夢魔
MIN:作

■ 第1章 淫夢9

 稔はラーメンを食べながら、美紀達に話し始める。
「まず、夢という認識が、どういう状態で起こるかを話すと…。夢は寝ている中でもREM睡眠と言う状態で起きる。これは肉体は眠っているけど、脳が起きている状態の事、この間生物で習ったろ…。そして、その状態は意識が働かないから、自分でコントロールするのはまず無理…。この状態なら、まあ[夢だったんだな]位で終わらせられる。男でも夢を見て、出しちゃう事があるのは聞いた事があるだろ…[夢精]ってやつ…。本来、夢は自分の抑圧された、希望が現れる物なんだ…」
 そう言うと稔は、二人を見詰め返事を待つ。
 二人は顔を見詰めあい、稔に向き直ると、コクリと頷く。
「だけど、人間ってやっかいなのが、起きてても夢と同じ状態に成る時が有る。それが、妄想なんだ…」
 稔は、ラーメンの麺を平らげ、箸を置いてどんぶりを持つ。

「これになると、もう本人じゃ止められない…何故なら、本人にはそれが事実として、認識されてしまうから、どうする事も出来ないんだ…妄想に入ってしまったら、現実と上手く摺り合わせて、出口を見つけるしかないね…。その妄想の中の自分と、現実の自分を合わせて、認めてから次の場所に移行するしかない…」
 稔はどんぶりを一気に傾け、ラーメンのスープを飲み干す。
「じゃあ…どんなのが、妄想状態なのか教えて下さい」
 美紀は必死に、稔に縋り付く
「妄想? それは、起きている時に自分の夢の中の事を、事実だったように思い始めたら、それが妄想だよ…夢と現実が混ざり合ってる証拠だ…。まぁ…もしそうなったら…また、相談して…僕はもう行くね…。早めにここを出ないと、生徒指導に怒られるよ…」
 そう言って稔はブースを出て行った。

 ブースに残された美紀と沙希は、稔の言葉に呆然とする。
(…夢って、本人の希望が現れる…そんな…そんな事…。私はあんな風に、扱われたいの…あんな風に…)
 美紀が呆然として、考え込んでいる横で
(う、嘘…私あんな事…望んでない…あんな事…。でも、身体は…いつも…反応してる…本当は…望んで…る…)
 沙希は蒼白な顔で、項垂れる。
(え、…やだ…今日も私、朝夢で見るおトイレで止まってた…これって…妄想…ど、どうしよう…)
 美紀がビクリと震えて、顔を上げた時
「こら! ここは一般性徒が、食事をする所じゃないぞ!」
 生徒指導の教師が現れ、二人に注意を始める。
 美紀と沙希は、事情を話し何とか、お咎め無く解放されたが、二人とも食事を取る気にも成れず、肩を落として教室に向かった。
 教室に着いた二人は、詳しく話を聞こうと稔を捜すが、稔の机には鞄も無く、姿は何処にもなかった。
 二人は顔を見合わせ、同時に肩を落とし溜息を吐く。

 その2時間前、郊外の森下家では、深い眠りについた梓が、淫夢にうなされていた。
 梓はバスローブをベッドの下に脱ぎ捨て、全裸でその身体をまさぐっている。
 はあはあと荒い呼吸を吐く、梓の首には、赤い犬の首輪が嵌り、乳首には鈴の付いたクリップが留まって、クリトリスにも同じ物が付いていた。
 チリンチリンと鈴が鳴る度、梓の身体が激しく反応する。
 熱い息を吐いて身体が大きく震えると、アラーム音が鳴り梓の瞼がユックリ開く。

 梓はうっすらと目を開き、鞄の中からアナルバイブとディルドーを取り出すと、アナルバイブを咥え込み、ディルドーを鏡の前の小さなガラスのテーブルに固定する。
 固定が終わった梓は、ユックリと斜め上を見上げて、唇を自分の舌で舐め上げ、淫猥な笑顔を浮かべる。
 梓はその視線を動かす事無く見詰め、足を大きく開いてテーブルを跨ぎ、ユックリと腰を落として、オ○ンコにディルドーを飲み込んで行く。
「ああぁあ〜…はう〜ん…は、入りました…う、動いても宜しいでしょうか…」
 梓は誰もいない、中空を見詰め、話し始める。

 梓は蕩けるような表情を浮かべると、コクリと顎を引いて頷き、ユックリと正面の姿見を見詰め、鏡に向かって淫らに笑い
「発情雌奴隷のディルドーオナニーを…ご覧下さい…」
 艶をたっぷり含んだ、欲情した声で宣言し、腰を上下し始める。
「あふん…はん…ああ〜ん…あひー…き、きもちいい…きもちいいです…あずさ、オ○ンコきもちいです…お、おねがい…おねがいします…ア、アナルも…なぶってください…おねがいします…」
 そう言うと、梓は手を伸ばしてリモコンを掴むと、アナルバイブのスイッチを入れる。

「はう〜ん…ア、アナル…アナルいいです〜…きもちいい…はぁはぁ…もうだめ…イキそうです…イッても…イッてもいいですか…」
 梓は斜め上方を見上げ、哀願の表情を浮かべる。
 梓は切ない表情に変わり
「はい…わかりました…」
 誰にともなく答えると、正面を向き直り
「わたし…もりした…あずさ…は…いんらんどれいとして…みなさまの…なぐさみものと…なることを…ちかいます…あふ〜…おすきなときに…おすきなように…おつかい…ください…あひー…どんな…ごめいれい…にも…したがい…ます…ひやー…」
 チリンチリンと激しく鈴を鳴らしながら、梓は奴隷の誓いを、鏡に向かって告げる。

「あ、あずさの…からだ…は…みな…さま…の…お…もちゃ…です…ああぁぁ〜っ…どんな…こと…も…う、うけいれ…ます…ふぅふぅ…お、おもい…きり…あ、あそんで…く〜…ださ…い〜〜〜っ…まだ…まだ、だめですか…」
 梓はまた切ない顔で、中空を見詰めると、ガックリと肩を落とし、腰を上下に動かしつづける。
 そして、正面の鏡に顔を向けると
「あずさの…むすめも…おなじ…ように…おもちゃ…に…してくだ…さい…どんな…こと…でも…こたえ…られ…る…くふ〜っ…はぁ…りっぱ…な…おもちゃに…しあげ…て…くださ…い〜〜っ…わたし…たち…の…すべてを…さしだし…ます〜っ…だから…おねがいします…イカせて…ください…おねがい…します…」
 梓は顔面を真っ赤にし、泣きそうな顔で鏡に向かって、必死に哀願する。

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