夢魔
MIN:作

■ 第32章 崩壊38

 慶太の横では拓人が同じように、空のグラスを片手に瑞穂を呼びつける。
 呼ばれた瑞穂は、拓人の前で立ち止まり
「ブランデーで御座いますが、宜しいでしょうか?」
 深々とお辞儀をしながら、問い掛けた。
「はい、ダブルの水割りでお願いします」
 拓人が瑞穂に答えると、瑞穂は床に正座して、頭を擦り付け
「お作りさせて頂きます」
 挨拶をする。

 拓人が頷くと、拓人の持ったコップを跨ぎ、腰をコップの少し上まで下ろすと、オ○ンコの中から氷を1つ産み落とし、ツッと腰を突き出しアナルを2度締める。
 アナルに仕込まれたポンプから、ダブル分の液体が出ると、今度は腰を引いて尿道を開き、水を注いだ。
 水を注ぎ終えた瑞穂は、人差し指でグラスの中を混ぜ
「出来上がりました」
 床に平伏して、出来上がりを報告する。
 拓人が頷くと、瑞穂はスッと立ち上がり元の場所で待機した。
 拓人は同じように、残りの5人を呼び、オ○ンコの氷が無くなるまで続ける。

 最終訓練が終わると、拓人は6人の前に走り出し
「100点です。誰1人、礼儀が欠ける事無く、見事な振る舞いで僕はとても嬉しいです。この調子で本番も、乗り切って下さい」
 満面の笑みで6人に告げる。
 6人が嬉しそうに笑うと、拓人は6人の唇に次々と自分の唇を重ね
「本番が無事に乗り切れれば、僕はどんなご褒美でも上げますよ」
 6人に約束すると、6人は拓人に抱きつき喜んだ。

 そんな共同調教ブース内に、電話の音が鳴り響き、拓人が電話に出る。
『もしもし、拓人居る?』
「んっ…。どうしたの弥彦…?」
 その電話は拓人と慶太の親友、弥彦だった。
『いや、な〜…。ちょっと、[小耳に入れたい話]が有ってね…。木村の事なんだわ…』
 弥彦の言葉に、拓人は眉を顰め
「それって、[あの話]?」
 弥彦に問い掛けると
『そう、[あの話]だ…。覚えてるか?』
 弥彦が拓人に問い掛ける。

 拓人は直ぐに、少女達に紙と鉛筆を用意するように、ジェスチャーで指示をすると
「うん、覚えてるよ」
 拓人は弥彦に答えた。
『そうか、良かった。坂元も見てたんだけど、ランスロットって覚えてる、二宮と一緒に居た奴。篠原と多田が絡んでた件で蒲生が怒っちゃって、和田が殴られたらしい。それを聞いて瀬下が組んで楼山君に泣きついたんだって。お前等も気をつけろよ…』
 弥彦は拓人の返事を聞くと、一方的に通話を切った。
 だが、拓人もそんな事全く気にせず、受け取ったメモ用紙に文字を書き始める。
(えっと、最初が[木村]。次が[坂元]、[ランスロット]、[二宮]、[篠原]、[多田]、[蒲生]、[和田]、[瀬下]、[楼山]っと…。ふ〜ん…、そう言う事か…。このタイミングで、こんな盗聴されてる電話機を使ったんだから、よっぽどの急ぎだったんだ…)
 拓人は弥彦の指示を理解し、慶太に紙を見せる。
 慶太はそれを見て、同じく意味を理解すると、拓人にコクリと頷いた。

 拓人はその紙を4等分に破ると、2枚を慶太に渡す。
 慶太は紙を受け取ると、クルクルと丸め、口の中に放り込んで、飲み込んだ。
 少女達がその行動に驚いていると、拓人も同じように飲み込む。
 2人を見詰めた少女達が、その行動に呆気に取られていると
「少し集まって下さい。お話しが有りま〜す」
 拓人が10人を集める。
 10人が集まると、拓人は更にその輪を縮め、全員の耳に入るような小声で、弥彦の指示を伝えた。
 10人はその指示を聞いて、コクリと頷き了承する。

 10人が頷いた所で、再び電話が鳴り、拓人が出ると
「はい、解りました。直ぐに用意します」
 返事を返して通話を切る。
 振り返った弥彦が、10人に向かい
「時間だって。そろそろ、着替えて準備して下さい」
 ニッコリ微笑んで告げた。

 10人はその指示に返事を返して、決められた服を着る。
 服と言っても、革製のコルセットが1つだ。
 そのコルセットは腰骨から乳房の下1/3迄を覆い、乳房を掬い上げるような形だった。
 コルセットのサイドには、革製のポーチが付いており、その中には太さ2o長さ10pの針が満載されている。
 粗相をした場合、この針が身体に打ち込まれるのだ。
 どこに刺されるかは、刺す者の自由で、どこにでも刺して良い事に成っている。
 少女達はそのポーチを恐る恐る見詰め、[1本も身体に刺させない]と心に誓う。

 コルセットを着けた少女達は、拓人の前に並び、拓人は1人1人の手からプレートを受け取ると、丹念に乳房の表面を指で触れ
「少しチクッとしますよ…」
 少女に告げると、プレートに付いた針を乳房に通す。
 少女達は乳房に直に、プレートを着けられ、自分が何の係か知らせるように成っていた。
 拓人に針を通される少女達は、少し眉を顰めただけで、さしたる痛みも感じないまま、プレートを見る。
 プレートの針はどこを通ったのか解らないが、綺麗に乳房を貫いていた。
 見た目はかなりの痛みを伴っている筈なのに、実際は全く痛くは無いのだ。

 不思議そうに見詰める少女に
「痛くないだろ? こいつの家、3代続く鍼灸院で、ガキの頃から人の経穴とか叩き込まれてんだ。だから、痛みを感じさせないポイントとか、逆に痛みを感じさせるポイントとか、何でも知ってる」
 慶太が自分の事のように説明すると
「疲れた時とか、どこか痛む時は言って下さいね。僕が治して上げますよ」
 拓人はニッコリ微笑んで、少女達に告げた。
 時刻は19:25。
 パーティーの開始迄、後1時間を切っていた。

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