夢魔
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■ 第32章 崩壊92

 佐山は学校内の全員を呼びつけ、その決定事項を伝えると、佐山が主人でキサラが女王と言う図式が出来上がった。
「おい、今日はこっちに泊まる、何か面白い事をさせてみろ」
 佐山がキサラに命じると、キサラは少し考え、女性徒達に自分の机を運び込ませた。
 それを4重の円形に並べさせ、十字に通路を造らせると、全員その机に座らせる。
 女性徒達は足を大きく開いて股間を晒し、オ○ンコを突き出す。
「ご主人様、この花壇の花びらをお試し下さい。お気に入りの花を摘んで、玩具にしては如何でしょうか?」
 ニッコリと微笑んで、佐山に進言する。
[ウグイスの谷渡り]所の騒ぎでは無い。
 佐山に向かって花弁を差し出すのは、7クラス分、245人の美少女達だ。
 まだ固さが残る蕾のような花弁から、十分に食べ頃の花弁まで様々な華が咲き誇っている。
 美少女達は、ご主人様に失礼の無いように、蜜壺を濡らし自ら花弁を押し開く。
 佐山はその美少女達の蜜壺に、肉茎を差し込み、美少女を味わう。
 美少女達は淫声を上げ、濡れた瞳で佐山を誘い、肉壺を締め付けた。
 次から次に移動しては突き刺し、女性徒を選別する。
 佐山に選ばれた女性徒は、佐山の後ろを這い進み、犬のように従った。

 佐山は20人程の美少女を選別すると、生徒会長室に向かった。
 今尤も、宿泊施設として、充実している部屋だからだ。
 生徒会長室に入ると、20人の美少女に奉仕をさせる。
 キサラは少し離れた所でその奉仕を見詰め、美少女達に奉仕を指導した。
 美少女達が佐山の身体に舌を這わせ、唇を押しつけ愛撫するのを見ながら、キサラは1本鞭を振るい
「ほらそこ、もっと強くするのよ…。ほら、お前もだ! お前は、もっと腰を振りなさい!」
 美少女達を打ち据えては、注意を与える。
 美少女達はキサラに注意を受けると、それを直して奉仕を続けた。
 暫くすると、キサラの注意も無くなり、生徒会室にピチャピチャと湿った音と、鼻に掛かった吐息だけが響き渡る。
 キサラは一礼すると
「ご主人様、他を回って、指導して参りますわ。お前達、心を込めて奉仕するのよ」
 佐山に挨拶し、美少女達に指示を飛ばす。
「はい、キサラ女王様、心を込めてご奉仕致します」
 美少女達は、声を揃えてキサラの命令を受け取った。

 選別に漏れた美少女は、男達に供され、奴隷としての躾を受ける。
 男達の玩具となり、その身体を陵辱されるだけの存在。
 それを擦り込まれ、それに徹する教育を受け始めた。
 女性徒達は1人の男に、3人程が群がり、調教を受ける。
 男達もキサラを女王と認め、その命令に服従を見せた。
 元々学校にいた者は勿論、キサラの実力を知っているし、佐山の部下は暗示が掛かっているせいで、佐山の命令には無条件で従うからだ。
 新しい秩序の中、キサラは調教を見回って、指導をして行く。

◆◆◆◆◆

 溝口は自分の病院を放り出して、ホテル内の医務室に詰めていた。
 医務室と言っても、只の医務室では無く、かなりの設備を備えた、治療施設でその規模は、[病院]と呼べる程だった。
 最新のCTスキャンや、MRI迄置かれ、立派な手術室まで有る。
 溝口はそんな設備を駆使し、梓と供に肉体改造された者達の治療に当たっていた。
「全く、柏木の奴は、何て酷い事をするんだ…。この女性の乳房を2つに戻すのは、一苦労だぞ…」
 乳房を1つに繋げられ、胸の付け根にオ○ンコのような穴が空いた女性を診察しながら、溝口は眉を顰める。
「ええ、そうですわね…、処置されてかなり日数が経って、癒着が酷いですわ…これを剥がすと成ると、相当の時間が掛かりますわね…」
 溝口の横で美しい顔を曇らせて、梓が同意する。
(本当に美人だな…、それで居て医師としても優秀だし、手術の腕も素晴らしい…。こんな女性が、奴隷だなんてな…、しかも、旦那はあの[ひがみ男]…。何か、神様間違ってるぞ…)
 溝口は梓の端正な横顔に見とれ、心の中で神を貶した。

