夢魔
MIN:作

■ 第29章 暗転39

 教頭は奈津実と留美子を、浴室内に招き入れる。
 2人は5日間一度も2足歩行してい無かった為、バランスが取り辛くなっている事に驚いていた。
 何とか教頭に捕まりフラフラと歩いて、浴室内に入る。
「教頭様…お世話をお掛けして、申し訳有りません…」
 奈津実と留美子の2人は教頭のいたわる様な優しさに、感謝で胸がいっぱいに成っていた。
「良いんだ、気にする事はない…。これは、私が好きでやっている事だ…」
 教頭は以前、狂に習った事を思い出しながら、少し照れた様に呟いた。
(こんな感じで…、確か少し引くんだよな…。そして、がっついちゃ駄目…。身体を洗う時は指先じゃ無く…掌で洗うんだよな…他に何か有ったかな…)
 教頭は狂に教えられた注意事項を、必死に思い出しながら、2人の心を急速に引き寄せる。

 2人を浴室の洗い場にユックリと降ろして座らせると、手桶で暖かなお湯を汲み、足先から掛けて遣った。
 2人はお湯の温かさに、ウットリと心を蕩かせ、心から安らぎの溜息を吐いた。
「あ、あ〜…あたたかい…、お湯がこんなに気持ち良いなんて…」
「うふぅ〜…、心が溶けてしまいそう…」
 2人は口々に心地よさを、言葉にして頽れそうな身体を支えている。
「横に成っては駄目だぞ…、そのまま眠りたいなら別だがね…。眠ってしまうと身体が洗えないからな…」
 教頭がそう言うと、2人はハッと身体を起こし、頭を振って意識を引き留め耳を疑った。

 2人が身体を起こすと、教頭はナイロンタオルを手に取り、ボディーソープを付けて泡を立てた。
 2人はその仕草をボンヤリと眺めていると、教頭は奈津実の手を取り、無言で腕を擦り始める。
 奈津実は突然の事に、ビックリとしながら腕を差し出し、教頭の為すがままに成った。
(え、え、え〜…。洗われてる…。腕を洗って貰ってる…。どうして? どうして? こんな事をして下さるの?)
 教頭はそのまま腕から肩、背中から逆の腕を丁寧に洗い、擦る。
 背中から、ぐるりと回った教頭が、再び前に現れ
「ほら、上を向いて喉を見せなさい…そう、良い子だ…」
 教頭はニッコリと笑って、顎を反らせた奈津実の胸元から首、顎先にかけて、丁寧に擦ると奈津実の目から涙がこぼれ始めた。

 教頭は、敢えて奈津実が泣くのを、問い掛けなかった。
 その代わり奈津実の身体を擦る手を、優しく撫でる様に変える。
 教頭は奈津実のお腹、足を洗い終えると、手にお湯を掛けて、泡を落としてやり
「ほら、お尻を上げなさい…」
 前屈みにさせお尻を上げさせた。
 奈津実はお尻を差し出し、泡を落として貰った手で、涙を拭う。
 教頭は黙々と、奈津実の身体を丁寧に洗ってやる。

 その光景を呆然とへたり込んで見詰める留美子は、複雑な感情が胸を締め付けていた。
 羨望、期待、官能、嫉妬。
(優しく洗われて羨ましい…、私もして貰えるのかな…、とっても気持ちよさそう…、でもどうしてあの子が先なの…)
 留美子の気持ちを言葉に表すと、こんな感じの物で有ったが、それは言葉になる前に、次の言葉が現れ、形を成す前に崩れ去り、ドロドロの感情のスープの様に留美子の心を満たし、身体を反応させる。

 留美子の身体は熱く火照り始め、針により内出血した乳房が、ジンジンと疼き、刺激され続けたクリ○リスは熱く脈打ち、子宮から牝汁を垂らし始めた。
 留美子の手は知らぬうちに、乳房とオ○ンコに伸びて行き、モゾモゾと動き始める。
 留美子は自分の手が、それぞれの快感器官に触れた時、ビクリと身体を震わせた。
(あひゅ〜…。き、気持ち良い〜…これ、どうして〜…)
 その余りの快感に、背中が震え上がった。

 物音に気が付いた教頭は、後ろを振り返るとオナニーにふける、留美子を見て驚くが、フッと笑顔に変えて手を伸ばし
「どうしたんだ? 我慢出来なくなったのか?」
 泡の着いた手で、優しく頬を撫でて問い掛ける。
 留美子は熱にとろけた目線を教頭に向け、コクンと頷いた。
 教頭は奈津実に視線を向けると
「オッパイとオ○ンコは、このナイロンタオルでは刺激が強い。スポンジで洗って上げるから、待っていなさい」
 優しく告げて、留美子に向き直り手招きする。

 留美子は潤んだ目で、教頭の胸に飛び込み、身体を擦り付けた。
 教頭は留美子の身体を膝の上に置くと、ナイロンタオルで身体を擦り始める。
 留美子はゴロゴロと猫の様にじゃれつきながら、教頭の手で身体を洗われ、嬉しそうに眼を細めた。
 その様を見て、今度は奈津実が感情を爆発させる。
(何よ…何よ…何よ〜! その洗われ方〜! 遠慮って物を知らないの…! 教頭様に、そんな事するなんて〜! 羨ましい〜! 私もすれば良かった…!)
 奈津実は嫉妬と羨望と後悔の眼差しで、教頭と留美子を見詰めた。
 その見詰める姿は、いつの間にか身体を起こし、足を立てて曲げ、両手を床に付いた、犬の[待て]の姿に成っている。
 留美子の習い覚えさせられた、犬としての習性が、その姿を取らせたのだ。

 教頭が留美子の身体を洗い終わると、留美子は顔を真っ赤に紅潮させ、瞳を潤ませ荒い息をつく。
 大きく開いた股間からは、ダラダラと愛液を垂らし、ただ洗われて居ただけなのに、何度も絶頂を感じた様に興奮していた。
 教頭は留美子を膝から降ろすと、スポンジを手に取り奈津実を呼ぶ、奈津実は嬉しそうに教頭に近づく。
 すると留美子がムクリと起きあがり、教頭の背中にしがみついた。
 教頭は驚きながら
「こら、今終わったばかりだろ、待ちなさい」
 留美子に注意すると、奈津実もムッとした表情で抗議し掛ける。

 しかし、留美子の意図は全く違っており、真っ直ぐ奈津実を見詰めると、両手を奈津実に向かって差し出す。
 その仕草で、奈津実は直ぐに留美子の意図を理解し、そのまま正面から教頭を挟み込んだ。
 留美子は奈津実が教頭の正面から、身体を預けるとそのまま後ろに寝転がる。
 教頭は背中を留美子、胸に奈津実の乳房を押しつけられ、2人に挟まれた状態で、抱き締められ4本の手で愛撫された。
 奈津実と留美子は、ありったけの感謝の気持ちを込めて、教頭の身体に愛撫を繰り返す。

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