夢魔
MIN:作

■ 第31章 農場8

 それを聞いた瞬間、ローザの背中が総毛立った。
(あ、あれより、痛い事って何! 私まだこれからもっと痛い事されるの…)
 ローザがガタガタと身体を震わせ始めると、悦子はユックリとローザに振り返り
「ねぇ〜ローザちゃん…。今言った事も忘れるぐらい何だからね…。[考える事も罪]私そう言ったわよね…。[罪]には[罰]が必要…そう思うでしょ?」
 悦子はローザに問い掛ける。
 だが、その問い掛けには、どう答えても[罰]が待っていた。

 悦子はローザに立ち上がらせて、黒いレオタードを着る様に命じる。
 レオタードは首から下をスッポリと包み、ローザの身体にピッタリとフィットした。
 だが、そのレオタードには、肝心な股間を覆う部分がくり抜かれている。
 ローザは嫌な予感に襲われながら、悦子の方を見ていると
「あの椅子に座りなさい」
 悦子は部屋の隅に有る、木製の椅子を指差しローザに命じた。

 ローザはその椅子を見て、その椅子が何に使われていた物か、直ぐに解った。
 悦子はニンマリとローザに笑い掛けると
「そう、あれはお前のパパの国で、実際に使われていたそうよ…。さぁ、座りなさい…」
 静かにローザに向かって命令した。
 ローザはボロボロと涙を流しながら、悦子に哀願しようとする。
「死にたいの…」
 悦子の冷たい声が、ローザの動きを止め、その視線が有無を言わせなかった。
 ローザは泣きながら、項垂れて木製の椅子に座る。

 足首、太もも、腰、肩、腕、手首を革製のベルトでしっかりと留める。
 ローザの身体は完全に固定され、首から下はピクリとも動かない状態にされた。
 それは死刑囚が座り、罪を贖う為の椅子だった。
 ローザの目はこれでもかと開き、涙が碧眼を濡らす。
 流石の白井もこれから、本当に死刑が執行される様な雰囲気に、固唾を呑んで見守っていると
「先生…本当に高圧電流流す訳無いでしょ…。殺しちゃったら、何にも成らないじゃない…。まぁ、死んだ方がマシだと本気で思うでしょうけどね…」
 悦子は残酷な笑みを作って、準備を進めた。

 悦子はレオタードの手と足に付いている金具に、コードを挿して機械に繋ぐ。
「ローザ心配しなくても良いわよ、お前が今着ている物は、レオタード型の低周波治療器よ。ほら、テレビでも良く見るでしょ? 芸能人が罰ゲームなんかで悲鳴を上げてる奴…。こんなので、決して死ぬ事はないわよ…」
 ローザの目の前に準備を終えて、悦子が仁王立ちになり優しい声で説明する。
「但し、それは普通の状態でね」
 悦子がそう言って、手に持った機械のダイヤルを回す。
 ローザの耳には悦子の声は届かなかった。
 悦子がダイヤルを回した瞬間、ローザの体中に激烈な痛みが駆けめぐった。

 低周波の電気による刺激は、ビクビクビクと小刻みに筋肉を動かし痙攣させる。
 それは、今のローザには何より恐ろしい痛みを与えた。
 元来、経穴とは人の抹消神経節や筋肉の付け根に存在し、そこを刺激する事であらゆる身体の疾患を診察治療する物だ。
 そんな場所に虫ピンを打ち込み筋肉を動かせば、神経を直に刺激する痛みが起きるのは当然だった。
 悦子はダイヤルを緩め絞り、ローザのその反応を楽しそうに見守る。
 悦子がダイヤルを緩めて周波数を下げれば、ローザの顔は歯を食い縛り、顔を歪めて痛みに耐え、ダイヤルを絞って周波数を上げれば、ローザの目が白目を剥き、顔が上向いて頬が痙攣する程の痛みに晒される。

 悦子は白井にダイヤルを渡すと、ゴム手袋を嵌めタップリと媚薬を塗り
「ほら、何も考えないでこれだけを感じなさい!」
 耳元に叫びながら、ローザのオ○ンコとアナルを責め始める。
 極限の痛みの中で、ローザに悦子が怒鳴りながら擦り込む。
「ほら、もっと感じなさい! これを感じるのよ! 何も考えないの! 考えるから痛みを受けるの! 考えず感じるのよ!」
 そう言いながらローザのオ○ンコとアナルに媚薬を塗りつける。
 だが今のローザには、そんな快感を感じる余裕など無かった。
 目の前が真っ暗に成る痛みと、目の前が真っ白に成る痛みが、交互に襲ってくるのである。
 いつしかローザの頭の中には、何の言葉も浮かばなくなっていた。

 それを見極めた瞬間、悦子は白井に電流を止めさせる。
「何も考えなくて良い! 感じるだけで良いのよ!」
 白井が電流を止めると同時に、ローザのオ○ンコとアナルを強く刺激した。
 悦子はそれ迄2つだったリズムを、3つに変える。
 頭が飛びそうに成る痛みと、身体が千切れそうな痛みの間に、快感を挟んで命令した。
 悦子は媚薬の効果が出始めると、椅子の下にピストンマシーンを用意し動かした。

 ズッチャ、ズッチャとリズミカルな抽出が、ローザの身体に快楽を送り込む。
 悦子はその抽出のリズムに合わせて、ダイヤルを操作する。
 ローザの身体に快感の火が灯り、意識が目覚めようとすると、ダイヤルを回し、痛みで快感を忘れかけると電流を緩める。
 電流を緩めて、意識が頭を持ち上げる間、悦子はローザに命令し続けた。
 いつしかローザの口から、淫声が途切れる事無く流れる。
 それは、亡者が漏らす、うめきの様な声だったが、間違えなくローザは痛みの中で、快感を感じていた。

 それを見て取った、悦子の唇がクゥッっと悪魔の様に吊り上がり、ピストンマシーンの抽出を早める。
 ローザの声が亡者の様な物から、人の淫声に変わり始めると
「そのまま、イッてご覧なさい! そうすれば、解放される! イクのよ!」
 鋭い声でローザに命じた。
 ローザはその命令に反応し、身体がビクビクと電気以外の震えを起こす。
「ぁ…ぁ…ぁっ…あ…あっ…あーっ…あ、あぁ〜〜〜っ…」
 ローザの声が上り詰める瞬間、悦子は電流を最大にする。
 その瞬間ローザの身体がびくんと強張りジョボジョボと小便を垂れ流す。

 ローザは頭ガックリと項垂れ、力無い目を半開きにし、口からボトボトと涎を垂らしている。
 その瞳には、何も映っていない様だった。
 白井が悦子の指示で、ピストンマシーンをローザの身体から外すと、開ききったアナルからビチャビチャと軟便が流れ落ち、床を汚す。
 この椅子を使った場合、そんな事は頻繁に起こる事なので設計上、椅子を通り抜ける様に出来ている。
 ローザは拘束を解かれ、椅子から降ろされても、ボンヤリと床を見詰めピクリとも動かなかった。
 薫は小室のその態度をキョトンとした視線で見詰め、直ぐにムッとした表情になり
「あんた…。それ、誰に言ってるつもり? ここでは、あんたは使用人よ! 奴隷の次の位置なのよ! 私にそんな口聞いて良いと思ってんの?」
 眉を吊り上げ激昂した。

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