夢魔
MIN:作

■ 第3章 浸食(梓)4

 稔は弥生を立たせると、リードから手を放し、乳房の真ん中を通るようにすると、白衣の前を合わせ、ボタンを掛けて行く。
 第2ボタンと第3ボタンの間から、リードの先を出すと、稔は少し離れ、第1ボタンを外し、胸をぎりぎり露出させる。
「ほら…こうすると、上郷先生の乳房がとても、綺麗に見えますよ…」
 稔は弥生に向かって、そう言うととても無邪気な表情で、微笑む。
 弥生はその仕草に、クラクラと目眩さえ覚えるほど、陶酔して行く。
(あああ…綺麗だなんて…ご、ご主人様…弥生を…そんな風に言って下さるなんて…)
 稔はリードを手に持つと、ポケットに手を差し込み、弥生の直ぐ側に立って、歩き始める。
 弥生は夢で歩く時と同じように、自然に手を後ろに組んで、稔に付いて行く。
「ほら…ちゃんと付いて来ないと、オッパイが見えちゃいますよ…上郷先生…」
 稔が小声で弥生の耳元に囁く。
 弥生はそれだけで、軽い絶頂を感じながら、頬を赤らめ稔に付き従った。

 校門を出た稔は、左に折れて、弥生の自宅がある方向に向かっう。
 郊外に住むサラリーマンの朝は早い、都内まで、電車で2時間掛かるこの町のラッシュアワーは、朝の5時半だった。
 道行くサラリーマンは一様に、道路の端を歩く稔と弥生に気づかず、駅へと急ぐ。
 その中でたまに、二人を訝しむ視線を向ける者も居たが、閑散とした住宅街に消えて行く二人を、追い掛ける者までは、居なかった。
 稔と弥生が角を二つ曲がると、往来を行くサラリーマンの姿も、ぐっと減って来た。
 そして、10数mを歩くと、最後の角を曲がる。
 そこには道路を挟んで、大きめの公園が有った。
 稔と弥生はユックリと道路を横切り、二人で公園の中に入って行く。

 公園の中は、朝の静寂に満ち、誰の姿もなかった。
 稔は弥生の前に向き直ると、白衣のボタンを一つ一つ外して行く。
 稔にボタンを外される弥生は、一つ外される度に、身体が震え始める。
 最後のボタンを外した稔は、白衣の合わせ目から手を差し込んで、弥生の乳房を揉み、感触を楽しみながら
「さあ…遊びましょうか…」
 弥生に微笑み掛けながら囁く。
 弥生は上擦った声で、[はい]と短く返事をするのが、精一杯だった。

 弥生は稔に誘われるまま、公園の遊具で遊び、楽しそうに無邪気に笑っていた。
 しかし、稔にシーソーに誘われて、状況は激変した。
 弥生はシーソーに座ると、両足を地面に着く事を、稔に禁止される。
 不思議に思った弥生だが、反対側に廻った稔の顔が、昨日の夜の顔に変わっている事に、気づいた。
 稔は反対側に座ると、体重を掛け弥生の座る方を、高く上げる。
 そして、勢いよく地面を蹴って、ジャンプした。
 当然その勢いのまま、弥生の座る方は下がり、したたかに地面を叩く。
 その衝撃は、シーソーの木を伝い、弥生の股間に入っている、二つのバイブの底に伝わる。
「ぎひーーーっ!」
 弥生の子宮とアナルに、喩えようのない苦痛が拡がる。
 そして、正面に座る稔は、ニヤリと笑って
「ひとーつ…」
 数を数え始めた。

 稔の声が15を数える頃、弥生の身体に変化が現れる。
 弥生の声が苦悶から、快楽に変わって行く。
 痛みがある限界を超え、脳内にエンドルフィンを分泌し始め、快感に変えていった。
 稔の声が20を数えると、その声は官能を示し、悶え始める。
 稔はそんな弥生を見詰め、また一つ奴隷としての階段を、上がった事を確認した。
 稔は30を数え、シーソーが落ちた瞬間、弥生に向かって、短く命じる。
「弥生イケ」
 弥生は稔の声が、耳に届いた瞬間、子宮とアナルの快感を爆発させ、シーソーの取っ手に捕まりながら
「あひーーーーん、イキます〜〜〜〜〜っ」
 高い声を上げ、喉を垂直に立てて、鳴いた。
 稔はそのまま弥生の側に駆け寄り、抱きかかえると、革ショーツを外してやり、バイブも抜いた。
「よく我慢して、命令に従えましたね…弥生良い子ですよ…」
 弥生の頭を撫で、優しく抱きしめながら罰を終わらせ、名前で呼ぶようにした。

 その時、トイレの方から小さく、しかし明らかに絶頂を告げる声が聞こえた。
 稔と弥生は顔を見合わせ、立ち上がりトイレに向かう。
 トイレの中に入ると、一番奥の個室の扉が、異常なほど振動している。
 そして、女の声が喘ぎながら、何かを喋っていた。
 稔と弥生はその奥の個室の前に立ち、その声を聞く。
「あああん…お願いします…許可を下さい…哀れな淫乱女に…絶頂をお恵み下さい…全てを…全てを差し出します…お願いします〜〜っ…」
 その個室の声は、誰かに絶頂の許可を求めていた。
 しかし、このトイレはとても、大人二人が入れるサイズでは無かった。
 稔と弥生が顔を見合わせると
「娘も…二人とも…差し出します…どうか…どうか、お願いします…お慈悲を…お慈悲を下さいーーっ…」
 トイレの女は切羽詰まった声で、哀願する。

 稔は弥生に向かい合図すると、弥生は恐怖に顔を引き攣らせながら、頷きユックリとドアノブを回す。
 そして、稔の合図でドアノブを、手前に思い切り引いた。
 ぬぽんと間抜けな音と、甲高い絶頂の声とが交差し、トイレの女は激しいアクメのため、潮と小便を同時に振り撒く。
 その女は、ビクビクと快感に震えるお尻を向け、余韻に浸っていた。
 そして、大きなお尻を晒していた女は、ユックリと快感で蕩けるような顔を振り向かせ、弥生を見た瞬間、表情を凍り付かせた。
 稔は弥生を押しのけ、一歩前に進むと
「何だ…野良犬ですか…あなた、主人が居ないんでしょ…僕で良ければ、この人のように飼って上げますよ…」
 親指で弥生を指しながら言った。

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