夢魔
MIN:作

■ 第30章 圧制8

 悦子の目の前に、10人が並ぶと悦子は1人1人その顔を覗き込み
「貴女…、こっちへいらしゃい」
 久美を足蹴にし始め、バケツを持って来、ブラを剥ぎ取り、顔を擦って、パンティーを被せた少女を呼んだ。
 彼女はこのクラスで、最も久美と仲の良い生徒で、久美は親友だと思っていた。
 少女が悦子の前に、恐る恐るやってくると
「貴女は気に入ったわ。これを上げるわ…」
 そう言って、白い鍵と入れ替えた。
 少女は輝く様な顔を見せ、悦子に深々と頭を下げて、感謝を告げる。

 悦子は他に3人を呼びつけると
「貴女達は、確か5日間の下着着用禁止を言い渡されてたわね? それは、免除して上げる」
 3人に達し、他の者にはもっと努力する様に告げ、後がない事を釘差した。
 3人の女生徒はいつも遊ぶ友達で、自分の大切な友人だと思っていた。
 久美はクラスで、最も仲の良かった友人達に、いじめ抜かれた事に成る。

 6人の少女は震え上がりながら、悦子に謝罪と感謝を述べる。
 悦子は再び1人1人に鞭を手渡すと、10人は全裸の久美の背中に、容赦無く鞭の雨を降らせ、帰宅した。
 悦子はそのまま、クラス委員にも解散を命じると
「悦子様は今日はこれから、どうされるんですか?」
 薫が質問する。

 薫の質問に、悦子はゾッとする様な視線を向けて
「これから、これの教育をするの…。私1人で、じっくりとね…」
 久美の顔からパンティーを引きはがし、薫の質問に答えた。
 クラス委員の3人がたじろぐ程の視線だったが、薫はニッコリと微笑んで
「悦子様、落ち着きましたら、私もお呼び下さいね…。楽しみにしておりますわ…」
 悦子に告げる。
 ニッコリ微笑んだ薫の目の奥にも、悦子と同じような光が宿っていた。
 薫も悦子に屈服してから、急速にサディストとして、開花していたのだ。

 全員が帰った教室で、打ち拉がれた様に蹲る久美に
「行くわよ。バケツを持って付いて来なさい」
 悦子が鞭打って指示を出すと、久美はモソモソと立ち上がり、バケツを取って戻って来る。
 その時悦子の口の中で、小さく[25回目]と呟かれたのは、久美の耳には届かなかった。
 悦子は手に持っていた、久美のパンティーをバケツの中に放り投げる。
 パンティーは、バケツの中に溜まった小便を急速に吸い込み、直ぐにバケツの底に沈んでいった。

 教室を出るとそのまま、悦子は管理棟方向に向かい、連絡通路から管理棟の風紀委員室に入る。
 風紀委員室には、数名の風紀員が屯しており、悦子の姿を見ると皆立ち上がって、挨拶をした。
 屈強な体付きの男子生徒まで、悦子に丁寧に頭を下げているのを見て、久美は驚きながら悦子の権力を知る。
 悦子はそのまま自室に入らず、風紀委員室を出ると、エレベーターに向かう。
 エレベーターに乗ると地下2階を押して、地下に降りていった。

 地下1階は、大部屋を中心とした教師達が使用する調教施設で、地下2階には個人貸与用の小部屋などが設けられている。
 エレベーターを降りると、通路の奥からかなりの数の小さな悲鳴が聞こえてきた。
 地下2階は1階と違い碁盤の目の様に、通路が切られて、どこからとも無く声が届いてくる。
「あら、あら…他はもう始まってるのね…。お前と同じ事をした馬鹿がね、お前の他に16人も居たの…。6人は普通に登校したけど、5人がお前と同じように無断欠席したの、残りの5人はまだ、登校していないわ…」
 悦子は久美に酷薄な笑みを向け、静かに告げた。
 久美は聞こえてくる悲鳴にブルブル震えだし、バケツをカタカタと揺らせる。

 悦子は久美から視線を外して、正面を向き睨み付ける様な表情に変わると
「1クラスで3人来なくて、まだ2人登校していない、2年D組のクラス委員長は降格して、A組の副委員長。A組の副委員長が昇格して、D組のクラス委員長に成った筈…。私達もうかうかしてられない…この権力放すもんですか…」
 ボソボソと低い声で呟いた。
 悦子の呟きが聞こえなかった久美は、怯えながら悦子の後ろをついて行く。

 悦子は部屋の1つに入ると、扉を閉めた。
 悦子が扉を閉めると、部屋は真っ暗で何も見えず、先程まで聞こえていた悲鳴が全く聞こえ無く成り、痛い程の静寂が支配する。
「この中はね、かなりの防音が施されてるのよ…」
 悦子の声が暗闇の奥から聞こえ、久美はドキリとする。
 そして、パチリと言う音と共に部屋の電気が着くと、久美はバケツを取り落とし、悲鳴を上げた。

 部屋の中は12畳程で、中には様々な責め具が置かれている。
「28回!」
 突如悦子が大きな声で、久美に向かって叫ぶ。
 久美は取り落としたバケツに、慌てて手を伸ばそうと、しゃがみ掛けた姿勢でビクッと大きく震える。
 上手く底から落ちて、バケツが倒れなかった事に、ホッとしていた久美にとって、その声は余りにも突然で、腰を抜かしそうに成ってしまった。

 大きく目を見開いて、悦子を見詰める久美に、悦子は恐ろしい表情で
「お前はこの短時間で、良くこれだけ私を苛立たせるわね! 28回よ! お前が家の玄関から、今この場所に来た。たったそれだけの間に、私を苛立たせた回数!」
 久美を怒鳴り散らした。
 久美は何の事かさっぱり解らず、オロオロとするだけだった。
 すると、悦子は久美に向かって
「29回!」
 1回回数を増やして怒鳴る。

 久美は何が何だか解らないまま、その場に平伏して
「申し訳有りません!」
 悦子に謝ると、悦子は久美を冷たく見詰めて
「どうして、それが直ぐに出来ないの! 今まで、何を見てきたの! 本当に馬鹿ね」
 視線の通りの冷たい言葉で、久美を叱りつけた。

 その時、部屋の内線が鳴り響いて、悦子の怒りは矛先を変える。
「何よ! 全く、これからだって言うのに…!」
 悦子は文句を言いながら、内線電話に向かい受話器を取ると、直ぐに緊張し受け答えした。
 数分後悦子は、オモチャを取り上げられた子供のような表情で、悦子の前に戻って来ると
「今日は、教育は中止よ…。明日に備えて眠らせて上げるわ…」
 ブスッとした表情で、中止を不機嫌そうに告げる。
 久美はホッと胸を撫で下ろしながら
「あ、有り難う御座いました」
 感謝して平伏した。

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