夢魔
MIN:作

■ 第30章 圧制19

 今現在の学校内では、久美の遭っている虐めは[首輪無し]の者に対して、何処ででも行われていた。
 男子生徒を持たない、3年生のクラスでは、主に恥辱と屈辱が与えられ、心を折られる。
 男子生徒の居る、1・2年生のクラスでは、[首輪無し]は主に性処理の道具として扱われた。
 だが、彼女達はまだ本当の意味で、自分達の立場を理解していない。
 何故なら、彼女達はまだクラスの外に出ていないからだ。
 皆が皆、クラス内での虐めに晒されているだけで、まだ校舎内を歩いていない。

 [首輪無し]は、学校全体の所有物である。
 誰に何をされても、全てに従い一切文句を言えない。
 これは、1年生が3年生を陵辱しようが、オモチャにしようが、全て認められると言う事である。
 基本的な優先権は、クラスに有るが、それを伝える人間が側に居なければ、何処の誰でも使用可能なのだ。
 それを理解しているのは、クラス委員達と生徒会役員だけだった。
 そして、それを知った時、全校生徒は首輪に固執する。
 首輪が無くなる恐怖を、痛感するのだった。

 久美は5時限目を終えても、拘束を解いて貰えず、休み時間を過ぎ、6時限目が始まっても放置された。
 教師は久美の姿を見ても、全く関心を示さず、授業を開始する。
 授業が淡々と続けられる教室内に、板書の音と教師の説明する声、ヌチャヌチャと湿った抽出音と押し殺した喘ぎ声が響く。

 久美のオ○ンコの下には、血が混ざった愛液が水溜まりを作っている。
 その血は、処女を無くしたばかりの久美の膣壁が傷付き、その傷が大きく成って行っている事を教えるように、量を増やして行く。
 身を切り刻むような苦痛が久美を苛む中、同時に快感を感じる。
 それは、身体が蕩けるような甘美さを持ち、久美の本質を目覚めさせてゆく。
 朦朧とした久美の意識では、その甘美さに打ち勝つ事は出来なかった。

 久美のオナニーは、6時限目が終わる頃には、早く小刻みな動きに変わっている。
 久美の太股の筋肉が悲鳴を上げ、大きな動きが出来なく成って居たのだ。
 そのため、どうしても腰が早く落ちて、電気ショックを受け跳ね上がるのだが、股の踏ん張りが効かず、直ぐにまた腰が落ちる。
 しかし、その早く小刻みな動きは、久美により強い快感を与え、久美の官能を高みに押し上げようとする。

 そんな中、久美は最後のラインとして、オナニーによる絶頂は避けたかった。
 強制とは言え、人前での自慰行為である。
 自らの意志による、絶頂を他人に見られるのは、ここ迄されても、晒したくは無かったのだ。
 その思いを踏みにじるように、快感は久美を責めたてる。

 久美のオナニーが、絶頂を迎えようとすると、悦子の指示が静かにクラス中に浸透し、久美の姿を盗み見る。
「あくぅ〜〜〜っ」
 久美が絶頂を迎え、大量の愛液をオ○ンコから吐き出し、身体をビクビクと震わせると、クラス中に嘲笑が巻き起こる。
 久美はクラス全員が見守る中、オナニーで絶頂を極め嘲笑われ、不思議な感覚に襲われた。
 それは、ゾクゾクと背中を駆け上がる快感だった。
 久美は恥を晒し、嘲笑われ快感を感じるマゾヒズムにも目覚め始めた。

 薫が悦子の指示を受け、スタンガンのスイッチを切ると、久美はようやく強制オナニーから解放される。
 精も根も尽き果てた久美は、拘束を外されても蹲踞の姿勢のまま、口をだらしなく半開きにし、ぼんやりと虚ろな視線をさまよわせる。
 悦子が席から立ち上がり久美の前に立ち
「立ち上がって、付いておいで」
 命令を下すと、久美は即座に震える足に力を込め立ち上がった。

 悦子が出口に向かうと、久美は虚ろな視線のまま、悦子に付いて行く。
 その姿は、まるで夢遊病者のようだった。
 久美を連れた悦子は、教室を出ると、地下2階の自分専用の調教室に行き、久美にベッドに座るよう指示を出す。
 ベッドは朝の形のまま、産婦人科の診察台のように、足を高く上げ、大きく開いていたが、久美は躊躇う事 無くその足置きに両足を乗せる。

 その姿を見て、悦子がからかう様な声で
「あら? 随分と従順に成ったわね…。逆らう事の無意味が、理解出来たのかしら?」
 楽しそうに、問い掛けると
「はい、悦子様。私はどんな命令にも従います」
 諦め切った表情と声で、悦子に答えた。

 悦子は残忍な微笑みを口の端に浮かべ
「ふーん…、どこまで本当か試して上げる」
 久美に何処からか、取り出したサイコロを見せ
「お前は、昨日から私を30回苛立たせたわね。それに対する罰を与える、お前は私の命じた表情や反応を示しなさい。このサイコロは、罰の量を決める為に使う。30回掛ける出目の数が、罰の量よ」
 そう言って、久美の目の前でサイコロを振る。

 サイコロはコロコロと転がり6の出目を出した。
「あら、6ね。と言う事は180が、罰の量ね」
 悦子はニンマリと笑って、銀色の箱を取り出した。
 銀色の箱は、カンペンケースのようなサイズで、中に硬い物が入っているのか、ジャラジャラと音がして居る。
 その箱を、作業台の上に置くと、悦子は鼻歌混じりに、壁際の棚に歩いて行く。
 途中サイコロを拾い上げ、ポイッと小物入れに放り込むと、サイコロは不自然な動きで6を示した。
 サイコロは、どんな振り方をしても、6しか出ないイカサマ賽だったのだ。

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