夢魔
MIN:作

■ 第20章 恋慕8

 主婦達は絵美のその態度に、それぞれの反応を見せる。
 無視されたと苛立ちを募らせる者、認めたと侮蔑を露わにする者、耐える事しかできないと嵩に掛かる者、興味深そうに観察する者。
 そして主婦達は、とうとう絵美を取り囲み、公園の中に引き摺り込んだ。
 絵美は主婦達に囲まれ、真ん中で自分の肩を抱きしめ、身体を小さく縮め震えている。
 主婦達は取り囲んで初めて、絵美の小ささとそのスタイルのアンバランスさに驚いていた。
 それと同時に抑えようのない感情が、頭をもたげ始める。
 女性として標準身長の自分達より、かなり小さい身長とそのはち切れんばかりの身体、遠目でも確認した美貌、それが自分達の目の前で、力無く震えていた。

 主婦達は自分の中に暗い感情が沸き上がり、絵美を攻撃し始める。
 その言葉は辛辣で、絵美の心を抉り、傷つけた。
 だが、絵美はその言葉以上に、有る事に気付き震えるだけしか出来なくなっている。
(み、みんな…気付いてない…。私だって、気付いてないんだ…。こんな、こんなに近くにいるのに…)
 主婦達は息が掛かる程近くにいるのに、その目の前の女が、この公園で良く顔を合わせる、自分の子供の同級生の姉と認識出来ていなかったのだ。
(化粧のせいね…でも、声を出すと絶対ばれるわ…。そうしたら、もうここには来れない…。ううんそれだけじゃない、希美ちゃんも学校で虐められる…)
 絵美はこうして反論も出来ず、只ひたすら主婦達の言葉に耐える。

 主婦達はそれぞれの感情で、絵美を罵倒した。
「ここは、あんたのようないやらしい女が、居て良い場所じゃないのよ! 謝りなさいよ[子供が遊ぶ場所で、いやらしい格好をしてすみません]って! 土下座しなさいよ!」
「あら、あら奥さん…そんな事言うと、この人また興奮するんじゃない? さっきから、太股を擦り合わせてるのって、興奮してるからでしょ?」
「え〜っ、有り得な〜い…そんな事で、興奮するなんて…まるで、変態よ〜っ。でも、モジモジしてるのはそうだし、太股が濡れてるから、お漏らしでもしたの〜?」
 3人の主婦が口々に、罵倒し、あざ笑い、見下す。
 そんな中観察していた主婦が、絵美のお尻を指先でなぞる。
 絵美はその指先の目的に気付き、ドキリとした。
「やっぱり…この人下着を着けてないわ…。ほらブラは見れば直ぐ解るでしょ。それに、お尻にもパンティーのラインが浮いてない…さっき触ってみたけど、指先に何も感じなかったわ」
 この主婦の言葉に、周りの主婦がざわめき始める。

 ジッと観察していた主婦が、腕を組み人差し指を頬に当て、何か考えるようなポーズで口を開く。
「どう? 私の言った事間違ってる? 貴女下着を着けてないでしょ? 私、インターネットで見た事があるんだけど、こういう格好をさせて、楽しむカップルが居るんだって…。大概、変態って呼ばれてる人達…SMって言うんでしょこれ? 貴女、こんな恥ずかしい格好して、晒し者にされ辱められるのが、好きなんでしょ?」
 観察していた主婦が、絵美に意地の悪い微笑みを浮かべ、問い掛けた。
 絵美は心の中で、必死に否定する。

 だが声を出す事が出来ず、更に小さく縮こまると、言葉を荒げていた主婦が絵美のお尻に手を打ち付け
「何とか言いなさいよ! 変態のくせに私達を馬鹿にしてるの!」
 絵美に怒鳴り掛かる。
「あら、奥さん…暴力はいけないわよ。多分どこかで、この女の[ご主人様]って言う人が見てる筈だから。何されるか解らないわよ」
 冷静な口ぶりで、観察していた主婦が注意した。
「でも奥さん、こんなコトするカップルだったら、見られる事を前提にしてるんでしょ? なら、見せなさいよ。ほら、その胸を隠してる手を後ろで組んで、おっぱいを突き出して晒しなさいよ…ご主人様に言われてるんでしょ?」
 あざ笑っていた主婦が観察していた主婦に問い掛け、絵美に命令する。

