夢魔
MIN:作

■ 第7章 隷属(弥生・梓・沙希)5

 一方病院を出た稔は、タクシーを呼び、学校近くのコンビニまで移動していた。
 稔はコンビニに入ると、棚に並んでいたおにぎり10個と、特盛り焼きそばと2リットルのお茶を買い、学校に向かう。
 学校に着いて、旧生徒会室に入ると稔の目の前に、幸せそうな顔をして、毛布にくるまる純が居た。
(まったく…あれ程監視を続けてと、言っておいたのに…。純に深夜は無理でしたか…)
 稔は頭を抱え、溜息を吐く。
 その時、ふと稔の脳裏に
(最近溜息が多い…この計画が始まった頃に比べると、格段ですね…)
 自分の中で起こった変化が、気になった。
(変ですね…どうして増えた…溜息を吐く原因が増えたから…)
 稔が訝しみながら考えを突き詰めようとした時、稔のお腹がグゥ〜と大きな音を立てる。
「駄目だ駄目だ…早く食べないと、又記憶が飛んでしまう…」
 稔は声に出しながら、コンビニの袋をあさり、おにぎりを取り出して口に頬張り始める。
 この時もう少し、時間的な余裕が有れば、稔が疑問に思った溜息についてもっと分析でき、この後の行動も大幅に変わっていただろう。
 稔が溜息を吐く理由、それは[落胆]で有り、稔が探し求める、感情の一つに他ならなかったからだ。

 稔はおにぎりを頬張りながら、お茶を流し込み沙希の映るモニターに目をやると、沙希はまだ失神している。
(う〜ん…このまま、失神から目が覚めないと…とてもじゃないが、授業が始まる前に終われない…。ご飯を食べたら起こしてあげますか…)
 稔が考えていると、モニターの沙希に変化が現れる。
 沙希の口がパクパク動き、大きく開いたかと思うと、前のめりに勢いよく身体を倒す。
 その後、眼を覚まし身体を抱えると、ブルリと震える。
 どうやら沙希は、クシャミをしてその拍子に目覚めたようだった。
 沙希はキョロキョロと周りを見渡し、自分の姿を見詰め、状況を思い出したようで、少し悲しい表情を浮かべる。
 しかし直ぐに沙希は何かを思い出し、また周りを、今度は床の周辺を見渡し始める。
 そして、便座の中を覗き込むと、ガックリと肩を落とし、バランスを取りながら、中に手を伸ばす。
 便座の中から、さっきまで使っていたバイブを、人差し指と親指の先で摘み上げてマジマジと見詰める。
 沙希はそれをどうしようか、悩んでいる様子で首を右に左に傾け、溜息を吐いた。
 沙希はそれをトイレットペーパーの固定具に載せると、手を振って水気を飛ばし、股間に手を伸ばす。
 どうやら、便器に落ちたバイブを使う事に、抵抗を感じたようだった。
 稔は4つ目のおにぎりを食べ終えると、机の引き出しを開け、今度は少し大振りで、突起の付いているバイブを取り出し、席を立つ。

 廊下を真っ直ぐにトイレに向かうと、扉を押し開け静かに中に入り
「沙希心配しないで…僕です…」
 奥に向かって小さく声を掛ける。
 すると、一番奥の個室から身動ぎする気配がして
「ご主人様〜…沙希…失敗してしまいました〜」
 甘えと泣き声と媚びが合わさった様な声で、沙希が訴える。
「見てましたよ…便器に落としてしまったんですね…。そのバイブは、防水じゃないから恐らく、壊れてしまったでしょう…」
 稔が静かに言いながら、個室に近付くと
「ふぇ〜ん…、指だけだと間に合いません…みんなに、見られちゃうよ〜…」
 扉の奥から、泣きながら沙希が告げる。
 稔が扉を開けると、沙希はM字開脚のまま、両手で涙を拭いながら、稔を見上げた。
 稔は個室に入り込むと、手に持ったバイブを差し出し
「ほら、新しいのを持ってきて上げましたよ…。今度のは動きますから、早く感じる事が出来るでしょう…それに、大きさも一回り程大きいですし充分に感じられますよ…」
 バイブの底の部分を操作し、動かして見せた。
 クネクネと動きながら、柔らかな突起がグルグルと、竿の部分を回っているバイブを見詰め、沙希の表情が固まる。
(う、うわ〜っ…何これ…大きさはそうでも無いけど…動き方が凄い…こんなの、オ○ンコに入れたら…どう成るんだろ…)
 沙希は引きつった表情で、ゴクリと唾を飲み込んだ。

「このバイブも庵の特別製です…音が極小で、耳の横に持って行って、初めてモーター音が聞こえる程の、静音設計に成っています。安心して使ってください」
 稔は静かに言いながら、バイブを沙希に手渡した。
 沙希がうねるバイブを見詰めていると、稔は[用件は済んだ]とばかりに、背中を向けて個室を出ようとする。
 それに気付いた沙希が、慌てて稔に声を掛ける。
「あ、あの…ご主人様!」
 稔は沙希の呼び止める声に、顔だけ後ろに向けると
「どうしました?」
 沙希に質問をする。
 沙希は呼び止めた物の、俯いてしまいモジモジとして、要領を得ない。
 稔は不思議そうに首を傾けると
「どうしたんです? 呼び止めた理由を言わないのでしたら、僕は帰りますよ?」
 沙希に問い掛けた。
 すると、俯いた沙希の口から、蚊の鳴くような声が漏れる。
「…てください…」
 稔は訝しみ、身体をむき直すと、沙希の側に寄り、耳を傾けると
「沙希に…してください…」
 再び蚊の鳴く様な声で、沙希が囁く。

 稔は沙希を見詰めながら
「沙希…おねだりですか…。やれやれ、本当に沙希はエッチな女の子だったんですね…」
 静かに沙希に告げた。
 沙希は稔の言葉に、ガバリと顔を上げると
「ち、違います…! いえ…そうですけど…、でも………そうです…」
 何か抗議をしようとするが、それが抗議にならない事を理解し、口ごもる。
 稔は暫く黙って、モジモジとする沙希を見詰め
「良いですよ…沙希が、上手におねだり出来たら、僕が沙希を気持ち良くしてあげる」
 穏やかな声で、沙希の懇願を許可した。
 沙希は溢れんばかりの笑顔を向けると
「ご主人様〜有り難う御座います〜」
 飛びつきそうな勢いで、感謝の言葉を告げる。
 稔に制された、沙希は姿勢を正して、オ○ンコを拡げ
「ご主人様、エッチな沙希のオ○ンコを、気持ち良くしてください。お願いします!」
 頬を染めながら、恥ずかしそうにおねだりした。

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