夢魔
MIN:作

■ 第11章 計画14

 美紀はまた、足を下ろし美香の絶頂を止める。
「ぐひーーっ!」
 美香が一声鳴いて、快感の進行を止めた。
 美香の快感を止めながら、美紀は自分の快感を育てる。
(ああぁ〜もう少し…。なみが…なみがくる…)
 美紀は自分の快感に目を向けながら、目を閉じタイミングを計る。
(きたわ…、いまよ…)
 美紀は目を開け足を上げると、正面の美香は快感どころでは、無かった。
 痛みに顔を歪め、歯を食いしばり、必死に耐えている。
(ああ! お、おねえちゃん! なんで…? そうか、わたしはおねえちゃんの、かいかんもみなきゃ…しっぱいだわ…)
 美紀は美香の快感を止めすぎて、自分が追い越してしまった事を、理解しガックリとした。
 しかし、その直ぐ後美紀は有ることを思い出し、自分の舌を思いっきり差し出し
「おねえひゃん、はんへ…はやひゅ!」
 美香に舌を噛んでと頼み込む。
 美香は直ぐにその事に気付き、美紀の舌に歯をあて、力を込める。
「ぎひーーーっ。ひひ…もうひひーー!」
 美紀が涙を浮かべ、姉に告げると、美香が舌を離す。
「いたい〜…でも、これでちょうせいできるね…おねえちゃん…あぁ〜ん…」
 美紀が淫声混じりに、美香に問い掛けると、美香はコクンと頷き
「2人で…協力しなきゃ…せいこうしない…からね〜ぇ…」
 鼻に掛かった、淫らな声で、美紀に答えを返した。

 稔は2人の姿を見守り、目線を釘付けにする沙希に、静かに語りかける。
「痛みで快感をコントロールするのは、初歩的なことです。梓は意志の力で、それを押さえ込めますよ…。沙希も覚えるんですよ」
 稔に語りかけられた沙希は稔を見て、梓を驚きの目で見、更に驚いた目で稔を見詰めた。
(快感を意志の力だけで、コントロールするって…、そんなこと…私に出来るの? でも、おば様も覚えてるって…凄いわ…)
 成るべく見ないようにしているのか、吊された2人に背を向け、稔の指示をじっと待つ梓に、尊敬の眼差しを沙希は向ける。
 梓は沙希の視線に気が付き、ニッコリ微笑んで軽く頷く。
 そんな仕草にも、匂い立つような色気が、溢れていた。
(おば様…前は美人だと思っていたけど…今は、そんなの通り越してる…あんな風に成れるの…私も…)
 沙希は梓の姿に見とれながら、憧れを抱き始める。
 稔は沙希の張りの有る大きなお尻を、軽くピシャリと叩くと
「梓のように成るには、それなりの覚悟と、努力が必要ですよ…頑張って下さいね」
 優しく微笑みながら、沙希に告げた。
 沙希は稔に打たれた箇所に手を添え、蕩けた視線でコクリと頷き、返事を返した。
 そんな会話を、美香と美紀の同時に絶頂を迎える声が、中断させる。
「やっと1回出来ましたね…この調子だと、あと30分ぐらい…体力が持てばの話しですが…」
 稔が呟くように言うと、梓の表情に一瞬、不安げな表情がよぎり、直ぐに元の表情に戻る。
「梓心配ですか? 大丈夫ですよ…2人は大切な奴隷です。壊れるような事はしません」
 稔はニッコリ微笑んで、梓を引き寄せ、その唇にキスをした。
 抱きしめられてキスされた梓は、稔の胸に寄り掛かりながら
(あんな一瞬[大丈夫かしら]と思っただけで…稔様には、全て見抜かれてしまう…本当に凄い方…。隠し事なんて絶対出来ないわ…でも、それは当然…奴隷に隠し事なんて必要ない…。全てを晒し…全てを捧げるのが、奴隷のつとめ…)
 ウットリとした表情で、稔の身体に舌を這わせた。

 稔の予想した30分後、吊られた姉妹奴隷は、4度目の絶頂を迎え、同時に失神した。
 2人は同時にイク方法を見つけるも、それを上手く使いこなせず、20回近く絶頂を迎えている。
 稔が拘束を外し、天秤の上から2人を下ろすと、振動を続けるバイブが、2人に送り続けた快感を物語っていた。
 梓と沙希はその動きを目の当たりにし、恐怖に顔を引きつらせる。
 それ程、バイブの動きは想像を超えていた。
「庵が作った物は、彼自体痛みを感じないせいか、少し動きに難があります。これで、限界の1/5ですよ…」
 稔がそう言うと、沙希が思わず呟いた。
「1/5…フルで動いたら…ううん、この倍の動きでも…壊れちゃう…」
 梓も同意して、コクリと頷く。
「大丈夫です、その為に僕が居るんです…それに、セーフティーも付いています…一応…」
 稔がニッコリ笑って、梓と沙希に答えた。
(稔様…そこ、笑う所じゃない…)
 沙希は凍り付いた表情で、思わず心の中で突っ込んでしまう。

 2人を目覚めさせた稔は、4人の奴隷を並べ
「良いですか、この計画には貴女達が完全な奴隷と成る事が、大前提となります。それが、こんなお仕置きも、達成出来ないとはお話になりません…。これは、調教やそう言った類の前の、精神的な甘さ…心の問題です! 主人の命令は何が有っても守るその気持ちの問題です」
 稔はそう言うと、先程の天秤から横棒を外し、梓の前に置いて
「梓手本を見せて上げて下さい」
 梓に命じると、梓は直ぐに立ち上がって、バイブをオ○ンコに差し込んだ。
「行きますよ」
 稔がそう言って、リモコンを操作すると、バイブが振動を開始し、次々に仕掛けが作動して暴れ出す。
 梓のオ○ンコの中と、同じ動きをするバイブが外に有る分、梓がどれほどの快感に晒されているか、良く分かる。
 凶悪な動きは、5回目のギアチェンジをして、梓を責め苛む。
「どうです、梓は絶頂を極めてますか?」
 稔の言葉に、美香と美紀は涙を浮かべ、沙希は驚愕の表情で、梓を見詰める。
 梓は激しい快感を感じながらも、必死にそれを押さえ込み、悶えながら我慢していた。
 その時間が5分を迎えると、稔は梓に許可を出す。
「み、稔様…あ…りがと…ござ…ます…。イキ…ます…」
 稔の目を見詰め、そこまで言うと、ガクンと首をのけぞらせ
「あひゅ〜〜〜イク〜〜〜〜っ」
 大きな声で絶頂を迎え、ガクガクと身体を震わせ、潮を吹いた。
 稔は、バイブのスイッチを切ると、3人に向き直り
「これが僕の求めるレベルです…」
 静かに告げて、梓の労をねぎらう。
 3人は震えながら、頷き自分の未熟を心の中で、恥じていた。
 そして、同時に自分の気持ちを引き締め、主人の求めに答える事を、心に固く誓った。

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