息子、有貴は私だけのモノ
riko:作

■ 1

安藤由美は、現在33歳の専業主婦である。

高校を卒業間近に、当時付き合っていた7歳年上の聡一の子を身ごもり出来婚をした。
もちろん、聡一のことは愛していた。

聡一が大学を卒業しすでに一部上場企業に就職してたこともあって、互いの両親に反対されることもなく結婚式を挙げた。

先のことを見越して、聡一と由美の両親は家を購入するための資金を援助してくれた。
何の不自由もなく結婚生活はスタートした。

しかし、聡一は仕事で忙しく頻繁に出張があり、由美は寂しい日々を過ごしていた。

そんな中、男の子が無事生まれた。

息子は聡一の父親清貴の一字を取って有貴と名づけられた。
両家とも共に有貴の誕生を祝福した。

ところが、そんな折に聡一が地方に赴任しなければならなくなったのだ。
家を購入したこともあり、由美は知らない土地での子育てを不安がり拒み、両親が側にいる土地を離れようとはしなかった。

仕方なく聡一は単身赴任するしかなかった。

月に一度は帰って来ていた聡一だが、段々と帰るのが面倒になり2、3月に一度帰ってくれば良いほうだった。

そんなことを他所に、有貴はすくすくと育ち3歳で幼稚園に入園させた。

だが、唯一、母親の由美が頭を悩ますことがあった。
由美は有貴が3歳になっても乳離れさせることができなかったのだ。
それが彼女の頭を悩ませていた。
夫のいない家で親子はいつも同じベットで眠るのだった。
有貴がむずがると、由美が乳首を含ませる。
すると、有貴はむずがるのをやめすやすやと寝た。
それが、クセになってしまったのだ。

有貴は寝るときには、ママのおっぱいを吸って寝るのに安らぎを感じたし、すぐに寝ることが出来た。
片方のおっぱいを吸い、もう片方のおっぱいを掴みながら寝るのが大好きだった。

ソファに座ってテレビを見てても、ママのおっぱいを触っているそんな幼児だった。

「自分が有貴をこんな風にさせてしまった」との罪悪感で誰にも相談できない由美。
幼稚園に入園すれば、乳離れもするだろうと安易に考えていたのだ。

だが、由美の思いどうりには行かなかった。

「有君、もうお兄ちゃんなんだから、おっぱいチュウチュウしてるとお友達に笑われるよ」
「いいもん」
「恥ずかしいよ」
「だれもみてないもん」と、動じない有貴。

そして、今夜も由美のおっぱいを口に含んで眠る有貴だった。

最初は幼稚園に機嫌よく行ってたが、有貴は段々と園に行くのを愚図るようになった。

入園する前は、常に母親と一緒にいて触りたいときにはおっぱいを触れたのに、幼稚園に行ってる間は触れないことが有貴のストレスになった。

「ぼく、ようちえんいきたくない」
「どうしたの? 何かあった?」
「だって、だって、ようちえんいくとママのおっぱいさわれないもん。おひるねできないもん。そんなのやだー!」と、泣き出す有貴。
「よしよし、じゃあね。幼稚園からお帰りしたらおっぱい触らせてあげる。それでどう?」

幼稚園に通園させたいばかりに、とんでもないことを言い出す由美。

「ほんとぉ?」と、涙は止まり目を輝かす有貴。
「有君がちゃんと幼稚園に行くんだったらね」
「わかったママ。ぼくようちえんいくよ」
「良い子ね、有君は」と、抱き寄せ頭を撫でてやった。

「おっぱいチュチュさせてママァ」
「えぇーもう?」
「ママようちえんいったらいいっていったよ」
「そうだね」と、セーターをたくし上げ乳房を露に。

抱っこ状態でおっぱいを吸うと、すぐに有貴は寝息を立てた。

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