夢魔
MIN:作

■ 第1章 淫夢1

 人は必ず夢を見る、起きて見る希望の夢。
 もう一つは、人生の1/3を占有する、眠っている間の夢。
 その夢が、現実に零れだし、人を変えて行く。
 夢に操られ、現実と夢の領域があやふやに成る時、人は起きながら夢を見る。
 それが、どんな夢でも、どんな現実でも。
 人は溺れ染まって行く。

 郊外にある静かな住宅地の、一軒の家の2階に明かりが点っている。
 その部屋の住人は森下美紀(もりした みき)と言う。
 郊外の学校に通う、高校2年生。
 彼女は最近、夢を見る。
 それも、毎日。
 とても、変わった夢。
 自分が何をしているのか、どんな風に思っているのか、どこでそれをしているのか、全部覚えているのに、周りにいる人を覚えていない。
 友人、知り合い、男の人、女の人、そして大切な人。
 漠然とした、イメージでしか記憶に残っていない。
 夢の内容は、とても人には言えないような、いやらしいモノで、それを他人に相談出来ずにいる。
 彼女は何故こんな夢を見るのか、自分の知らない世界の夢を。

 美紀は机に向かい、日記を書いていた、ここ数日前から書きだした物だった。
 美紀の家族は、母親と姉が一人居る3人家族だった。
 美紀の父親は、美紀がお腹の中にいる時に、交通事故で亡くなり既に居ない。

「あ〜あ…何でだろうな…いつも、いつもあんな夢見ちゃうなんて…」
 美紀は机に向かい、シャーペンを放り投げる。
(最近いつも見る夢、私が虐められ、それを悦ぶ夢)
(その時の気持ちは、いつも興奮して昂揚している)
(だけど、私はそんな夢の元に成る物を、見た事ない)
(自慢じゃないけど、私はキスすらした事が無いの…)

 美紀は椅子に仰け反り、天井を眺める。
 薄暗い部屋で机の電気だけを付け、日記を書いていた。
 美紀は長袖のTシャツに、ショーツだけの姿で椅子に座っていた。
 形の良い胸が、Tシャツの前を大きく押しだし、頂点には小振りな突起が付きだしている。
 お風呂に入った直ぐ後の、洗い髪をタオルで束ね、頭の上で留めている。
 目の前には今書き上げた日記帳と、鏡にドライヤー、それと放り投げたシャープペンに、筆箱が散乱している。
 天井を向いて、溜息を吐いた美紀は、椅子に胡座を組、タオルを解く。
 髪の毛をブローしながら、また夢について考え始める。

(有り得ないよ…あんな夢…だって、私あんなの見たこと無いモン…あんな…男の人のモノ…)
 そこ迄考えると、美紀はまた恥ずかしくなって、ドライヤーを振り回す。
(もう、嫌になる)
(見たことすらない物なのに、夢の中では、その触感も、暖かさも、味までリアルに憶えてる)
(それを咥えて悦ぶ自分の気持ちも、反応する身体の感覚さえ、頭に残ってる)
(有り得ない、だって経験した事が無いのに、記憶に残るなんて)

 美紀はドライヤーを置きながら、自問自答していた。
 そんな時、時計が23:00を知らせる。
 美紀の身体は、ピクリと音に反応し、机の上を片付け電気を消すと、フラフラとベッドに向かう。
 ベッドに横に成ると、大きな枕に頭を沈め、布団を被り目を閉じる。
 その途端に、スヤスヤと寝息を立てて眠り始める。
 美紀は、あっと言う間に深い眠りに落ちていった。
 30分ほど経つと、美紀の身体に異変が起きる。
 ハアハアと呼吸が荒くなり、頬が上気し始める。

(あ、ん、…また…あの…夢だ…)
 美紀の身体は、ピンク色に染まりTシャツの下の乳首が、固く持ち上がっている。
(首輪…首輪何処…しなくちゃ…会いに行けない…大切な方…)
 美紀の手が首をさすり、微笑む。
(あ、有った…してたんだ…。あれ…オッパイ…乳首に…飾りを付けてない…だめ…探さなきゃ…)
 乳房に伸びた手は、Tシャツを捲り上げ形の良い乳房を晒し、その乳首を両方の人差し指と親指で摘む。
(あ〜っ…着いてた…ちゃんと…着けてる…。お尻の…バイブも…入ってる…)
 美紀は右手をお尻に持って行き、ショーツの中に突っ込んで、アナルに人差し指を入れる。
(早く行かなきゃ…待ってる…大切な…あの方が…そして…リードを付けて貰うの…だって…私…奴隷だもん…)
 美紀の身体から、力がスーッと抜ける。
 そして、美紀は微笑みながら、深い眠りに落ちていった。

(暗い、暗い夜の道…いつも通る学校への道…でも、今は夜だから…街灯がポツリ、ポツリと道を照らしてる)
(私は…歩いてる…制服を着て…歩いてるの…制服の下は…勿論いつもの格好…下着を着けずに…飾りを付けて…お尻にもバイブを入れて…大切な人に貰った…赤い首輪を付けてる…だって…それが私の正装だもん…大切な人に決められた…私の正装…)
(学校が見えてきた…明かりが点いてる…大切な人が私を待ってる…急がなきゃ…校舎に入った…廊下を曲がる…階段を上がって…右に曲がる…3っつ目の部屋…明かりが点いてる…いやん…ドキドキする…ここに来ると…いつもそう…胸が張り裂けそう…でも…今日も扉を開けるの…)
(扉の中に入ると…居た…白い服に…眼鏡が素敵…私の大切な人…あっ…直ぐに四つん這いに成らなきゃ…大切な人への礼儀…私は頭を下げて…お尻を付き出す…お尻を振りながら…いつもの言葉で挨拶するの…)
(○×△様…今日もよろしくお願いいたします…美紀をいっぱい躾けて下さい…私の挨拶で、大切な方が合図を下さる…あ、定規の音…今日はお尻をぶたれるのね…あぁ〜ん…痛いけど…すき…とっても…身体が熱く成るもの…)

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