夢魔
MIN:作

■ 第30章 圧制32

 悦子は谷の申し出に、表情を曇らせる。
(え〜っ! このセンスの悪い男と一緒に作るの…やだなぁ〜…でも、条件を飲まなきゃ、理事長様に会えない)
 悦子が少し考え込み、答えを返そうとすると
「俺、プランだす…。お前作る…。俺も、使う…」
 谷は自分と悦子を交互に指差しながら、焦った表情で悦子に申し出る。
 悦子は谷が突然折れた為、驚きながらもその譲歩案を呑んだ。

 悦子はその一瞬で、自分が優位的立場に立った事を認識し、谷に更に提案する。
「それで、この玩具を作ったのは、表向きは谷さんって言う事にして下さい。私はこう言うのが作れれば良いんで、そうして貰うと都合が良いんです」
 谷は悦子が自分に手柄を譲るのだと勘違いして、直ぐにその条件を呑んだ。
 実際の所は、悦子はキサラに対して、禁止されている事を行った罪を、谷に被せただけだったが、谷はそんな事に気付かず、悦子に感謝する。
 谷は喜び勇んで、調教室を後にすると、エレベーターに飛び乗り理事長に連絡しに行った。
 直ぐに戻って来た谷は、久美を連れて理事長の家に行く事に決まったと告げる。
 悦子はその言葉を聞き、ホッと胸を撫で下ろしながら、ニンマリとほくそ笑んだ。

◆◆◆◆◆

 悦子は新しい制服を着せた久美と共に、伸一郎の家のリビングに立っていた。
 目の前でソファーに座って、伸一郎と谷が会話をしている。
「で、これがお前達の作った奴隷か? どんな風に凄いのか、見せてみろ」
 伸一郎が横柄に顎をしゃくって、谷に告げると悦子は小声で番号を囁く。
 悦子の囁いた声を耳に嵌めたイヤホンマイクが拾い、久美の耳の穴に嵌められた、骨伝導スピーカーに伝えた。

 久美は恥ずかしそうな微笑みを浮かべ、制服のボタンに手を掛けると、次々に制服を脱いで行く。
 全裸に成った久美は、両手を身体の側面に垂らし、気を付けの格好をして伸一郎に晒した。
 伸一郎は始め怪訝な表情を浮かべ、久美の裸身を見詰め、久美の身体を飾る物の正体に気付き、驚きの表情を浮かべる。
「おお…、コレにこんな使い方が有ったのか…。いや、確かに思いつきはするが、コレは相当なセンスがいるぞ…」
 伸一郎は思わずソファーから立ち上がり、久美の側に詰め寄った。

 久美の乳房には左右3匹の蝶が止まっている。
 大きな銀色の蝶が、乳房の上部に1匹、外側の下方に1匹、内側の中程に1匹。
 都合6匹の蝶が久美の乳房を押し包む様に、止まっていた。
 1匹を構成するのは、その数200本を超えるプラチナ製の虫ピンだ。
 それが、根本まで押し込まれ、群体を作り、絶妙のラインを形成して、美しい蝶の形を成している。

 伸一郎の目線が、久美の真っ白なお尻に向けられると、伸一郎は慌てて身体を入れ替えさせ、その全貌を見詰めた。
 久美のお尻には、大輪の百合の花が咲き誇り、その周りに蝶が舞っている。
 思わずうなり声を上げる伸一郎の目の前で、久美が妖しくお尻を動かすと、ヒラヒラと舞う蝶が風に吹かれる白百合の間で遊んでいる様に見えた。
 それは、刺青の様な妖しさと繊細な芸術性を兼ね備えた、恐ろしく被虐的で扇情的な光景だった。

 伸一郎が思わずそのお尻に手を伸ばし、その感触を確かめると、柔らかな張りの有る滑らかなお尻の表面に、無機質の金属の感触がプツプツと混ざり合い、何とも言えない感触だった。
 そして、伸一郎がお尻を撫でた瞬間、久美の唇から
「んくぅ〜ん…、あはぁ〜〜…」
 鼻に掛かった甘い声が漏れる。
 伸一郎がその声に久美の顔を振り向くと、久美はユックリとシナを作って、肩越しに伸一郎を見詰めた。
 その表情は恥ずかしそうに頬を染め、困った様に眉根を寄せて、濡れた瞳で欲情を訴えている。

