夢魔
MIN:作

■ 第19章 出張1

 翌日の朝6時40分、梓は医院長室に立っていた。
 梓は全裸で、執務机の前に直立している。
 スーツを着て出勤した梓を、金田が命じて、全ての衣服を取らせたのだ。
 金田は椅子に座り、朝日を浴びて美しく光る、梓の裸身をマジマジと眺めている。
 梓はそんな金田に見詰められながら、微笑みを浮かべ微動だにしない。
 梓の裸身を満足げに見詰め、金田は次の行動に移る。
 金田は机の引き出しから、二本のバイブと革製のベルトのような束を取り出し、梓に近付いて行き
「今日はこれを着けて、行動して貰う」
 梓の目の前に、その革ベルトの束を差し出す。
「はい、医院長様。何なりとご命令下さいませ」
 梓が内心とは裏腹に微笑みを浮かべたまま、折り目正しく頭を下げると、金田はそれを梓の身体に取り付け始める。

 金田はサスペンダーのようにY字型になっている、革帯を梓の両の肩口に引っ掛けると、背中に回り乳房の上下、脇腹と腰骨の直ぐ上に横帯を通し締め上げる。
 乳房の上に通された横帯の真ん中、身体の中心を通るように、金田が別のベルトを固定し、その縦帯に残りの3本の横帯を、固定した。
 この時点で梓の身体は、乳房が上下に挟み込まれ、いびつに歪んで、縊れたウエストが更に細くなっている。
 金田は乳首のピアスホールに金属のバーを通し、太さ2p程の金属環を取り付け、肩に掛けていた革ベルトを梓の乳房の真上を通るように掛け、乳首の金属環と帯状の革ベルトを固定し、その根元を更にベルトで締め上げた。
 梓の乳房は砲弾のように前面に絞り出され、更にそれを縦に割られる形となっている。
(く〜っ…ふ〜っ…、息苦しいわ…。肺が拡がらない感じがする。圧迫感が凄い…)
 梓はその革ベルトが与える、拘束感に耐えながら、内心眉を顰めた。
 金田はそんな梓を余所に、作業を続ける。
 別のY字型の帯を腰骨の上を通る横帯の、骨盤の付け根当たりで固定すると、オ○ンコとアナルにバイブを納め、クリトリスにピアスを取り付ける。
 クリトリスに付けられたピアスは、半球のボタンのような形状で、その下にU字型の金属棒が付いていた。
 金田は股間を回した革ベルトに開いた、ボタンホールにそのピアスをくぐらせ、二本のバイブも股帯に着いた金具にしっかりと固定する。
 股帯は背骨の真ん中を通る、革ベルトに付いたバックルに固定すると、梓は身動きが出来なくなっていた。
 金田は最後に両の脇腹を通るように、縦帯を追加すると作業を終え、満足そうに梓の姿を見詰める。

 全ての革ベルトを、固定した金田は何度も頷き、梓の身体の状態を点検して
「良し、お辞儀をしてみろ」
 梓にニヤリと笑って命じた。
 梓がお辞儀をしようと、身体を曲げた時、梓はその革ベルトの意味を知る。
 ミチミチと音を立て、あらゆる角度から梓の身体を革ベルトが締め上げた。
(ぐふ〜っ! い、息が出来ない。身体が締め付けられて、苦しい…。それに全ての器具が連動して、引っ張り合う…! こ、これじゃ、身体の少しの動きで直に敏感な部分が、刺激されるわ…)
 梓がお辞儀の途中で、驚きの表情を浮かべ、金田に視線を向ける。
 金田はニヤニヤと笑い、梓の驚きの顔に
「どうだ、中々良いだろ? 真っ直ぐ立つ分には、支障ないが身体を動かすと、色んな部分が締め付けられる」
 それの効果を教えた。

 梓の身体の要所をピッタリと、覆い尽くした革ベルトは、直立の姿勢を堅持させる拘束具で有り、同時に全身を締め付ける責め具でもある。
 更にその動きを制限する支点は、根本から絞り出された両の乳房、その尖端でピアスに縫い止められた乳首、ボタンのようなピアスで固定されたクリトリス、金具でガッシリと固定されたオ○ンコとアナルのバイブで有り、全てを繋ぎ合わせた背中を通るメインのベルトが、その支点を揺さ振り、横帯で締め上げるのだ。
 縄による緊縛が出来ない金田が、今回のため用意した物だったが、予想以上の効果ににやけた顔が戻らない。
 それをされた者は、動く度に身体を締められ、呼吸を制限され苦痛と快感を与えられる。
 そして、ジワジワと体力を奪われてゆくのだ。
(1日掛けてお前の体力を奪い、心から俺に服従させてやるからな)
 金田は梓を見詰め、心の中で呟いた。

 金田はポケットの中から、リモコンを4つ取り出すと、それぞれスイッチを入れ始める。
「あ、うう〜ん」
 梓は短く悩ましげに唸ると、お尻に手を当てた。
 金田が入れた、リモコンはどうやらアナルバイブの物らしい。
「くふ〜っ」
 梓が両乳首に起きた振動に、声を上げると金田は、3つ目のリモコンをいじる。
 梓は太股をきつく摺り合わせ、オ○ンコの刺激に耐えた。
 最後のリモコンを、金田が操作した時、梓の身体が仰け反り、苦悶の声を上げる。
「ぐふ〜っ…く、かっ」
 梓は肺を締め付けられ、呼吸が満足に出来ず、くぐもった声を漏らす。
「うんうん、ちゃんと動くようだな…。どうだ、良い感じだろ? マゾのお前には成れた快感かも知れないが、呼吸が出来ないのは辛いモンだろ」
 うっすらと涙を浮かべ、身もだえる梓を金田があざ笑う。
 これらの物は、金田が昨夜馴染みの店に行き、買い求めた物だった。
 今日顔を合わせる、昔からの友人に勧められ購入したのだが、思いの外金田は満足していた。
(高い買い物だったが、この梓を見られるなら、お釣りが来る…。本当に良い反応だ…)
 梓の身体は薄くピンクに染まり、内股には蕩けだした愛液が、糸を引いている。
 真っ直ぐ直立し、首だけ下げて顔を伏せ、涙目で荒い息を吐く梓は、とても淫卑で美しかった。
 金田は加虐心を満足させ、梓に赤いワンピースを差し出し
「これを着るんだ」
 梓に命じる。
 梓は金田から、ワンピースを受け取りそれを見詰めて、直ぐに金田の意図が理解できた。
 コートのようなシルエットのワンピースに付いている、7個のボタンを外しながら、梓は今日の1日が長くなる事を感じる。

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