうやめて。や、やめて……)
 悠希の願いも虚しく、隆の口からは切ない喘ぎ声が漏れ伝ってくる。
「はあ、はあ、はあ……」
「気持ち……いい? 隆さん、悠希の中……気持ちいい?」
 腰の中心部に広がる痛みに、訊ねる言葉も途切れ途切れになる。
「何言ってんの? 悠希が動かなくちゃ、男なんて気持ち良くなれないわよ。腰を振るのよ」
 真莉亜は、隆に身を委ねたままじっとしている悠希に命令する。
「は、はい。隆さん……気持ち良くなって……」
 悠希は破瓜の痛みに耐え、腰を上下に揺する。健康な肉体は、痛さを感じながらも初めての侵入物を締め付けた。
「うああ……、ううっ、あああ……」
 擦れる若々しい肉の感触に、隆の声が一段と大きくなった。聞きたくないと思っても、瑞希の耳に届いてくる。

「よくやるわね。見られてるっていうのに……。お姉さんに似て淫乱なんだから」
 真莉亜の嘲りも、部員たちの視線も気にせず、悠希は腰を揺すった。
(やめて、悠希。もうそれ以上……)
 隆の呻き声が、瑞希の心を砕く。眼を閉じていても聞こえてくる淫猥な水音に、悠希の行為が察せられる。恋人の瑞希でさえしたことの無い対面座位で交わる悠希と隆の姿が、脳裏に鮮明に焼き付いて離れようとしない。
(いやっ、こんなのいや! 隆さん……逝かないで……)
 イヤイヤと、両手を吊られた姿で顔を横に振る。その背後から裕司が、瑞希の胸を服の上から揉んだ。
「ふうっ、ふううう……」
 突然のことに瑞希は眼を見開き振り返り、イヤイヤと身体を揺すった。
「俺たちも、いつものように楽しもうぜ。もう濡れてるんだろ?」
 裕司は、スカートの中に手を忍ばせ、スルッとパンツに包まれた恥丘を撫ぜ上げた。
「やっぱりな。股間はもう、びしょびしょだぜ」
 怒り、切なさと虚しさに隠れた興奮は、確実に瑞希の官能を擽っていた。裕司の指が、柔らかい布地の上から縦裂に捻じ込まれる。
「ううっ、むふううう……」
 尖り始めていた陰核を転がされ、ボールギャグの穴から息が漏れる。
「二人に声を聞かせてやれよ。ほらっ! 俺たちも楽しもうぜ」
 そう言うと裕司は、瑞希の言葉を封じていたボールギャグを外した。

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