夢魔
MIN:作

■ 第13章 調教8

 庵は失神した美香を見下ろし、短くなった4本の蝋燭を吹き消すと、まだ失神から目覚めない弥生の拘束を外す。
 手枷も外すと庵は背中に手を回して、平鞭を取り出し弥生の全身を打ち付ける。
 ぱん、ぱん、ぱん、ぱん、ぱん。
 小気味良い打擲音が居間に響くと、弥生は眼を覚ます。
 目覚めた弥生の瞳は、いまだトロリと蕩け、口も半開きのままだった。
 宙を泳いでいた視線が、庵を捉えると、弥生はモソモソと起き上がり、庵の前で正座し両手をついて、庵の顔を見上げる。
 庵がニヤリと笑うと、弥生の身体はゾクゾクと震え、瞳はトロリと蕩けだし、腰をビクつかせた。
 庵は弥生から離れ、美香に近付くと弥生同様拘束を外し、打擲する。
 目覚めた2人を呼び寄せると、2人は身体をくねらせ、庵の元に這い進み、平伏した。
 庵は2人の目の前に、2本の真新しい蝋燭を差し出すと
「自分でしてみろ」
 低く響く声で、短く命じる。
 目の前に差し出された蝋燭を蕩けた視線で見詰め、2人は恐る恐る手を伸ばし、誰に教わる訳でも無く胸前で捧げ持ち、庵に差し出し炎を待った。
 上目遣いで見上げる2人の視線には、明らかに<懇願>の感情が込められている。
(早く点けて下さい、庵様…)
 2人の目線は、そう物語っていた。

 庵が2人の蝋燭に火を灯すと、2人はジッとその炎を見詰め、その時を待つ。
 炎が蝋を溶かし、受け口に溜まり始め、表面張力が崩れかける瞬間、2人はその熱蝋を自分の身体に掛けた。
「あふ〜ぐ〜っ…」
「ひゃん、ひ〜っ…」
 2人は快感とも悲鳴とも取れる、判然としない声を上げ、身体をくねらせる。
 一度落とし始めると、2人の動きは止まらなかった。
 腕を伸ばし、その上に赤い花を咲かせたかと思うと、乳房に移動させ、大輪の花になるまで垂らし、お腹、太股に移り、自分の大切な穴までも飾り始める。
 乳首には赤い氷柱がぶら下がり、全身を赤い花畑に変えるが、2人の表情はもどかしさを、湛えていた。
「どうした…満足できないのか…?」
 庵はあざ笑うような、微笑みを浮かべて、2人に問い掛ける。
 2人は切なそうな視線で庵を見詰め、上目遣いの哀願の目で頷く。
「蝋燭を床に立てて、手を後ろに組んで立ち上がれ…」
 庵はフッと鼻で笑うと、2人に指示を出す。
 2人が立ち上がると、庵の平鞭が2人の全身を打ち、こびり付いた蝋燭をとばす。
「今度は、お互い慰め合いながら、掛けてみろ…」
 庵の思いも寄らない指示に、2人はお互いの顔を見詰める。
 お互いが見つめ合うと、どちらからともなく、片手の指を絡め合い、もう一つの手を床の蝋燭に伸ばす。

 2人は膝立ちで蝋燭を拾い上げると、口吻を始めた。
 始めは怖ず怖ずと唇を重ね、それが直ぐについばむような口吻に変わり、あっという間に舌を絡め始める。
 蝋燭を持った手は、お互いの背中に回り、いつ蝋が垂れてもおかしくない程、溶け出していた。
 2人は激しく顔を左右に入れ替えながら、貪るような口吻を交わしていたが、その動きが同時に止まる。
 その瞬間庵の指示が
「やれ」
 低く響いた。
  庵の声に驚いた2人が、ビクッと震えると、お互いの背中に、溜まりきった熱蝋が、降り注ぐ。
「くふ〜〜〜っ」
「はひ〜〜〜っ」
 2人はお互いの口の中に、くぐもった声を送り込み、ガクガクと腰を震わせ、砕け落ちた。
 横座りで荒い息を吐き合う2人は、見つめ合い惹き合って、坂道を転がり落ちるように、お互いを追いつめ始める。
 抱き合い寄り添った2人は、お互いを貪るように求め合った。
 片手に蝋燭を持ち、空いた手でお互いの身体をまさぐり、激しく口吻を交わし、舌を絡め合う。
「あふぅ〜はん、はん…美香さん…お尻に…お尻に頂戴…」
 弥生が美香の口の中に、熱蝋を懇願すると、美香は乳房を揉みしだきながら、熱蝋を弥生のお尻に垂らす。
「あふ〜〜〜っ…あ、あ、あ、あ〜〜〜っ…」
 弥生が腰をビクつかせ、美香の口の中に、快感を訴える。
「先生…はぁ〜…私にも〜…お尻に下さい〜…」
 美香が弥生に哀願すると、弥生は嬲っていた、無毛の恥丘から指をずらして、クリトリスを刺激し、美香の腰を引かせ、お尻に熱蝋を浴びせた。
「あきゅ〜〜〜ん…ひぃ、んふぁ〜〜〜っ…」
 美香は背中をブルブルと震わせ、弥生の口に快感を知らせる。

 2人はお互いを求め合い、慰め合い、快感を貪り合いながら、苦痛を与え合った。
 2人の股間は止め処なく溢れ出る愛液で、ビショビショに成り、何度も絶頂を味わった事を、主人に知らせる。
 2人の手に持つ蝋燭が、短くなると、庵が近付く。
 おもむろに2人の手から、蝋燭を取り上げると、庵は平鞭で2人の背中やお尻に散った、蝋燭を払った。
 弥生と美香は、平鞭の余韻でブルブルと震えると、蕩けきった瞳で、庵を見上げる。
 庵が新しい蝋燭を手に持ち、ニヤリと2人に笑いかけると、蕩けきった目でだらしなく笑い、歓喜の表情を作った。
 庵は新しい蝋燭に火を灯し、2人の身体を足で軽く押して横たえる。
 2人は庵の示すまま、床に寝そべりお互いの身体を、貪り始めた。
 庵は2人に近付くと、ジッと見下ろす。
 庵の目は、獲物に飛びかかるタイミングを計る、獣のような目で、ジッと分析する。
 上になった弥生が切なげな声を上げると、庵の手がスーッと滑るように動き、弥生の高まるタイミングに合わせ、うなじに蝋を落とす。
「あひゃ〜〜〜〜っ」
 弥生は自分の予想を超える、刺激に激しい声を上げ、ビクビク痙攣する。
 その絶頂を皮切りに、庵のコントロールが始まった。

 下になった美香に目配せをしながら、蝋燭を細く垂らし、美香の手を誘導してゆく。
 美香の手が弥生の反り上がった、お尻に触れると、目線と熱蝋で尻タブを開くように指示する。
 美香は快感に蕩けた目で頷くと、弥生の尻タブを開いて、アナルを晒す。
 荒い息を吐く弥生は、美香の行動に驚くも、声を出す前に失禁し絶頂を向かえる。
 庵の落とす熱蝋が、弥生のアナルを直撃し、その直後膣口、クリトリスと正確に襲ったからだ。
 美香の上で失神する弥生を、庵の平鞭が襲い、目覚めさせる。
 庵は弥生の脇腹を足でこづくと、体勢を入れ替えさせた。
 次は美香の番である。
 こうして、庵は足と目と鞭と熱蝋で、女達をコントロールし、何度も絶頂に押し上げては、目覚めさせた。
 2人は完全に翻弄され、庵の思うまま悲鳴を上げ、泣き、感じ、絶頂を向かえる。

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