夢魔
MIN:作

■ 第19章 出張14

 車に乗った6人は、由美子の運転で医師会の懇親会が有る、旅館へ向かう。
 移動中の車内でも、梓に休息は与えられなかった。
 金田は車中に入った梓に、オナニーの続きを命じ、砂利道で汚れた自分の革靴を清めさせた。
 お尻を高く掲げ両穴オナニーの続きをし、金田の革靴に付いた砂埃を舐め取る梓。
 椅子に頬杖を着き、満足そうに薄笑いを浮かべる金田。
 腕を組み固く眼を閉じ、視線を向けないようにしている溝口。
 繰り広げられる、屈辱の行為に魂を奪われる、岩崎と長橋。
 涙を流し、運転を続ける由美子。
 そんな中、金田が梓に囁いた。
「おい、そんなにベタベタしたままで、俺の革靴を放っておく気か?」
 金田の言葉に、舌を這わせていた梓が
「いえ、申し訳御座いません。直ぐに、拭き上げますので」
 謝罪の言葉を言った後、身体を金田に近づけ、豊満な乳房を押し当て擦り始める。
 梓はオナニーをしながら、自分の乳房を押し当て、金田の革靴に付いた、自分の涎を拭い始めた。

 身体をくねらせ両方の乳房を押し当て、金田の靴を磨き上げた梓に、金田は足を上げて顔を踏みつける。
「靴の裏がまだ残っていたが、お前の顔で許してやる」
 そう言って金田は、梓の顔に革靴の裏を擦りつけた。
 梓は靴の裏を顔に擦りつけられながらも、オナニーの手を休めず金田の命令を待った。
 金田は梓の顔を踏み抜いた右足の膝に肘をかけ、そのまま上半身を乗り出し体重を掛け
「お前は、今日は淫乱の女医だ…爺共にその雰囲気で接待しろ。服の上から触らせる分には構わんが、直に触れさせる事は許さん。絶対にそれはかわせ、そして爺共にお預けを食らわせるんだ。なんせ、お前は今回身元が割れてる、お前の主人との約束を、俺が破らないように注意するんだぞ」
梓はこの懇親会では、完全に身元が割れていて、その会場で奴隷として振る舞えば、稔との約束[梓の生活基盤を脅かす]に抵触する事になるからだ。
 そして、金田は言葉を付け加える。
「お前が俺の元から逃げたければ、恥を晒せば良い。そうすれば、俺はお前の主人との約束を破った事になる。だが…、だが…」
 金田は続けようとした言葉を飲み込み、梓の顔から足を降ろして
「もうじき着く…準備しろ」
 短く命じ、腕を組んで目をつむって押し黙った。

 梓は金田の指示に従い、オナニーを止め起きあがると、内股に垂れた愛液を掌で拭い集め、ズゾッと音を立てて吸い、舐め上げる。
 ぴっちゃぴちゃと音を立て、掌や指に付いた愛液も舐めると、唾液に濡れた掌を乳房に擦りつけた。
 勿論下着は与えられていない梓は、全裸の上にブラウスを羽織り、タイトスカートを履いて、ジャケットに袖を通す。
 コンパクトを開いて、手早くメイクを直すと、金田の前に正座し平伏する。
「準備が整いました、医院長様」
 梓が金田に報告すると丁度、車は懇親会会場である旅館に到着した。
 金田が鷹揚に頷くと、梓は身体をずらして、前を開ける。
 金田はソファーから立ち上がり梓の前を横切ると、梓はスッと立ち上がり、ピンと背筋を伸ばして金田の後ろに付いて行く。
 車中に残された5人は、梓の挙措を見て[はぁ〜]と溜息を吐く。
 長橋と岩崎が立ち上がり、金田達の後を追うと、溝口も重い腰を上げ扉に向かう。
 溝口は車を降りる前に、運転席に目を向け
「お前にあれが耐えられるか?」
 運転席の由美子に問い掛けると、由美子は涙を湛えた、上目遣いでフルフルと首を横に振った。
 金田は、フッと優しく微笑み、由美子に背を向けると
「だろうな…」
 小さく呟いた。
 5人は、車から降りると、旅館の玄関の中に消えていった。

 懇親会開始5分前に5人はそれぞれの席に着く。
 会場には50人を数える、地区の医者が揃っている。
 スーツ姿の者が半数、この会場となっている旅館の浴衣を着た者が残りの半数。
 会場の配膳は上座に席が6席、両端と中央にその他の席が配置されていた。
 中央の席は、背中合わせに座るように配膳されていて、都合4列の配置になっている。
 その4列有る、右中の列に、5人の席は用意されていた。
 列毎に地域が決められ、お膳の並びはその地域の序列だった。
 上座には地区会長と副会長、それにそれぞれの地域の代表が座る事になっている。
 完全な序列制度で、その医者の影響力が一目で分かる宴会場だった。
 そう、この宴会は単なる、自分の影響力を誇示するためだけの宴会である。
 必然5人が固まる事はなく、溝口は列の3番目、金田は列の8番目、長橋と岩崎は末席だった。
 梓は金田の付き添いとして、金田の横に座っている。
 中央の列の9番目はほぼ宴会場の真ん中に位置し、誰の目からもその華やかな姿が見て取れた。
 梓から立ち上る淫蕩な雰囲気が、周りの男達の目線を釘付けにする。
 やや金田に重心を傾けた姿勢が、その艶めかしさを演出していた。
 梓の横にいる50絡みの医者など、正座して既にモソモソと自分の太股を摺り合わせている。
 梓の他に、女医が居ない訳でもないが、明らかに勝負以前の容姿だった。
 そんなざわつく雰囲気の中、上座に座る6人が入場し、席に着く。

 6人は席に着く以前に、梓の姿を見つけ目を奪われていた。
 宴会が始まり、会長が挨拶するも、誰もその話を聞いていない。
 話している会長自体、梓を見詰めて、何を言っているのか解らなくなっている。
 挨拶を終えた会長が、席に戻ると直ぐに副会長の乾杯が始まり、酒宴が幕を開けた。
 5分もしないうちに、司会をしていた男が、梓の前に現れ会長の席を示し。
「あの〜…会長が、是非お話をしたいと、仰ってるのですが…」
 ニコニコ笑いながら、梓に声を掛けて来た。
 梓は妖艶な微笑みを浮かべ、金田に向き直ると、目で指示を仰ぐ。
 司会の男は、金田を見詰め驚いた後、愛想笑いを浮かべ頭を下げる。
 司会の男が頭の中に浮かべた言葉を、金田は鼻で笑い
「森川君、お呼びが掛かったのなら、行ってきなさい」
 顎でしゃくって指示を出す。
 金田の指示に艶然と微笑みながら、スッと立ち上がり
「はい、医院長…行って参ります…」
 金田に答え、席を離れた。

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