夢魔
MIN:作

■ 第32章 崩壊94

 水曜日に成り、市場が動き始めると、純はパソコンのモニターの前に陣取る。
 純のお尻の下には、美由紀が仰向けで寝転がり、美由紀の乳房に引き寄せた純の足が乗っている。
 純の背後には琴音が膝立ちに成って、その大きな乳房を純のヘッドレストにし背もたれに成り、純の右側には康子が肘掛け兼サイドテーブルに成っていた。
 そんな執務椅子に成りながら、3人はニコニコと微笑み、純の仕事を見守る。
 純は辟易した表情を浮かべ、頭を抱える。
「お前等…。落ち着かんわ!」
 純は怒鳴り声を上げ、切れたが
「純様〜そんな事言わずに、使って上げて下さい〜。この子達も、認めて貰いたくて、一生懸命なんですから〜」
 絵美がコーヒーを差し出しながら、純に懇願する。
 今日の絵美の格好は、全裸にフリルの沢山付いた、エプロンドレスだったが、身体を覆う部分は、全てシースルーで、最早エプロンの機能を果たしていない。

 絵美の格好を見て、純は再び頭を抱えると
「絵美…恥じらいという物を、何処に置いてきたんだ…」
 絵美にポツリと呟く。
「えへ、大事な物だから、お家に仕舞ってます」
 ペロリと舌を出して、ウインクする。
 純は大きな溜め息を吐くと、気を取り直して
「今日明日が、正念場だからな、邪魔だけはするなよ…」
 パソコンに向き直り、再び3人の少女の椅子に座る。
「は〜い」
 4人が嬉しそうな声で返事をして、純の[お仕事]が始まった。

 純はパソコンを操作しながら、ジリジリと小出しに、竹内グループの株を売りに出す。
 それは、株価が下がらぬ様に、動きが悟られない様に、慎重な[売り]だった。
 純はそうして、丸1日を掛けて持っている20%の竹内グループの株、全てを売り抜く。
 これで、純の保有していた株と、被害者家族から預かった株も全て売り切った。
 その日、市場に流した株はフォックス達が買い漁り、竹内グループの株を持っているのは、7人だけと成る。
 持ち株比率は竹内達が52%、フォックス達がそれぞれ12%で、ガチガチに固まった。
 この日の為に純は、竹内グループの社員の殆どにメールを打ち、株式の流れと持っている事の危険性を教え、売却させたのだ。
 その売却は、確実に行われ、純の花火による被害者を無くさせた。
 純は場が整ったのを確認すると、株式市場終了間際に、第1の仕掛けを発動させた。
 第1の仕掛けとは、ダミー会社の倒産だった。
 伸一郎が担保に入れた200億円分の株券が、只の紙キレに変わる。

 株式市場が終了すると、純の携帯電話に、電話が入る。
 純はその携帯電話に出ると、先方が英語で話し始めた。
『ボス、予定どおり、フォックスはバカンスに出掛けました。これで、3日間は耳を塞げます』
 純はニヤリと笑うと
「ごくろうさん。仕上げが終わったら日本に渡って来い、そっちに居ると火の粉が掛かるぞ」
 電話相手に答え返した。
 更に、同じ内容の電話が3件有り、純は全員に、同じ内容の返事を返す。
「クククッ、あいつ等は本当に馬鹿だね…。情報の重さを舐めるから、こんな目に逢うんだぜ…」
 純は1人笑って呟くと、パソコンの電源を落とす。
 純に電話を掛けて来た者は、フォックス達4人の腹心の部下だった。
 だが、その部下は純の送り込んだスパイで、4人の動向を監視させる者達である。
 副社長達の裏切りや、手の内は全て純に筒抜けだったのだ。

◆◆◆◆◆

 学校内で一夜を過ごした佐山は、キサラに見送られ竹内邸に戻って行った。
 竹内を送り出したキサラは、直ぐに女性徒達を集め、膣内洗浄と入浴を命じる。
 場所は室内プールにお湯を張り、臨時の浴場にした。
 この学校のプールは、温度管理が出来、水温も35℃まで上げられる様に成っていて、温めのお風呂には丁度良かった。
 全員が入浴すると、女性徒達はお風呂内での奉仕の仕方を学ぶ。
 キサラは厳しく指導するが、その要点は的確で、女性徒達は見る見る、奉仕の仕方を覚えて行く。
 男達は最早、教材の様に扱われ、奉仕を受ける[物]の様だった。

 キサラの指導の元、女性徒達は急激に奴隷化し、男達はサディストとしての技術を磨く。
 女性徒達は4人1組で男達に取り付き、ボディーウォッシュや、蜜壺洗いを学び、主人に対する奉仕の心を学び、男達は、主人としての振るまい方や、褒美や罰の与え方を学び、サディストとして成長する。
 それは、整然とした授業の様な雰囲気を出し、皆一様に真剣に取り組んでいた。
 だが、世の中には脱落する者が居るのは世の常で、こんな状況の中でも、適合出来ない馬鹿が2人いた。
 1人は暴力を嵩に人生を渡り歩いて来た西で有り、もう1人はどうしようもない馬鹿息子の伸也だった。
 2人は佐山の催眠に掛かっている訳でもない為、キサラの命令に服従する意志も無く、理事長の権力が未だにあると思っている為、耳も貸さなかった。
 キサラはそんな2人の前に立ち
「この馬鹿共は…、まだ自分の立場が理解出来無いようね…」
 怒りに震える目で、2人を見詰め一本鞭を振り下ろす。

 キサラの一撃は調教の為の物では無く、一本鞭を完全に武器として振った。
 その一撃は、西の背中に炸裂して、西はあまりの痛みに海老反って痙攣する。
「お前等、舐めるんじゃないわよ! 悶死させてやろうか!」
 キサラの本気の怒りは、西達を震え上がらせるのに、十分だった。
 真正面に居た女性徒達は、その余波でオシッコを漏らし震え上がっている。
「この馬鹿供、即刻ここから出て行け!」
 キサラはこの2人を目にしていると、本気で殺しそうになると感じ、2人を室内プールから追い出した。
 2人は這々の体で、プールから逃げ出し、校舎の中に消えて行った。

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