夢魔
MIN:作

■ 第33章 終幕20

 玉置がそんな風に楽しんでいると
「失礼します」
 落ち着いた稔の声が病室内に響き、稔が姿を現した。
 稔の姿を見た看護師達は直ぐに平伏しようと動いたが、稔の手がスッと上がって制し
「続けなさい」
 静かな声で命じる。
 それだけで、看護師達の子宮が熱く潤む。
 ゾクリと腰骨から背中を熱いモノが走り、瞳が官能に濡れる。

 看護師達の身体はその脳に刻み込んだ、主人の命令を聞き敏感に反応し、身体を準備させる。
 稔が静かに
「玉置さんに、ご奉仕しなさい」
 看護師達に告げると、看護師達のテンションは、一挙に跳ね上がる。
「くふぅ〜ん…、はぁ〜ん…」
「あ、あ、あ、あく〜ん…」
「あひゅん、あん、くふぅ〜ん…」
 看護師達は媚薬により掻き立てられていた快感を一挙に解放し、上りつめる。

 稔の言葉一つで、快感を操られる看護師達を見て、玉置は溜め息を吐き
「稔君、こりゃ放置し過ぎだ…。この子達はこのままじゃ壊れてしまうぞ…」
 玉置が呆れて稔に告げると、稔も困った顔で
「ええ、僕ももう少し構って上げたいんですが、まだ、学校の受け入れ体制も、病院の体制も整っていません。彼女達を構う時間的余裕が無いんです…」
 玉置に告げると
「お爺ちゃま〜」
 稔の背後から美紀がニコニコと笑顔で病室に飛び込んで来る。
「美紀駄目よ、まだお呼びが…。もう、この子は…。玉置様、お加減如何でしょうか」
 美香が優雅に病室に入り玉置に挨拶する。
 2人の美少女を見て、看護師達は解放した快感を引き戻す。

 看護師達は2人の事を知っていた。
 医院長の娘で有り、自分達のご主人様の正奴隷で将来を約束した恋人。
 2人の首に嵌められた、革製のチョーカーに光る[L]のプラチナ製のチョーカートップが、それを証明する。
 そんな2人をほとんどの看護師達は初めて目にし、以前に見掛けた看護師達も、以前と比較に成らない美しさに息を呑む。
 看護師達自身、自分の美しさに自信を持って居たが、レベルが違う事を理解させられた。

 看護師達が息を呑んで、2人を凝視して居ると
「看護師さん、そこ代わって」
 美紀が玉置の右側に居る看護師に声を掛ける。
 右側に居た看護師は、[はい!]と返事を返すとパッと立ち上がり、場所を空ける。
 美紀はニッコリと微笑み掛け頭をペコリと下げると、玉置の首にしがみつき
「お爺ちゃま、お見舞いに来たよ〜」
 頬を擦り寄せ、玉置に告げる。

 一方美香は美紀の行動を注意しつつ、優雅に玉置の左側に足を運ぶ。
 玉置の左側に居た看護師は、近付く美香の美しさに見とれながら、無意識に立ち上がり、お辞儀をしながら美香のために場所を空ける。
 美香は立ち上がった看護師に、ニッコリ微笑み頭を下げ、玉置の左側に座り
「お加減如何でしょうか…。私も少し体調を崩しまして、ご無沙汰して居りました…申し訳有りませんでした」
 美香は深々と頭を下げ、玉置に謝罪する。

 玉置は美香の頭に手を乗せ
「聞いて居たよ…。大変じゃったの…、具合は良く成ったのか?」
 慈愛に満ちた瞳で、美香に問い掛ける。
 美香はペコリと頭を下げ
「はい、お医者様から、もう少しで使えるように成ると…」
 美香が子宮に手を当て、玉置に告げる。

 玉置は痛ましそうに、美香を見詰め、無言で頭を撫でた。
 看護師達は玉置の行動を見て、玉置の地位に驚く。
 ただのゲストと思って居た老人が、電話一本で自分達の主人を呼び付け、医院長の愛娘で正奴隷を主人のように扱っているのだ。
 この行動で看護師達の玉置を見る目が、一挙に変わった。
 更に玉置が稔に文句を言い、稔が謝罪しながら2人の美少女を玉置に預け
「玉置さんの指示に従いなさい」
 2人に告げて学校に急いで戻る。
 玉置は美香と美紀に告げ、奴隷の心構えと身体の使い方や鍛え方を看護師達に教えさせる。

 2人が帰った後の看護師達の玉置を見る視線は、特別な物に成っていた。
「た、玉置様…。数々のご無礼申し訳有りませんでした…。これからは、心を入れ替え、お仕え致します…」
 看護師達は揃って平伏し玉置に誓う。
 しかし、玉置は何の事だか解っておらず、鷹揚に返事を返す。
 この後、看護師達の間に[玉置係]と言う係が出来、常に2〜3人の看護師が玉置の世話をする。
 玉置の病室内では、看護師達は白衣を脱ぎ捨て裸身を晒し、首輪を嵌めて看護に充たる。
 これは、看護師達が自ら言い出し、あっという間に常識化した。
 更に看護師達は、玉置を[ご主人様]と呼び、奴隷として仕え始め服従を学ぶ。
 看護師達は、お互いが競い合いドンドン奴隷化を深めて行く。

 そんな中、稔が呼び寄せた外科、内科、形成外科、整形外科、泌尿器科の権威が[希有な症例の宝庫]と評し、秘蔵の若手医師達を来日させ、メイドや人体改造を受けた者の治療に当たらせる。
 メイド達は手術を受け、悟と整の治療を施され次々に傷を癒やして行く。
 そして、その入院や通院をしているメイド達も、玉置の事を聞き付け足繁く病室に通う。
 こうして、玉置の病室は常に美女で溢れ、献身的な看護を受ける事に成る。
 更にその後退院しても、彼女達の悩みを聞き、親身になって対応する玉置の元に通い始めた。
 玉置はその他にも、用務員として働いた為、学校の女教師や女生徒にも頼りにされ、自宅にまで相談に来る。
 その為玉置の周りには、若い蕾から大輪の花迄美しい華が常に咲き乱れ、笑いさざめくように成った。
 玉置はその華々を慈しみの心で愛で、世話をし、心を安らがせた。

■つづき

■目次5

■メニュー

■作者別


おすすめの100冊