 その表情に伸一郎の股間は、直ぐさま反応した。
 痛い程起立したチンポが、着物の下から顔を出している。
 伸一郎はそのまま立ち上がり、一挙に背後から久美のオ○ンコを貫くと、久美は噛み殺した淫声を上げ、伸一郎のチンポを精一杯締め上げた。
 まだ処女を失って1週間も経たないオ○ンコは、調教具のお陰で、充分な締まりを見せ伸一郎に奉仕する。
 伸一郎は激しく腰を振り、乳房の蝶を握りつぶして、揉みしだく。

 久美の乳房の中で虫ピンが暴れ、激烈な痛みを久美に与える。
「あきゅ〜〜〜ん、あん、はぁ〜〜〜ん、くふぅ、くん、はぁ〜〜〜」
 久美は髪の毛を振り乱し、泣きそうな顔で快感を訴える声を上げ、腰を激しくくねらせた。
 伸一郎は久美の反応を楽しみながら、堪能すると精を放ち、打ち捨てる。
 久美は快感の余韻を楽しんでいる様に、ビクビクと身体を震わせ、恥ずかしそうな微笑みを浮かべ、横たわった。

 伸一郎はソファーに戻ると
「まだ、オ○ンコの具合は良く無いな…。もっと開発させろ」
 谷に命じると、葉巻に手を伸ばす。
「申し訳御座いません。何分、調教開始が遅かった物ですから、そこ迄手が回りませんでした。反応の方はご満足頂けたでしょうか?」
 悦子が謝罪しながら、問い掛けると伸一郎の手が止まる。
「ん? どう言う意味だ…。その娘は、充分に感じていただろ?」
 伸一郎が怪訝そうに、悦子に問い直す。

 悦子の唇が酷薄に吊り上がり
「違和感をお感じに成られなかったと言う事は、私の調教は成功です。この奴隷に快感は有りません」
 伸一郎に久美の事を告げた。
 伸一郎は葉巻に伸ばし掛けた手を引き戻し、悦子に向き直ると
「お前は何が言いたいんだ? この娘に快感が無いだと? それじゃ、あのよがっていたのは嘘だと言うのか」
 低い声で悦子に問い掛ける。

 悦子はスッと頭を下げて
「いえ、嘘では有りません。ただ、この玩具は自分の為の事は、一切考えておりません。正確に言うと考えられ無いのです。自我を消し去り、反応する事だけを擦り込みました。ですから、この玩具の反応は、快感も苦痛も全て、加虐者の目と耳を喜ばせる為の物です。何をしても今の様に反応します」
 伸一郎に説明すると、伸一郎に向かって小さな小箱を差し出した。

 伸一郎がその小箱を受け取り、蓋を開けてみると、中にはルビーが入っていた。
 0.5カラット程のルビーを摘み上げた伸一郎は、それが何なのか直ぐに理解する。
 そのルビーの台座から、2p程のプラチナ製の針が出ていたからだ。
「コレをどうしろと言うんだ?」
 伸一郎は既にその答えに気付いていたが、敢えて問い掛ける。

 悦子は酷薄な微笑みを浮かべ
「はい、理事長様のお手で、この玩具の身体を飾って頂きたいと思いまして、用意致しました」
 伸一郎に告げると、久美に命令を出す。
 久美はスッと立ち上がると、テーブルの上に上がり、足を開いて切なそうな表情を作ると
「ご主人様、久美の身体を飾って下さいませ…」
 クリ○リスに手を伸ばし、指で摘んで充血させる。
 伸一郎はニヤリと微笑みながら、久美の摘んだクリ○リスの真ん中に、針を差し込みユックリと突き刺した。

 針が最も敏感な快感器官を貫く激痛を、久美は快感を口にしながら、微動だにせず受け入れた。
 余りの痛みにビクビクと下腹部が痙攣し、オ○ンコが引き痙った様に蠕動するが、久美の身体は全く動け無い。
 脳が回避行動を取る事を、久美の身体に命じないからだ。
 悦子が安定処理用に、タップリと医療用接着剤を針に塗り、伸一郎が根本まで押し込む。
 伸一郎は高笑いを上げながら、悦子に許可を与える。
 白鍵以下の奴隷を自由に選んで玩具にする許可と調教に口出しさせない許可だ。
 そして、久美の首輪は黒に変わり、学生で1番最初の奴隷に成った。

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