三つの願い 〜男の夢〜
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■ 第三章 女子寮で……2

 未知の領域だ…
「なぁ、すすむ、どうしたらいいんだろう?」
 僕は小声で言った。
「何が?」
「はじめて来たところなのに、何回も来ていることになってる。大丈夫かな…」
「大丈夫だって。堂々とついていけば」
 すすむも小声で返した。

 あっ…後ろのすすむと話していたら、誰かの足を蹴ってしまった。
「あ、すみません」
 僕は足の主の方を見た。足の主は特に何も言わなかった…その全裸の男子は、絡み合いに一生懸命だったから。
 僕は改めて前を見た。全裸で寝転がって絡み合う男女が五、六組いた。中には男一人に女二人や三人が絡んでいる組もあった。よくみるとみなびしょ濡れだ。
 僕の心臓は改めてどきどきし、棒に改めて血液が流れ込んだ。

 少し前を歩いているあいかとしほは、歩きながら上着を、そして下半身も、脱ぎ始めた。
 靴下だけになったあいかは、振り返って言った。
「まさるくん、すすむくん、何で脱がないの?」
「あ…あぁ、何かボーっとしてた」
 僕とすすむはその場で急いで脱ぎはじめた。僕らも靴下だけになった。

 どうなるんだろう? 僕らも周りの人みたいにここでセックスするのか??

 僕らは、寝転がっている人につまづかないように気をつけて、あいかとしほの後についていった。

 突き当たりに、半分あいたくもりガラスの戸があった。扉の前にはかばんがたくさんおいてあった。あいかとしほもかばんを置いたので、僕らもならって置いた。
 その扉の上のプレートにはこう書いてあった。

「浴室」

「あぁ、汗流そう」
「大学にもシャワーとかあればいいのにね」
 あいかとしほがそんなようなことを言って、ガラス戸から入った。

 浴室……女子寮なのだから、当然女湯しかないはずだ。僕は一瞬立ち止まった。
「すすむ、ここはついていっていいのかな? 女湯だろ」
「何言ってんだよ。この状況を見ろ。男湯も女湯もないだろう」
「でも…」

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