 絵美はソンな命令に従いたくなかったが、この状況で逆らえば、この後何をされるか解らないと言う、恐怖感から肩を抱いた腕を解き、背中で組んでしまう。
 この行動が、主婦達に与えた影響は大きかった。
(この女、変態なのね…マゾ…)
(本当に命令を聞いたわ…)
(へ〜…面白いわね…もっと虐めちゃお…)
 観察していた主婦は、辺りをグルリと見渡し
(動きがないわね…と言う事は、今迄ぐらいの事は、大丈夫みたいね…)
 絵美の主人の姿を探して、勝手に納得する。
「どうやら、貴女のご主人様って、まだ貴女が嬲られるのを見たいらしいわね…」
 ボソリと、観察していた主婦が言うと、絵美は驚き3人の主婦は薄笑いを浮かべた。
(ご主人様? そんな人居ない…何を言ってるのこの人…)
 絵美の驚きの顔を、観察していた主婦は勘違いする。
「あら? その顔は、ご主人様が[直ぐ来てくれるって]言ってたのかしら? 残念ね、[もっと恥をかきなさい]って言ってるわよ、貴女のご主人様…」
 その言葉が引き金になった。

 絵美は刺激の足りない主婦達の、慰み者にされる。
「ほら、足を開いて見せてみて…貴女のいやらしいオマ○コ見てあげる」
 あざ笑っていた主婦がしゃがみ込み、絵美のスラリとした足をペチペチと叩く。
「ほ〜ら、言われたとおりにしなさいよ」
 言葉を荒げた主婦が、絵美の尖った乳首を摘み、捻りながら命令する。
「あ〜ら、これ邪魔ね〜」
 見下した主婦が、後ろから絵美のスカートを捲り上げた。
 桃を剥くようにペロリと、合皮のスカートは裏返ってめくれ上がり、絵美の下半身は丸出しにされる。
 白日の下、絵美の下半身は好奇の目線に晒された。
「うそ〜! 凄〜い…貴女本当に変態なのね…。ねえ、奥様達みてよこれ…」
 あざ笑っていた主婦が、斜め下から絵美のオマ○コを見て、驚きの声を上げる。
 絵美のオマ○コはパックリと口を開け、ダラダラと粘りけの強い、愛液を流していた。

 息を飲む主婦達の好奇の目線を受け、激しくなる攻撃を覚悟した時、救いの声が掛けられる。
「ママ〜、もう帰る時間〜アニメが始まっちゃうよ〜」
 希美の同級生が、母親に遠くから声を掛けてきたのだ。
 その声に、4人は我に返り、時計を確認する。
「あら、嫌だわ…、もうこんな時間…帰って買い物に行かなきゃ…」
「ホントだわ、こんな下らない女に構って時間が台無しだわ」
「は〜い、今行くわ〜。こっち来ちゃ駄目よ〜」
 3人の主婦が、思い思いの方角に進み始めると、観察していた主婦が絵美の耳元に顔を寄せ
「貴女、そんな化粧してるけど、まだ高校生ぐらいでしょ…ここのお毛々を見れば、解るわよ…。変態」
 絵美の陰毛をサワサワと触り、グッと掴むと勢い良く引き抜いた。
 絵美はその痛みにも必死に耐える。
 観察していた主婦は、引き抜いた10数本の陰毛を絵美の目の前に翳すと、フッと息を吹きかけ絵美の顔に飛ばした。
「今度会ったら、素っ裸でこの公園に放置してあげるわ。良い晒し者になるわよマゾ奴隷さん」
 不敵な笑いを浮かべ、踵を返して去ってゆく。

■つづき

■目次2

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