夢魔
MIN:作

■ 第31章 農場18

 久美の父親は、その時始めて悦子に気が付いたようで
「おお〜、これは済まなかった…。君には本当にお世話になったね。禁止されて居る筈のメールを日に何度も送ってくれて、本当に助かったよ」
 悦子に向かって、満面に笑みを浮かべ手を差しだし、感謝を示す。
「ええ、本当にいつも、楽しそうに微笑んでいる写真ばかりで、私も安心出来ましたわ…」
 久美の母親も、悦子に向かって深々と頭を下げると
「僕に迄、気を遣ってくれて、本当に有り難う。今度、何か感謝の気持ちを送らせて下さい」
 久美の兄が、ニッコリと微笑んで悦子に手を差し出した。

 悦子は久美の父親から、兄に握手の手を移しながら
(本当に馬鹿。こいつ等、疑うって事を知らないわ。あの写真の下半身は、晒し物に成って、いろんな物突っ込まれてたなんて知ったら、卒倒しちゃうんじゃ無いかな…。あ〜、見せて上げたいわ、あのボツ写真の山。自分の娘が、どんな状況で、写真を撮ってたか一目瞭然の奴…)
 作り笑いを浮かべ、この家族に真実を知らせたら、どれだけのリアクションを示してくれるか、本気で試したく成る衝動が込み上げる。

 悦子は久美の家族の[家に上がって下さい]と言う依頼を固辞し、深々と頭を下げた。
 これ以上この家族に触れていると、本気で自制出来ないかも知れないからだ。
 久美は悦子に向き直ると
「悦子さん、本当に有り難う」
 深々と頭を下げる。
 それに併せて、家族3人も悦子に同じように頭を下げた。
「じゃぁ、久美さん。明日の朝迎えに来るね」
 悦子が久美に伝えると、久美は悦子に返事をしながら、家族と家の中に入る。
 悦子は扉が閉まるのを確認すると、クルリと踵を返して学校に戻った。
 その顔には、酷薄な笑みが浮かんでいる。

 久美は家に入ると、リビングのソファーに腰を下ろし
「あ〜疲れた〜…。ママ〜、何か飲み物無い〜?」
 母親に問い掛ける。
「有るわよ〜。貴女の好きな甘〜い、いちごオーレ。ちゃんと買っておいたわ」
 母親はそう言うと、イソイソとキッチンに向かい冷蔵庫を開けた。
 父親は自分のソファーに座り、咳払いを一つすると
「久美、本当に酷い目には、合わなかったのか?」
 久美に真剣な表情で問い掛ける。
 その言葉を機に家族の表情が、一瞬で真剣に変わった。

 久美はそんな家族の顔を見て、黙り込むと
「パパやママ、それにお兄ちゃんに会えないって…本当に辛いのね…」
 少し涙ぐんで、家族に伝える。
 久美の家族はその言葉を聞いて、グッと息を詰まらせたが、直ぐに笑い始め
「そんな事を言っててどうする。大学に行くように成ったら、一人暮らしになるかも知れないんだぞ」
「そうよ、久美ちゃん。これから、そうならないとも限らないんだから…」
「はははっ、久美は本当に甘えん坊だな」
 口々に久美に告げた。

 久美は少し唇を尖らせて
「だってぇ〜…こんなに、会わなかったの初めてなんだも〜ん…」
 呟くように言うと、家族は全員大笑いする。
 それから久美は、母親の差し出した飲み物を飲みながら、学校で有った事を話し始めた。
 それは、薫の完全な創作話で、家族の者は久美の口から流れ出る、薫の話に耳を傾ける。
 薫は時折軽い真実を混ぜ、久美に語らせた。
 家族の者はその物語りに真剣に聞き入り、頷いている。
 それは、食事の間も続けられ、家族の者は自分達が思っていた程、酷い状態ではなかった事を理解し、ホッと胸を撫で下ろした。

 食事が終わっても、続いていた話が、9時になると
「あ〜ぁ…。いっぱい喋ったぁ〜…。パパ、ママ、お風呂入って寝るね…。何か疲れちゃった…」
 久美はニッコリ笑って、両親に告げる。
「ああ、そうしなさい。久しぶりの自分のベットだ…。ユックリお休み…」
 父親が暖かい微笑みを浮かべ、久美に告げた。
 久美はコクンと頷くと、席を立ってダイニングから部屋へ向かう。
 その時、久美はポケットの中から、小さな機械を取りだし、ダイニングのテーブルの裏に押しつける。

 久美がダイニングから自室に戻り、パジャマと着替えを取り出すと、そのまま浴室に向かう。
 浴室に入った久美は、上品な微笑みを浮かべたまま、薫の操作で入浴を始める。
 入浴させる薫の横で、悦子は盗聴器の音声に耳を傾けた。
『ふぅ〜…思った程、酷くはないようだったな…』
『ええ、そうね…。でも、口ではああ言っていたけど…。あの子の身体付き…変わったわ…。胸とお尻が張って丸みを帯びてる…。腰も締まってたし…、本当に何もなかったのかしら…』
『なんだ…、お前そんな所を見てたのか…。うぅ〜ん…、そんな事気付かなかったが、それは何か? そんなに重大なのか? 久美も年頃なんだ、心境や環境の変化で、そうなっただけじゃないのか?』
『そうなら、良いんですけどね…。でも、あんなに変わる物かしら…』
 盗聴器から流れる音声を聞いていて、注意すべきは母親と判断した悦子は、薫にその情報を教える。

 薫は悦子の情報を聞きながら、四苦八苦して久美の入浴を指示していた。
 薫が何とか入浴を終わらせると、久美を操作し下着を着けさせパジャマを着せて部屋に帰らせ、ブローをさせる。
 久美の就寝準備が整うと、悦子は薫から操作を変わり
「久美。オ○ンコに右手、アナルに左手を差し込みなさい。右手は子宮口の奥まで入れて、左手はアナルの入り口で、グーを作るのよ」
 久美に命令すると、久美はベッドの上で身体を丸め、悦子の指示通り両手をオ○ンコとアナルに差し込み、拳を握った。

 久美のオ○ンコには右手の肘近くまでが入り、アナルは限界まで引き延ばされ、皺が消えている。
「久美、そのまま朝まで眠りなさい」
 悦子がそう告げると
「はい、悦子様」
 悦子に返事を返し、目を閉じて眠り始めた。
 悦子のイヤホンマイクに、[スゥースゥー]と規則正しい、久美の寝息が聞こえる。

 悦子はニヤリと笑って、イヤホンマイクのスイッチを切ると
「薫、お風呂にしましょう…。その後で、ユックリ寝ましょ」
 薫に向かって妖しく告げた。
 薫は頬を赤く染め、瞼を震わせながら
「はい、悦子様…今夜も、ご奉仕させて頂きます…」
 濡れた瞳で悦子を見詰める。
 2人は完全な主従関係を結んでいたのだ。

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