夢魔
MIN:作

■ 第12章 幕間7

 森川家のリビングで、4人の奴隷は、お互いの情報交換を始める
 お互いと言っても、主に話しているのは梓と沙希で、美香と美紀は聞き役だった。
 時折、相の手のように梓と沙希の話に、言葉を挟む。
 梓は稔と真の調教について話すと、美香は稔の話に興味を示し、沙希と美紀は真の話に興味を示した。
「本当にビックリしたわ…真様の身体…。だって、大きさが変わるんだよ…」
「本当…始め何が起きてるのか、理解できなかったもの…動いてると思ったら、途端にサイズが変わったもの…」
 沙希と美紀が口々に言い合うと、梓が口を挟む。
「真様が凄いのは、それだけじゃないわよ…」
 梓はポツリと告げて、3人を見渡すと
「真様の手…あれは、有り得ないくらいの快感…触れられるだけで、ゾクゾクするし、動かし方も絶妙なの…。ママ1時間程お相手をしたけど…死ぬかと思ったわ…」
 静かに3人に告げ
「呉々も、真様を怒らせるのだけは、避けなさいね…貴女達…」
 梓は、3人に釘を刺す。

 梓の言葉を聞いて、沙希が身を乗り出し
「でも、気を付けると言ったら、庵様よ…あの方の、打ち付ける力は、想像を絶するわ…私ゴムの棒で打たれたけど、一瞬で気絶しそうになったもん…。半端無く恐い…」
 沙希が頬をさすりながら、ブルリと震える。
 すると梓が、また口を開き
「稔様もそう…怖さでは負けて無いわ…。あの方の責めは、過酷…体力の限界、精神の限界まで追いつめられるの…」
 思い出して、肩を抱きガタガタと、身体を震わせた。
 沙希は梓の姿を見て、[そうなの?]と顔を強ばらせながら、覗き込んだ。
「じゃぁ、そんなに恐くないのは、狂様だけ?」
 美紀が屈託無く質問すると、
「あ、あの方は、調子に乗り出すと際限が無くなるの…ファミレスでも私を全裸にさせたの、あの人だもん…」
 沙希がそう言うと、梓が口を揃えて
「そうそう、病院での露出でも、ギリギリの所まで、私を追い込んだのも、狂様だったわ」
 狂のことを、批評する。
 美香は話を聞き終え、大きく溜息を吐き
「それじゃ…全員恐い人じゃない…。私は、怒らせる気も、逆らう気もないから、全然気にしないけどね〜」
 美紀のの方を向いて、うそぶいた。
 美香の言葉と目線に、敏感に美紀が反応する
「今私のこと馬鹿にした? ねえ、お姉ちゃん馬鹿にした?」
 美紀は険しい顔で、美香に詰め寄り質問した。
「もう、止めなさい…貴女達それが原因で、罰を受ける事になったんでしょ」
 梓が諫めると、2人は[は〜い]と返事を返し、矛を収める。

 情報交換の最中に、沙希も美紀も5回目のバイブが始動し、全員の罰が終わると梓が立ち上がりながら
「今晩どうするの? ママは深夜勤だから、今から少し眠る事にするけど、貴女達は?」
 美香達に質問すると、美紀が梓に問い掛けた
「ねぇ、ママ今日の夜は、病院に行って良いの? ほら、ママみたいに…お毛々の処理を…して欲しいな〜…なんて…」
 美紀がそう言うと、梓はニッコリ笑って
「良いわよ、ママが綺麗に全部抜いてあげるわ…」
 美紀に告げると、美香がモジモジしながら
「ママ…私もして欲しい…けど〜。でも、私がすると子供っぽくないかな…? ママどう思う?」
 美香が梓に心配そうに問い掛ける。
「大丈夫よ美香。今の美香は、ママから見ても充分色っぽいわよ…。フフフッ変ね、母親がこんな事言うの…」
 梓はクスクス笑いながら、自分の愛娘を女として評価した。
「おば様、私も良いですか? なんか、便乗する見たい何ですけど…本当だと、結構掛かるんでしょ…お金…」
 沙希が心配しながら、梓に問い掛ける。
「あら、大丈夫よあんなの殆ど、技術料だし。沙希ちゃんならおばさんが、タダでしちゃうわ…。そのかわり、モデルとして写真を撮って、パンフレットに載せても良い?」
 梓が沙希に言うと、沙希は頬を染めながら
「え〜〜〜っ! でも、それでもタダなら、良いかな…。おば様、顔は映らないんでしょ?」
 沙希が真面目な顔で、聞き返すと、沙希はコロコロと笑って
「冗談よ…冗談。沙希ちゃんもちゃんとタダにするわよ。お金や見返りなんか取ったら、稔様に叱られるわ」
 沙希に伝えた。
 こうして、3人の奴隷達は、深夜梓の病院に行くことを約束し、梓は自分の部屋に、残りの3人は美紀の部屋に移る。

 2階の美紀の部屋に移った、3人は自分達が奴隷に堕とされた、暗さなど微塵も見せず、むしろこれからの事に胸を躍らせていた。
「ねぇ、ねぇ…美紀はやっぱり稔様? 沙希ちゃんは?」
 部屋に入って寛ぐなり、美香が美紀と沙希に質問すると
「そう言うお姉ちゃんは、誰なのよ…まあ、見てて解るけど、一応聞いてあげる」
 美紀が偉そうに、美香に質問する。
 美香はあえてそこを突っ込まず、ウットリとした目で宙を見詰め、胸の前で手を組みながら
「もちろん、稔様よ…あの、お顔、スタイル、物腰、どれを取ってもクラクラしちゃう…」
 夢見る少女のように、告白した。
 美紀が、呆気に取られたような表情で
「ね、ねぇ…お姉ちゃん…性格変わった? 前のお姉ちゃんだったら、解っていても、誰か絶対言わなかったモン…」
 美香に問い掛けると、美香は美紀に向かって、大きく頷き
「多分、変わってると思う…だって、気分が全然違うんだもの…今朝、小さい頃から胸にずっと有った重りが、急にどこかに行ったみたいな、清々しさ…開放感がずっとしてるの…これも、稔様のお陰…。私、稔様のためなら、何だって出来る気がするわ。ううん、何だって出来る!」
 美香が某女性だけの歌劇団さながら、芝居じみて両手を拡げる。
「はい、はい…よう御座いましたわね…。でもね、お姉ちゃん私も負けないわよ…。稔様の奴隷に一番早くなったのは、私なんですからね…」
 美紀がヤサぐれた言い方で、美香に告げると、美香も切り返す。
「美紀…、私に性格変わったって言うけど…美紀も変わってるわよ…性格…」
 美香は美紀にそう告げると、沙希に同意を求める。

■つづき

■目次2

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