夢魔
MIN:作

■ 第8章 隷属(美紀)6

 ブラジャーとショーツを脱いで全裸になった美紀は、恐怖のためカタカタと小刻みに震えるも、頬は紅潮し欲情に染まっていた。
 稔が黙って見詰めていると
「じ、じゅんびが…できました…。これでよろしいでしょうか…」
 美紀は潤んだ瞳で、稔を見詰め問いかけた。
 稔はユックリと手を伸ばし、頭に乗せると手の重さだけで、美紀の頭を下げさせる。
 ビクビクと痙攣のように、身体を震わせる美紀は、稔のするがまま額を床に擦りつけた。
「のろまな犬にお仕置きだ」
 稔が一言呟くと、美紀の身体の震えが大きくなる。
 稔は足を持ち上げ、美紀の後頭部に乗せると、首輪を振り上げ
「数を数えるんだ」
 小さく命令し、首輪を平伏した美紀のお尻に振り下ろす。
 パシッ革が肉を打つ軽い音が響くと、美紀の身体がブルリと震え
「ひ、ひとつ…」
 美紀が震えるか細い声で、数を数え始める。

 美紀の声が10を数える頃、美紀の身体はピンク色に染まり、ハアハアと荒い息を吐いていた。
 稔は足を美紀の後頭部から下ろすと、立ち上がって机の側に置いた、自分の鞄を持ちベッドに戻る。
 ベッドに腰掛け元の姿勢に戻ると、美紀に顔を上げるように命じて、差し出された白い首に首輪を巻き付ける。
 美紀は両手を床について、上体を支えていた。
 持ち上げた顔は、既に恐怖を淫夢に払拭され、快楽に蕩けた目線で、満足げな笑みを浮かべる。
 稔は首輪に掛けた、手を乳房に持って行き、ヤワヤワと揉みながら
「恥ずかしいか?」
 美紀に静かに問いかける。
 美紀はゴクリと唾を一つの見込むと
「は、はい…」
 掠れる声で、小さく返事をした。

 稔は上体をかがめ、美紀の顔に自分の顔を近づけると、瞳を覗き込み
「恥ずかしがる事はない…、美紀だけじゃないんだ…」
 低く静かな声で、美紀に囁きかける。
 美紀は目の前に来た、稔の顔に恐怖を煽られ、視線を奪われた。
「君の友達も、今僕の治療を受けている。だから、君も僕の治療を受けるんだよ」
 稔の言葉は、美紀の頭の中に浸透し、美紀の心を縛り始める。
「ほら、見てごらん…美紀の後ろに仲間が居るよ…」
 稔の言葉に、美紀がユックリ振り返ると、足を大きく開いて、自分を慰める沙希の姿が、目に飛び込んできた。
「さ、沙希ちゃん…」
 沙希の首にも緑の首輪がしっかり嵌められ、恍惚の表情でオ○ンコを掻き回していた。
 稔は美紀が沙希に視線を奪われている空きに、鞄から白衣を取り出して、身に付ける。
「さあ、美紀も心を解放して、自分を見詰めるんだ…そして、僕の奴隷に戻りなさい」
 稔が美紀に命令すると、美紀はその声に驚き、振り返った。
 そして、美紀は長身の白衣を身につけた、眼鏡の男性の姿を認める。
 その瞬間、恐怖では無い震えが美紀の身体を襲い、瞳が大きく見開かれた。

(こ、この人…見覚えがある…この方は…大切な方…いつも、夢に出てくる…私の…わたしの…)
 美紀の頭の中に掛かっていた、靄の中からその呼び名が出てくる前に、稔の両手が美紀の頬を挟み、ソッと唇を重ねる。
 美紀は目を見開いたまま、その口吻を受け入れた。
 美紀の全身はおこりが起きたように震え、頭の中では目まぐるしく、淫夢の記憶が飛び交っている。
 稔は唇を放し、眼鏡を外すと美紀の瞳を覗き込み
「心の枷を外しなさい」
 静かに美紀に告げた。
 その言葉を聞いた美紀の瞳から、稔に対する恐怖心が潮が引くように消え、その下から別の感情が表れる。
「あ、あ、あ、ああ〜っ…や、柳井君…」
 美紀の瞳から、ボロボロと大粒の涙が溢れ出し、稔を見詰めた。
「思い出したかい…美紀?」
 稔の優しい声に、美紀は涙を流しながらコクコクと頷き
「は、い…はい…ご主人様…美紀は…美紀は全て思い出しました…」
 稔の目の前に、平伏する。
 稔はそんな美紀の頭を、優しくポンポンと叩くと、顔を上げさせた。

 そのやり取りを、美紀の後ろから呆然と見詰める沙希。
 2人の言動が全く理解出来ず、彫像のように固まってしまっている。
(ど、どういう事…ご主人様…? 思い出した…? 何が…? 何を…? 何で…?)
 美紀は稔の足に縋り付き、満面の笑みで頬擦りをしていた。
 呆然と2人を見詰める沙希に、稔が視線を向けると
「驚いた? 実は美紀は去年の夏から、僕の奴隷だったんです…ある計画のために、僕の催眠術で奴隷に関する記憶の全てを封じ、忠誠心を恐怖心に変えていたんです」
 美紀の頭を撫でながら、説明する。
「じゃぁ…じゃぁ、美紀ちゃんは、稔様の特別な奴隷なんですか?」
 沙希が泣きそうな顔で、稔に詰め寄って来た。
「そこまでは、成っていません。大体、沙希と違い、美紀はまだ私のモノを受け入れるどころか、前の穴は処女ですよ」
 稔の言葉に、美紀が敏感に反応する。
「ご、ご主人様…もう、沙希ちゃんは、ご主人様を受け入れたんですか?」
 悲しそうな顔を上げ、稔を見詰めた。
 稔は美紀の頭を、軽く一つ叩くと
「美紀も約束通りこの後、抱いて上げます…、暫く我慢して下さい」
 優しく微笑みながら、美紀に囁く。
 美紀は嬉しそうに、また稔の足に頬擦りした。

 そして、沙希は有る事に気付く。
(あれ? 今ご主人様…美紀ちゃんに微笑んだ? って言う事は…あの話は知らないんだ…知ってるのは、私だけ!)
 沙希がその事に気付いた事を、稔が感じ無表情で頷いた。
 忽ち沙希は有頂天に成り、稔の元に這い寄って来る。
 足下に這い寄って来た沙希の頭を、美紀と同じように軽く叩くと
「この後、美紀の処女を受け取ります。沙希にはその時、協力して貰いますね」
 稔の言葉に、沙希は大きく頷き返事を返した。
「美紀が終わったら、沙希はアナルの処女を差し出しますか?」
 稔の質問に、沙希はお尻を押さえて恥ずかしそうに
「貰って頂けるなら…是非お願いします…」
 上目遣いで答える。
 こうして、学校のアイドル2人は、稔達の物になった。

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