夢魔
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■ 第19章 出張26

 陵辱される梓が、目の隅に由美子達の姿を捉え、驚きの表情を浮かべた。
(由美子さん! それに綾さんと美沙さんまで! な、何でここに…。このままじゃ、この人達の餌食になる…)
 そして、男の1人が進み出て、脱衣所に向かって何か言いだした時、身体を引き起こされる。
(溝口さん! 後ろで倒れているのは、岩崎さんと長橋さんじゃない! そ、そんな…。い、医院長様は? 金田様は捕まってないわね)
 梓の視界には、金田の姿が入っておらず、どこかホッとし胸を撫で下ろした。
「もうそろそろ、チェックアウトの手続きも終わった頃だろ…。ソロソロ帰り支度を始めろ…」
 リーダーが命じると、湯船に浸かっていた、男達の中でも一際大きな男が進み出て、溝口の前に立ちはだかった。
「さぁ、おっさん…おねんねの時間だ…」
 その男はニヤニヤ笑いながら、両手の拳にタオルを巻き付け、バンデージ代わりにしている。
 溝口の顔が緊張感で引き締まり、大男の接近に構えようとすると、大男の身体が素早く動いて、左の拳を溝口に叩き付けた。
 溝口には、何が起きたか理解できなかった。
 顔面に突然痛みが走ったかと思うと、目の前がチカチカと光り始める。
 そしてその光の中、白い物が真っ直ぐ自分に向かって、飛んできた。
 いわゆる、ボクシングのワンツーである。
 溝口は大男のパンチ2発で昏倒し、膝から崩れ落ちてしまった。

 大男はそのまま脱衣所付近で踞る、岩崎と長橋の元に行き、2人を蹴り上げ上からパンチを打ち付ける。
 グッタリとした2人を見下ろしながら
「はい、一丁上がり…。こいつらも、まとめとけ。後はそのおっさんだな…」
 男達に指示を与え、身体を隅に向けニヤリと笑う。
 順番待ちをしていた男達が溝口達に取り付くと、ズルズル引き摺って隅の方へ連れて行く。
 溝口達を引き摺る男達の後ろを、大男が悠々と歩き付いて行った。
 その先に固まる、男達の真ん中に金田の姿を認め、梓は狼狽する。
(あ、ああぁ〜っ! 医院長様! 金田様…。私を置いて行ったんじゃ無いんですね…捕まって、身動きが出来なかったんですね…)
 金田の姿を見た梓は、藻掻き始め抵抗しだした。
「お! こいつ何だか暴れ出したぜ。へへへっこっちの方が俺は興奮するんだがな」
 梓のオ○ンコに、ニチャニチャと音を立て、チ○ポを突き刺している男が、薄笑いを浮かべ抽出を早くする。
「あつつ…。こっちは下に成ってる分、床に擦れて痛てーんだ。もっとユックリしろよ!」
 アナルを犯している男が、不平を漏らし悪態を吐く。
「あ、こいつ舌使わなく成った…。おいもっとちゃんとしろ!」
 梓の口を犯している男が、梓の頭を叩きながら、文句を言う。
 すると、口を犯していた男が、梓の視線に気付き薄笑いを浮かべ
「な〜んだ…おっさんの事が気に成るのか? だったら良く見せてやるよ」
 そう言って梓の口を解放して、金田の方に顔を向けさせ、顎をしっかり掴んで固定した。
「今から、あのおっさんもぼこられるんだぜ、あの人はおっかねぇんだ。元プロボクサーだから、ただじゃ済まないだろうな」
 男の言葉に、梓の顔が引きつる。

 そして、背後で[嫌ーーーっ]と言う由美子の声が上がり、啜り泣く声も聞こえてくる。
 金田は両脇を抱えられ、立ち上がらされると大男が、パンチを打ち込んだ。
 興奮した大男は何発も、何発も金田にパンチを叩き付ける。
「止めて…止めて! 止めて〜!!」
 梓の口から悲痛な声が上がり、男達はニヤニヤ笑う。
 梓の声が届いたのか、大男が手を止め振り返り、両手を肩の上に持ち上げ、ヒラヒラと振りながら視界を空けた。
 梓の目に飛び込んできたのは、グッタリと項垂れ顔面を変形され、血を流している金田の姿だった。
 金田は両手を解放され、糸の切れた人形のように、真っ直ぐ下に崩れ落ちる。
 梓は目の前が暗くなった。
 怒りが沸々とわいてきて、震えが止まらなくなった。
(許さない、許さない、許さない)
 梓の目線がスッと細まり、何度も心の中で呟く。
 そして梓は変貌した。

 梓は正面の男に抱きつくと、脚を絡め下になった男に体重を掛ける。
 この動作で、男達はアナルとオ○ンコから自分の意志で、チ○ポを引き抜く事が出来なくなった。
 そして、梓は稔に禁止されていた力を解放する。
 梓のオ○ンコとアナルが妖しく蠕動を始めると、その動きは加速していった。
「お! 何だ…この女、めちゃくちゃ気持ち良うおっ」
「こ、こっちもすげ〜っ、あひゃ〜」
 男達は驚きを浮かべ、途端に梓の中に射精するが、梓は許さなかった。
「うおっ、またイキそう…あぐぅ! だめ、だめだ…い、いてえ…また、またイク…ぎひ〜っ…」
「ぐあっ、何だよ…何だよほ〜…、これ、痛ててっ…止まれ! 止めろ! 止めてく〜〜〜っ」
 男達は見る見る絶頂を迎え、何度も何度も梓の中で射精する。
 だが、梓はそれでも許さなかった。
「ぎや〜〜〜〜っ」
「が〜〜〜〜〜っ」
 梓を貫いていた2人が痛みのため白目を剥いて昏倒すると、梓は2人を解放し立ち上がった。

 何が起きたか全く解らない男達は、呆然と梓を見詰める。
 梓は床に落ちていた、ぬれタオルを2本両手に持ち、俯いて立っていた。
 全身に擦り傷、切り傷を作り白い肌が、まだらに染まっている。
 肩幅に開いた股間からは、男達の放った精がダラダラと流れ落ちている。
 20人の陵辱の凄惨さを、物語っている姿だった。
 梓はそんな裸身を隠そうともせず、ただ俯いて立ちつくしていた。
 男達がやっと、声を出そうと動きを見せた時、梓の左手が何の前触れもなく上がり、髪を掻き上げ首を2・3度振り、髪の毛の乱れを直し再び俯く。
 そして、スッと持ち上がった梓の顔を見て、男達は息を飲む。
 梓の表情は、今まで陵辱を受けていた淫蕩な物では無く、凍り付くような冷たい迫力を持った物に変わっていた。
 梓はユックリ大男に向かって、足を踏み出す。
「悪い子は何処? 悪い子は誰? 悪い子にはお仕置きよ…」
 梓は小声でリズムを付け、歌うように囁いている。

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