夢魔
MIN:作

■ 第18章 使役14

 金田はジッと梓を見詰め、考えを練って行く。
(あからさまに、追いつめては駄目だ…。それじゃ、柳井君に梓を取り上げられてしまうし、梓自身が俺を嫌う…。肝心な事は、柳井君にもばれず、梓にも嫌悪を向けられない…。そんな方法を考えなければいけない…)
 金田は稔との関係も壊さず、梓を手に入れるため思いつく限りの陵辱をする気になった。
 だが、それは巧妙に運ばなければならない。
 事が成った時、梓に嫌われていては、元も子も無いからである。
 梓の身体をいたわる振りをし、梓を追いつめて行く。
(梓は、柳井君のことを出すと、意地になる…。これを利用しながら、上手く事を運べば…)
 金田は、自分の中で色々なプランを立て、何度も頷き興奮を高めてゆく。
 全裸で眠る梓を見ながら、耽る妄想は金田に有り得ないほどの興奮を与える。
 金田のチ○ポはカチカチに隆起し、少しの刺激を与えただけで、射精しそうなほどだった。

 何度も薄笑いを浮かべ、手を股間に伸ばし掛けては、それを我慢し妄想を続ける。
 金田は時間が経つのも忘れ、美しい奴隷をどう料理するか、考え続けた。
 そんな中、梓のが軽いうなり声を上げ、身動ぎをする。
 金田は、覗きが見つかった少年のように驚き、身体を跳ね上げて、浴室の出口に向かった。
 浴室の外に素早く出た金田が、扉の隙間からソッと覗き込むと、梓の身動ぎは大きくなる。
(もうすぐ、眼を覚ましそうだな…)
 金田は梓の覚醒が近いことを予測し、仮眠室の扉を開け医院長室に入った。
 金田は医院長室に入って、愕然とする。
 窓から差し込む光は、もう夕暮れの優しいモノに変わっていたからだ。
(俺は、梓を何時間見ていたんだ…)
 金田はフラフラと歩き、執務机の上に置いてあるデジタル時計に目を向ける。
(馬鹿か俺は…3時間も何をして居るんだ…)
 梓の身体を3時間見ながら、妄想に耽っていた自分が、とても情け無くなった金田は、椅子に座り目の前の書類に目を落とす。
 この、5分ほど後に、梓が覚醒し医院長室に入ってくるのだった。

 扉が開き梓が医院長室に入ってくる、金田は妄想の熱も醒めやらぬまま、梓の謝罪を受け、まともに目線を会わせる事が出来なかった。
 自分の視線を書類で隠し、必死にその場を取り繕う。
 腹に力を入れ、押し殺したような喋り方をしなければ、声が上擦ってひっくり返りそうだった。
 言葉も多く喋れず、ぶっきらぼうに突き放す以外、術がない。
 もっと会話を、もっと時間を、もっとプレイを続けたかったが、今の金田には到底無理だった。
 自分の欲望を優先させれば、そこに破綻が起きる事は、火を見るより明らかだったからだ。
 金田は精一杯の虚勢を張り、梓を扉から送り出す。
 梓が扉から出て行った後、金田はやっと人心地付き大きな溜息を吐いて、自分の思いを反芻した。
(明日だ…あいつらにも、協力してもらおう…。あいつらなら、喜んで協力するはずだ…)
 金田は古い友人で、同好の志の男達の顔を思い浮かべる。
(あいつらなら、俺と違い自分達の奴隷を持っているから、扱いも俺よりは上手い筈だ…。梓を預けるのはシャクだが、背に腹は代えられない…)
 金田は受話器を取り、外線のボタンを押すとダイヤルを押した。

 梓の自宅では語り終えた梓が、ウットリとした顔で洗い場に横たわっている。
 稔は梓のアナルからノズルを外すと、梓の身体を抱え上げ、アナルに指を差し込み寛がせた。
 梓のアナルから大量のお湯が流れ落ち、稔は匂いからそのお湯に、アルコール分が混ざっていない事を確認する。
 梓の身体はアルコールの酔いと興奮が混ざって、薄く桜色に染まりとても艶めかしかった。
 梓が稔に体重を掛けないように、気を遣っていると、稔の手が優しく添えられ引き寄せる。
 梓はハッと驚いた後、至福の笑顔を浮かべ、稔の身体にしなだれかかった。
 稔は梓をその姿勢のままヒョイと持ち上げ、湯船に移動するとヤワヤワと梓の身体を撫で始める。
 梓は稔の労いの愛撫に、身も心も蕩ける思いで身を任した。
 梓が至福に浸っていると、稔の口が開き質問する。
「と言う事は、金田さんは梓のオ○ンコは、使わなかったんですね?」
 稔の質問に、梓はその事に初めて気付いて
「あ、そう言えば、使われておりませんでした…、私が奉仕したのは、口だけでした…」
 思い出したように、稔に答えた。
 梓の答えに稔は、少しの間考え込むと、直ぐに別の質問をする。
「ところで、貞操帯は誰が着けたんですか?」
 稔の次の質問に、梓は俯くと
「あの…私が、自分で着けました…。あれがないと…とても、寂しくて…自室について直ぐに着けました」
 首まで真っ赤に染め、告白する。
 稔は梓のそんな姿に、微笑みを浮かべ
「可愛いですね…梓…」
 梓の首筋にキスをして、耳元に優しく囁く。
 梓の身体はそれだけで、ビクビクと震えオ○ンコからドロリと愛液を滴らせた。

 ぬる目のお湯で半身浴をした稔達は、浴室を後にしリビングへ向かう。
 梓は大分アルコールが抜けたようで、足取りも随分しっかりとしたモノになっていた。
 リビングのテーブルには、美香と美紀が作った稔達の食事が大量に並べられている。
 テーブルの横には、美香と美紀が並んで正座し、その前に直径30p程の大きなスチールの餌皿が置いて有った。
 美香と美紀の食器は、今はこのスチール皿が全てだ。
 水も食べ物も、この皿に入れられる物しか食べる事は出来ず、またこの皿に入れられた物は、全て平らげなければならない。
 このルールは、稔が示した物では無い。
 美香達がネットで探し、稔の許可を得て自らが課したルールだった。
 美香と美紀はこうして、自分達にルールを作りそれを稔に許可を受け、自ら奴隷化への道を突き進む。
 それは、梓に少しでも近付きたいと思う、美香達の心からの行動だった。
 稔がソファーに座ると、梓はその横に立ち取り箸を手にする。
 稔の前に梓が食べ物を取り分けると、稔が次々に平らげてゆく。
 稔は小皿を持つと、時折梓に食べ物を分け与え、梓は稔が残した小皿の中身を美香達のスチール皿に投げ込む。
 美香達はそれを這い蹲って、顔を付き合わせ、口だけで平らげてゆく。
 完全に立場が別れた食事だった。
 これが、森川家の食事のスタンダードスタイルに成っていた。

 食事が終わると稔の指示で、梓は早々に眠りについた。
 美香は梓の旅行の用意を整え、美紀は食事の後片付けを始める。
 美香と美紀は、それぞれ分担された家事を黙々とこなすと梓の部屋の前で踞る。
 家事が終わった2人は、入浴も排泄もしていない。
 美香達は梓が許可しないと、何もする事が出来ないのだ。
 それは、2人が梓の身の回りの世話をする、ペットだからだ。
 2人はモゾモゾと尿意を我慢しながら、静かに眠りにつく。

■つづき

■目次2

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