Mの系図
一二三:作

■ 第2章9

32、適性検査。

 幸子夫妻に連れられて、淳子親子が橋田産婦人科に着いたのは午後2時半でした。吉野が前以て淳子親子の概要を電話で知らせて置いたので、受付で簡単な問診票を書き診察室に通されました。
 診察室には、橋田院長、矢野医師、貞子婦長、正子看護師の4人が居ました、先ず全裸に成って、身長、体重、3サイズ、を測定し、検温、採血をされ、淳子が先に婦人科診療台に乗せられ内部診察です、矢野医師によって触診され、膣にクスコが挿入され内部を検診し、綿棒で粘膜や分泌物の検体を採取され院長と交代です。
 橋田院長、クスコでパックリ開いたオマ〇コを一目見て、
「こりゃ酷い、是何時からなの、可也前からでしょう、善く我慢してましたね、ほっといたらオマ〇コ腐って死ぬところですよ、大分痛かったでしょう」
「ハイ、毎日ボルタレン飲んでました」
「慢性の膣炎と子宮筋腫です、筋腫は可也大きいから開腹手術しかないでしょう、何時頃から判って居ましたか」
「此の子が生まれて2.3年くらいです」
「ウーン、20年以上か、ソフトボールより大きいかな、何れにしろ即入院しましょうね、膣炎が心配ですから」
 淳子は膣内洗浄をされ婦人科診療台から降ろされました。代わってマイが婦人科診療台に上がります、矢野医師が内診し、資料採取して院長と代わりました。
「ホー、是も大分使い込んでるな、何歳からオマ〇コしてた」
「中学3年です、母と一緒に大勢の男に犯されました、其れから毎日セックス漬けです」
「母と一緒とは如何いう事ですか」
 橋田院長が淳子に聞きました。
「ハイ、お恥ずかしい話ですが申し上げます、私の夫は暴力団の幹部でした、若い時その人と駆け落ちして夫婦になり此の子が生まれました、其の頃は若い組員から【姉御、姉さん】と慕われましたが、他の組との抗争と成り、夫は死に、組は壊滅してバラバラに成りました。途方に暮れていた時チンピラだった金井勇が、【姉さん達の面倒を看させて貰います】と云って若い者10人が押し掛けて来て、私とマイを3日3晩セックス漬けにしてビデオを撮られ、逃げられない様にされてしまいました、其れから12年此の生活が続いて居ます」
「良く解りました、マイさんも1週間ばかり入院して貰いますよ、精密検査の為にね」
「アノー、先生、私達お金が無いんですけど」
「解ってます、心配要りませんよ、何はともあれ身体を早く治しましょう、正子さん、入院手続き頼むよ」
「ハイ、畏まりました」
 幸子夫婦と、院長、貞子は奥の応接室に移動し、身体検査の結果報告と今後の措置です、橋田院長は幸子夫婦に向かって、
「お気付きと思うが今でもこんなの有るんだね、30年前は有ったがね、母親の方は可也重症だな、治っても人間用は無理だね、馬か犬用だな」
「何かヘンな病気が有るの」
「今日取った検体を精密検査しないとはっきりは言えないが、其の疑いが濃いよ、其れで無くってもあの荒れ様では使い物にならないよ」
「針、串、釘等の実習用は如何だろう」
「本人が其れを望む身体に生ればだがね」
「洗脳かぁ、精神科向けだな、可能性無きにしも非ずか」
「まぁ、そうなれば儲け物ですよ」
「マイの方は如何ですか、是も大分使い込んでいるようですが」
 此の時ドアをノックされました。
「はい、どうぞ」
「失礼します」
 A4の紙を持って白衣の検査技師が入って来ました、其の紙を院長に渡しながら小さな声で専門用語を二言三言言って立ち去りました。院長は其れをテーブルの上に広げ、
「顕微鏡検査が出たよ、マイさんの方は此の通りだ、トリコモナスが提灯行列している、クラミジアも居るから早速抗生物質治療だば、他の病気が無ければ1週間で完治するよ」
「貞子、あの子素質ありますか」
「好きそうだし、身体も良いから調教次第でしょうね、売春の世界にドップリ浸かって居たから、根性直すのに時間が掛るかも知れませんわ」
「マァ、そう言う事で精密検査が出るまで1週間待ちましょうや、処で久保さん御予定は?」
「今日は何もありません、吉野さんが9時頃Uに行くと云ってましたから、邪魔しに行ってみようかなと思っています」
「貞子、僕達も行くか、そうだ、食事一緒にしませんか、今度フグの美味い店見付けましたよ行きませんか」
「好いですね。是非御一緒させて下さい」
「ジャー、6時に此処に来て下さいお待ちしてますから」
 遊ぶ話は纏まりが早いです。

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