夢魔
MIN:作

■ 第2章 浸食(弥生)4

 稔は椅子から立ち上がると、ズボンを引き上げ、カチャカチャとベルトを締め、身支度をした。
「じゃぁ…弥生明日も可愛がって上げますね…」
 そう言うってリードを外し、踵を返すと扉に向かう。
 弥生は突然の事に、驚いた。
(え! ええ…も、もう終わり…どうして…)
 心の中では、パニックに成りながら、弥生の身体は、いち早く行動していた。
「ご、ご主人様…ほ、本日は何かご用がお有りでしょうか…」
 弥生はその場に、平伏すると稔に質問をした。

 無表情で稔は扉に向かって、手を伸ばし
「いいや…返って寝るだけですが…寮の入り口が11時に閉まるんで…」
 肩越しに振り返って、弥生に告げる。
 弥生は顔を上げると、真っ赤になりながら
「寮の方は、外泊とか厳しいんでしょうか…」
 質問を続ける。
「別に…僕は特別奨学生ですから、クレームを付ける者は居ませんよ…」
 稔はぶっきらぼうに答える。

「あ、あの…ご主人様は…お食事とかは…いかがされるお積もりで…」
 弥生はモジモジと身体をくねらせ、稔に更に質問をする。
「食べて無いから、そこのコンビニで、買って行く積もりですけど…何が言いたいんですか? 早く言って下さい」
 稔は無表情の顔で、弥生を問いつめる。
 弥生は稔の苛立ちを感じ、萎縮しながら
「はいー、ご主人様にお食事を作って、もう少し遊んで頂きたいのですが、宜しいでしょうか?」
 稔に向かって、哀願する。

 稔は弥生の情報を知らない振りをして、言葉を掛ける。
「弥生の家は、一人暮らしなの?」
 弥生は稔の苛立ちが消えた声に
「は、はい…直ぐ、直ぐそこに、大きめの家で、一人暮らしをしています」
 慌てて答えた。
 稔はユックリ弥生に近付くと
「淫乱ですね…そんなに、ここに欲しいの…」
 弥生の足の付け根に手を差し込むと、オ○ンコに指を差し込み、荒々しく引き上げる。

 弥生は軽く腰を浮かせながら、甘く一鳴きすると
「はいー…出来ればご褒美を…頂きたいです〜ぅ」
 鼻に掛かった声で、稔に答えた。
 弥生にしてみれば、今まで夢に見て、満たされなかった対象が、突如目の前に現れたのに、自分を使う事無く、帰ろうとされたのだ、必死にも成る筈だった。
 稔は時計を見ながら
「もう、間に合わない…今晩は締め出しです…弥生のせいですよ、精々僕を歓待して下さい…」
 稔はそう言うと、弥生の乳房を握りしめ、オ○ンコの指を揺さぶる。
「はい〜っ…勿論、全身全霊を持って、仕えさせて頂きます〜っ」
 満面の笑顔で甘えた声を出しながら、稔に答える。

 稔は弥生から手を放すと、弥生が着けていた装具を、拾い集め一つずつ着けてゆく。
 弥生は稔が持つ装具に合わせ、自分の身体を差し出す。
 ご主人様の手から、装具を着けて貰う、弥生の顔は幸せに満ちていた。
 稔は最後にバイブをオ○ンコに差し込むと、弥生の手からリモコンを受け取り、スイッチを入れる。
「あ〜はぁ〜…お、おなじ…バイブなのに…ご主人様に…されると、感じる〜ぅ…あは〜ん…」
 弥生は股間を押さえ、膝を震わせる。
 モデルのような美人養護員が、革製のTバックショーツで、悶える姿は稔の嗜虐心を煽った。

 稔は弥生のスカートとブラウスを畳むと、自分の鞄に入れ白衣を手に持った。
 弥生は呆気にとられた表情をし、稔の顔を見詰める。
「弥生…手を後ろに組んで…。良い、どんな事が有っても、手を放してはいけませんよ」
 稔が命令すると、弥生は短く答え、手を背中で組んだ。
 稔はリードを首輪に付けると、弥生の肩に白衣を掛ける。
 弥生はこの時点で、稔の考えを理解した。

 稔は保健室の電気を消し、鍵を掛けるとリードを引っ張り弥生を導く。
 弥生の身体は稔に引かれ、フラフラと歩き始める。
 前のめりに成ると、只でさえ歩き辛いピンヒールで、後ろ手に手を組んで居るため、バランスを取る事も出来ない。
 そして、大股に歩く主に付いて行くため、必然肩を揺らす。
 すると、肩から掛けただけの白衣が広がり、奥に隠された柔肌を晒す。
 稔が職員入り口に着いた時点で、弥生の白衣は、肩からずり落ちそうに成り、乳房がまともに覗いていた。

 稔は振り返って、弥生の側に寄ると、乳首の鈴を指先で弾き、白衣を整えてやり
「次は、無いよ…落としても、そのまま連れて行きますからね」
 弥生に静かに告げた。
(ああぁ〜何て…何てお優しいの…私の服を直していただけるなんて…弥生は幸せです…)
 弥生は稔の全てに、惹かれ始める。
 それが、計算された優しさとも知らず、弥生は嵌って行く。

 校舎を出て前庭を横切り始めると、風が白衣の裾を、無情にもはためかせ始める
 強く風が吹き込むと、白衣の裾が捲れ上がり、弥生の柔肌を晒し出す。
 乳首に付けた鈴も風に吹かれて、不規則な音色を奏でる。
 弥生は自分の、裸身を晒す恐怖より、主人にリードを引かれる行為に酔っていた。
 その証拠に、弥生は白衣がはためき、柔肌を晒しても、それを防ぐ行為を一度も行っていない。
 弥生は稔に引かれるまま、後ろから自宅にたどり着く経路を、囁く。
 前から、酔ったサラリーマンが、二人の姿を見て驚き。
 弥生の服装を見て、更に驚いて頬を叩く。

 二人はそんな、他人の視線を全て無視し、真っ直ぐに弥生の家に向かう。
 弥生は普通5分で行き着く道を、倍の時間を掛け到着した。
「ここですか…大きいですね」
 稔が門の前で立ち止まり、弥生に聞き返す。
「は、はい…外観は、県の文化財に、指定されています…」
 弥生が息を切らせながら、稔に告げる。
 潜り戸を開けて、稔が中に入ると、弥生もそれに続く。
 稔はその屋敷の構造を見て、ある考えを廻らせる。

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