夢魔
MIN:作

■ 第4章 主人18

 沙希はその手と、庵の顔を見比べる。
 徐々に庵の顔に、怒気が膨れ上がってくるのを見て、目を閉じて舌を伸ばす。
(ああぁ〜っ…嫌よ…こんなの…助けて…誰か助けて…)
 庵の指を舐めながら、沙希は大粒の涙を流す。
「どうですか、沙希がオ○ンコから流しているのは…何ですか?」
 静かな落ち着いた声で、稔が沙希に質問する。
「はい…愛液に…間違い有りません…」
 沙希は泣きながら自分のオ○ンコから、溢れている物を愛液と認めた。
「へへへっ、こんな風に外で素っ裸に剥かれて、マ○コ汁を流すのは、変態だよな…マゾ牝よー」
 狂が沙希の羞恥心を、また煽ってくる。
 沙希は固く眼を閉じ、首を力無く左右に振り
「違う…私は、変態なんかじゃない…マゾなんかじゃない…」
 狂の言葉を否定する。
「解りました…沙希がそう言うなら、実験をしましょう…その結果、沙希が変態で無ければ…。この勝負、無かった事にして上げます…」
 稔が立ち上がりながら、沙希にそう言うと、沙希の顔が驚きに染まった。

「ほ、本当…今言った事…本当なの…」
 ワナワナと唇を振るわせて、沙希が稔に確かめた。
「ええ、ビデオでも撮って居ますから、証拠としても充分でしょ…沙希が変態でなければ、この勝負は無かった事です。但し、沙希が変態だったら、自分でしっかり認識して、僕達の奴隷に成って貰います。それと、嘘を吐いた罰も受けて貰います」
 稔の言葉に、沙希が頷きながら
「で、でも…嘘を吐いたって…私嘘なんて…吐いてません…」
 ぼそぼそと小さな声で、抗議する。
「ええ、今の段階では、確かにそうです。沙希が変態で無いなら、沙希の言った事は嘘では、有りません。しかし、沙希が変態だったら、沙希の言った事は僕達を欺く、嘘という事になります」
 稔が理路整然と沙希に説明すると、沙希も頷いて理解した。
(理解して、自分の心の中に入れましたね…これで、逃げ場を一つ失ったんですよ…)
 稔は沙希の心の逃げ場を奪い、追いつめてゆく準備をしていた。

 一息間を開けると、稔が庵と狂に向かって、声を掛ける。
「で、どうします…沙希が変態だった時の罰は…」
 稔の質問に、狂が薄笑いを浮かべながら答える。
「派手に処女を散らすのが、罰の中では一番良いんじゃねえ…」
 狂の答えに、庵が頷き
「意義有りません。それが、無難でしょ…」
 無表情で、答える。
(処女を…こんな奴らに…奪われるの…い、嫌よ…好きな人とじゃなきゃ…嫌…)
 沙希は震えながら、自分の処遇を決める話し合いに、聞き耳を立てる。
「そうですか、じゃぁ後は方法ですね…」
 稔がそう言うと、狂が手を挙げ
「獣姦が良い! 初めての相手が、犬だったら最高に面白いぜ」
 大笑いしながら、最悪の処女喪失を提案した。
 沙希は狂の言った事を、恐怖で歯の根が合わない程震え
(う、嘘…そんなの…そんな馬鹿な事…考えないで…お願い…お願いよ…)
 必死で顔を振り、嫌々をする。
「私は何でも構いません、そのラケットで充分です…面倒くさいんで、さっきも言ったように、自分で突っ込ませしょう…」
 庵は興味なさそうに、沙希のラケットを足で小突いて言った。
 庵の一言は、沙希の心を深く抉る。
(私が今まで、大切に守ってきたのを…面倒くさい…。しかも、一生懸命頑張って居た物で…それも、自分で何て…この人達は…悪魔…)
 沙希は悔しさで、下唇を噛む。

 稔はそんな会話の中で、クルクルと位置を変える、沙希の心の変化を読み取り
「僕はせめて、最初ぐらいは、人が相手をして上げた方が、良いと思うんだけどな…」
 ぽつりと、とてもまともな意見を出した。
 沙希は喜色を浮かべ、稔の意見が通るようにと、必死に願った。
「誰が相手するんだよ…また、お前が一番乗りじゃねえだろうな?」
 狂が稔に向かって、睨め付けるように言うと
「僕が決めるつもりは有りませんよ…沙希が、指名した相手で良いでしょう」
 肩を竦めて、稔が狂に答える。
 稔が沙希に振り返り、沙希に質問した。
「今の話を聞いていましたね…この中で、沙希が処女を捧げる人を選んで下さい」
 稔がそう言うと、沙希は3人を見比べる。
(柳井は、優しいけど…嫌…。工藤は、何かムカツクし論外。もう、垣内しか居ないじゃない…恐いけど一番マシだわ…)
 そして、沙希はユックリと垣内を指さした。

 すると、狂が大きな声で笑い出し、垣内はニヤリと頬を吊り上げ、稔は腕組みして頭を抱えた。
 沙希はこの3人の行動が、全く理解できなかった。
「おい、庵よー…。見せてやれよ、お前の持ち物…」
 狂が笑い崩れながら、庵に寄りかかり提案する。
「良いですよ…。俺を指さした事、後悔するなよ…」
 そう言って、パンツをズリ降ろす。
 庵の股間には、本来あるべき物が無く、何か大きなデベソのような物の廻りを、黒い三角形のプラスチックのような物が囲んでいた。
「庵はね、性的虐待を受けて、実の母親にチ○ポを切り取られていたんです。それも小刻みに、何度も何度もね。僕達と知り合った時は、既に数十回繰り返し切り取られ、根本から5p程に成っていたんですよ」
 稔がそう説明すると、狂が小走りでベンチから戻って来て、棒のような物を取り出し
「そして、俺達がこいつを作ってやったのさ…まぁ、物自体は庵だけど、プログラムが俺で、神経を通わせたのが稔だ」
 沙希の前に差し出した。
 それは直径6センチ長さ18p程の大きさのバイブだった。
 黒々とした竿の部分には、無数の突起が飛び出し、先端部には柔らかそうなゴムの毛が生えていた。
 庵はそれを狂の手から、受け取ると股間に持って行き、カチッと音が鳴るまで押しつけた。
 すると、天に向かいそそり立つ、その禍々しさは、目を覆いたくなる程だった。
(い、いや…何あれ…あんなので…処女を奪われるの…いやー)
 沙希は自分が選んでしまった事実で、絶望に襲われ意識が飛んで失神した。

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