夢魔
MIN:作

■ 第33章 終幕19

 金田の病院に転院して来た玉置は、その変わりように驚いた。
 病院内が、うっすらとピンク色に染まっているのでは、と思える程色気に満ちていた。
 擦れ違う看護師、目に入る看護師、どの看護師も若く、美しく、そして艶が有った。

 個室に入った玉置は、そこで金田総合病院の実情を知る。
「玉置様、ようこそいらっしゃいませ。当医院の病院長を務めさせていただいて居ります。金田梓で御座います。稔様の奴隷をさせて頂くふつつか者で御座いますが、宜しくお願い致します」
 病院長の梓が、深々と頭を下げ挨拶すると、梓の後ろに並んだ、10人の看護師が床に平伏する。
「ここの看護師達は、全て稔様の持ち物で御座います。どのようにでも、お使い下さい」
 梓がそう告げると看護師一同は、床に額を押し付け
「ご主人様のゲストで有られる、玉置様の命令にどのような事でも従います」
 看護師一同声を揃えて挨拶する。

 玉置はその挨拶を受け面食らった。
(柳井君は、何人奴隷を持つつもりだ? 美紀ちゃんも大変な奴に惚れたモンだ…)
 事情を知らない玉置は、溜め息を吐く。
 梓達の挨拶が終わり、看護師が1人に成る。
 その看護師が歩き回ると、どこからともなく風鈴のような[チリン、チリ、チリン]と音がする。

 玉置が気に成り、看護師に問い掛けると、看護師は玉置に向かい
「あ、耳障りだったで御座いましょうか…。私は堪え性が無い為、このような物を付けて訓練しております」
 そう言って、白衣のスカートを捲り上げる。
 すると、看護師の剥き出しのクリ○リスに5cm程の鐘がぶら下がっていた。
 看護師のクリ○リスは、大人の小指程肥大し、その真ん中あたりに、リングピアスが付けられ、3cm程の長さの細いチェーンで鐘が吊られている。
 鐘はどう見ても、200gは有りそうな金属製で、クリ○リスを常に引っ張っている。
 看護師が腰を振ると、[チリ、チリン]と涼やかな音を立てて、鳴り響く。

 鐘が成るたびに、看護師の唇から熱い吐息が漏れ、そのたびに看護師は、歯を食いしばって快感に堪える。
 玉置が呆気に取られていると、看護師は白衣の上衣もはだけ乳房を晒すと乳首にも同じリングピアスが付いていた。
 看護師は玉置を見詰め
「どうでしょうか玉置様…。柳井様は、このような身体、お気に召して頂けるでしょうか…」
 真剣な表情で、玉置に問い掛ける。
 玉置は看護師の質問の意味を量りかね、問い返すと看護師は事情を説明する。

 看護師の話しを聞いている玉置の口がポカンと開き、看護師に問い掛ける。
「んじゃ何かね…。この病院の看護師は、全員柳井君の奴隷だが、一度も抱かれるどころか、相手もされて居ないと言うのか…?」
 玉置の質問に看護師は、コクリと頷いて
「はい、まだ誰1人お呼びを掛けられた者は、居りません…。私達は医院長様が仰られた[稔様は、正真正銘のサディストよ。相応しい者しか、決して相手にしない]と言うお言葉を元に、皆それぞれ研究して居ます…。私は相応しい者でしょうか…?。お教え下さいませ」
 すがりついて、問い掛ける。
 そこに[失礼します]と声を掛け、看護師達がゾロゾロと5人程、入って来た。

 看護師達はすがりついた看護師の話しを聞いて居たのか、入って来るなり
「私達もアドバイスを頂け無いでしょうか…」
 そう言いながら、白衣をはだけて、裸身を晒す。
 看護師達は思い思いの道具を身に付け、苦痛を快感に変える練習をしたり、絶頂を堪える練習をしていた。
 それを見て玉置は、戸惑う。
(う〜ん…。これは、迂闊な事は言わない方が、良さそうだぞ…。全員同じ事をしそうだ…)
 困り果てた玉置は、携帯電話を取り出し
「儂は良く解らんが、どうやら梓さんはあんた達に、細かい事を教える積もりは無いみたいだし、本人を呼んでやろう」
 そう言うと電話を掛ける。

 電話を切った玉置は
「直ぐ来るとさ…。儂も一言文句を言わんと気が済まん」
 看護師達に告げる。
 看護師達の目は大きく見開き、固まっている。
「ま…、まさか…。ご主人様が…、今から…」
 看護師達は震える声で、やっとそれだけの言葉を搾り出す。

 玉置が[ウム]と頷くと、看護師達はざわめき始め、ソワソワと浮き足立ち
「ど、どうしましょ。私今日、お化粧失敗しちゃったのに…」
「イヤだわ…。昨日夜勤だったから、まだシャワーも浴びて無い…」
 バタバタと身繕いを気にし始めた。
 中には、泣きそうな顔でオロオロする者も居た。
「何じゃ? 呼ぶのは不味かったのか…。じゃ、止めようか?」
 玉置は、余りに困った様子の看護師達を見て、携帯電話を手にすると
「駄目ー!」
 看護師達、全員が玉置に取り付き、フルフルと必死の顔を左右に振る。

 玉置は全身に看護師達の裸身を押し付けられ、ピクリとも動けなく成る。
「わ、解った、解った。電話せん…。じゃから、少し手を緩めろ…」
 玉置は看護師の乳房の下から、何とか口を出し、苦しそうに叫んだ。
 看護師達は、玉置の言葉に我に返り謝罪しながら身体を離す。
「何じゃ、完全に離れんでも良かろう…」
 玉置が残念そうに呟くと、看護師達は直ぐに妖しく微笑み、玉置の身体に取り付き裸身を柔々と押し付ける。
 玉置はご満悦で、看護師達の身体を楽しみ、看護師達は玉置に奉仕する。

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