 そんな医務室に、稔が入ってくると
「溝口先生、梓。どんな感じですか?」
 2人に診察の進み具合を聞いてきた。
 梓は稔の声を聞いた瞬間、フッと妖艶な気配が増し、スッと床に平伏する。
「はい、やはり人体改造を成された方達は、癒着が激しく治療には時間が掛かりそうです。完治の見込みも、有りませんでした」
 梓は床に平伏すると同時に、稔に報告する。
「梓、立ち上がりなさい。そうですか、では、私の父に頼んでみましょう。父のコネが有れば、何らかの方法が見えるかも知れません」
 稔が事も無げに言うと、溝口が目を剥いた。
「柳井君のお父さんのコネって、ハーバードの教授のですか? どんなコネが有るのか、想像も付かない…」
 溝口がボソボソと呟くように言うと、稔は権威、名医と呼ばれる人物の名前を連ねた。
 溝口はその名前を聞き、呆気に取られながら
(この少年が、金田の跡を継いだら…、日本の医師会は変わるぞ…。楽しみで仕方が無いぞ、俺は一生付いて行く…)
 自分のこの後の人生を、全て稔に掛ける事を心に誓った。

 そんな時稔の顔が、不意に梓に向けられ
「美紀の事なんですが、2人とも内科系は専門外だと聞いていたんで、真さんに見て頂きました」
 美紀の容態について話し始めた。
 その瞬間、溝口の顔が引きつる。
「只の、生理不順だそうです。安静にしていれば、治るという見立てでした」
 稔の答えを聞いた溝口は、[へっ]と言う顔をし、その後真の意図に気付いて、ホッと胸を撫で下ろす。
「僕は、真さんが戻ってきたので、自我を無くした人の治療に当たります。佐山の暗示は全員解けましたし、仕事が無くなっていたんで、丁度良かったです」
 稔はニッコリ微笑んで、医務室を出て行った。

 稔が出て行った後、溜め息を吐いた溝口にソッと梓が近付き
「溝口様…。美紀に何をされたんですか?」
 氷のような声で、静かに問い掛ける。
 溝口は、その声にギクリと顔を引きつらせ振り返ると、梓の雰囲気が妖艶な奴隷から、凄惨な女王のそれに変わっていた。
 溝口はその表情の変化を梓に見抜かれ、美紀の体調変化に自分が関係していた事を、バラしてしまった。
 ズッと梓が一歩踏み出すと、溝口は震え上がり、観念して全てを話した。
 梓は全ての話を聞くと、悲しそうに俯き
「馬鹿な子ね…」
 ボソリと呟いて、涙を一筋流した。

 梓はソッと涙を拭うと、顔を溝口に向け、床に正座し
「馬鹿な娘の依頼を聞いて下さった方に、失礼な態度を取って、申し訳御座いませんでした」
 溝口に深々と頭を下げる。
「い、いえ、良いです。私も、金田の頼みで断り切れなかったし、隠す事に成って申し訳ないと思っていますから、顔を上げて下さい」
 溝口が慌てて梓に顔を上げるように懇願すると、梓はスッと顔を上げ立ち上がった。
 溝口がホッと胸を撫で下ろすのも束の間、梓は悲しそうな顔で
「私を仲間外れにして、2人でそんな相談するなんて…。旦那様の意地悪…」
 ボソボソと呟いた。
 溝口はそんな梓を見て、金田が羨ましく、腹立たしかった。
(金田の野郎! 何でお前だけなんだ! 羨ましいぞちくしょう!)
 溝口の心の叫びは、悲痛な色すら込められていた。

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